へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

おでかけ再開。「トヨタ白川郷自然學校」へ泊まりに行く。

いろいろありましたが、「緊急事態宣言」は解除。この6月からは「移動」についても緩和、となりました。

国のガイドラインとしては「県をまたぐ観光促進は6月19日から」となっていますが、愛知県・岐阜県三重県については知事が共同宣言を発出、「三県相互の観光促進は6月1日から」という方針となりました。三重や岐阜の観光地やレジャースポットは名古屋都市圏からの集客に大きく頼っているところが多くて経済復興には不可欠な上、感染者数もここ最近でかなり低いレベルを維持していることから、こうなったようです。

 

では、折角なのでお出かけしましょうか。

 

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今回の目的地は、岐阜県の白川村にある「トヨタ白川郷自然學校」です。なんか企業の研修施設みたいな名前ですが、「ホテルのついた自然学校」ということで誰でも利用できます。白川郷の合掌造り集落のメインエリアからはクルマで15分ほど、白山白川郷ホワイトロード(昔は白山スーパー林道って呼んでたよね)に入って暫く登っていったところに位置しています。

 

その昔にはここにも合掌造り集落があったようですが、1970年代に集団離村。そこで、白川村と縁のあったトヨタ自動車がこのエリアをまるごと買い取った、というのが発端だったようです。その後は社員の保養施設みたいな使われ方をしていたようですが、豪雪で家屋が倒壊したりするなどで暫く放置状態になってしまいました。で、この土地の有効活用法として、1990年代から盛り上がってきた環境保全に関する施設を…として作られたんだそうです。

 

とはいえ、「学校」と名乗ってはいますが実際にはかなり快適な山のリゾートホテル、といった感じです。しかも割とガチな自然体験もできちゃうぞ、という。

 

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夕方5時前に到着。エントランスには「トヨタ白川郷自然學校」のマークの大きなレリーフが掲げられています。

 

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フロントロビーはシンプルながら木材を活用しており、なかなかホッとする雰囲気です。ショップもここにあります。

 

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フロントの先には吹き抜けのメインロビー。

 

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この施設、地形を生かした造りになっているため、なかなか複雑な構造をしています。フロントがあるのは「センターハウス」の1階。客室は2つのゲストハウス棟に位置していますが、センターハウス1階から連絡通路で進んだ先はゲストハウス棟の2階だったりします。

 

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ゲストハウス棟への連絡通路の入口のところにラックがあり、ルームウェアはここから自分で持って行く形です。環境への配慮として客室には歯ブラシ・カミソリが設置されていないので、必要な人はこちらもここから持っていくことになります。

 

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今回利用したのは4名用の洋室。もう少しホテルっぽい部屋もあるのですが、料金はこのタイプが一番安く設定されています。

 

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窓側の1箇所がベッドメイクされていて、あぁここで寝ろってコトねと理解。枕元にはライトにコンセントが1箇所ありました。

 

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ベッドの間には引き出し式のテーブルが。この足下にも追加のコンセントがありました。

 

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室内にはポットにお茶セットや案内、パンフレットなどを設置したワゴンも。

 

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このタイプの部屋には風呂はなく、洗面所とトイレのみがついています。ただし、この施設には天然温泉の大浴場があり、ゲストハウス棟のすぐ隣に浴室棟があるので特に不便さはありません。温泉はそれほど大きくはないですが内湯と露天風呂を備え、アルカリ性でちょっとヌルヌルする感じの柔らかいお湯が堪能できます。浴場に温泉成分表が掲示されていましたが、成分分析の依頼者が「トヨタ自動車株式会社」になってましたよ。

 

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洗面台はシンプル。備品はハンドソープとコップ、ドライヤー程度といったところ。

 

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洗面所にはクローゼットも、その中には冷蔵庫もありました。

 

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食事はセンターハウス2階のレストランで戴きます。

 

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天井が高くとられ、なかなか広い空間です。

 

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では、戴きますか。

 

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こちらが本日のメニュー。ここで饗されるのはバリバリのフレンチ。日本の原風景みたいな白川郷でフレンチだって?とか思っちゃいますが、「地域との共生」ということで、白川郷の本来のお客を奪ったりすることがないよう「和食は出さない」という方針を貫いているから、だそうです。メインとデザートが1品づつ出てくるコースが標準ですが、追加料金2090円を払うとメイン2品・デザート2品のフルコースへ変更できるので、今日はそちらをお願いしました。

 

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前菜は「イベリコ豚のテリーヌ ポーチドエッグ添え」。旨いのは勿論、思ったよりボリュームがありました。

 

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2品目は「飛騨産すくなカボチャのクリームスープ」。「すくなカボチャ」は飛騨の特産で甘みが強いのが特徴だそうですが、カボチャの甘みが程よくきいて美味。

 

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ここでパンも登場。これも旨い。

 

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魚料理は「平目の西京焼き ブールブランソース 焼きリゾット添え」でした。和テイストの味噌とバターソースが意外とよく合い、和風なんだけどやっぱりフレンチ、というような面白い味わいになってました。

 

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肉料理は「子羊のポワレ 赤ワインビネガーソース ボルチーニコロッケとカボチャのキッシュ添え」。子羊肉は骨付きの大きめなポーションが2枚も出てきました。こちら焼き加減も絶妙で、やっぱり旨かったです。

 

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デザート1皿目は「シャンパンゼリー いちじくソース」。

 

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2皿目は「生キャラメルチーズケーキ」と「黒ごまアイスクリーム」の盛り合わせ。

 

食事は味もボリュームも満足いくレベルでした。ドリンク類もグラスワインで600円だったりと全般的にリーズナブルだったし。

 

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夕食後は腹ごなしもかねて外に出てみましたが、人里離れた場所だけあって本当に周囲は真っ暗。今日はちょっと雲も出ていて星もあまり見えないので、余計に「闇」という感じです。正面の池からは蛙の鳴き声が聞こえてきたり。

 

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朝食もレストランで。本来はビュッフェスタイルでの提供なのですが、昨今の事情からプレートでのセットメニュー形式に変更されています。

 

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ただ、飲み物はセルフサービスになってました。

 

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最初に提供されたのはミネストローネスープ。野菜の味が濃いねぇ。

 

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パンは4種類が提供されました。

 

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メインのプレートはスクランブルエッグにソーセージとベーコン、サラダでした。

 

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最後にヨーグルトとフルーツが出てきました。

 

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こちらは周囲の「森」も含めて広い敷地を持っているのも特徴。ちょっとだけ散歩してみます。

 

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エントランスの正面には、この地に1棟だけ残った合掌造り家屋があります。白川村でも比較的最近に建てられたものだそうです。

 

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駐車場の方に、森への遊歩道の入口があります。

 

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がっつり歩くとまる1日ハイキングできそうなくらいの広さですが…。

 

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今日はバリアフリー対応で整備された遊歩道をぶらぶらする程度にしておきます。

 

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今日は天気にも恵まれ、ホントにちょっと歩くだけでも自然が感じられて良い気持ちでした。こちらにはアクティビティ専門の案内スタッフもおり、様々な自然体験プログラムも用意されています。今回は参加しなかったけど…。

 

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30分ほど歩いて部屋に戻ります。

 

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こちらのチェックアウト時間は10時。今回はホテル代わりの利用といった感じですが、かなり良かったです。これで1泊2食2万円前後ってのは、かなりのバーゲンプライスでしょう。ファミリーで来て遊びまくる!ってのが一番の活用法だとは思いますが、オフシーズンにひっそり来てのんびりするのも全然アリ、です。