へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

流氷三昧を「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」で、その5:間一髪で北海道を脱出できた話。

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あのとき判断を間違っていたら…。

 

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紋別では「紋別セントラルホテル」へ宿泊しました。

 

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レストランや宴会場を備えシティホテル寄りですが、お部屋は一般的なビジネスホテルのシングルルームといった感じ。人工温泉ですが大浴場もあります。

 

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夕食付きのプランでの予約だったので、館内のレストランへ。

 

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あらま、こちらもサッポロクラシックの扱いはなく、メインはアサヒのスーパードライでした。それなら、と地ビールを戴きます。網走ビールの流氷ドラフト、ビール自体が青いのにはちょっと驚きました。

 

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夕食のメニューは帆立尽くし御膳。その名に恥じず刺身にバター焼、フライに鍋など帆立料理だらけの内容でした。去年来たときに言われたけど、この時期のオホーツク海沿岸は流氷が来るので漁が出来ず、海産物はほとんど上がってこないんですよね。でも帆立だけは採れる、らしいです。

 

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翌朝は5時半にチェックアウトして紋別港のガリンコターミナルへ向かいました。流氷砕氷船ガリンコ号Ⅱ」のサンライズクルーズで流氷観光というわけ。昨年から就航した新しい「ガリンコ号Ⅲ」は何か不具合が起きたらしく修理中のため、「Ⅱ」が頑張っているようです。

 

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朝6時、ガリンコターミナルを出港。

 

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暫くは荒れたオホーツク海を全速力で沖合へと向かっていきます。外は寒いので船内で過ごしますが、かなりの揺れ具合でした。

 

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揺られることおよそ20分、氷らしきものが見えてきました。

 

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で、ガッツリ流氷帯に突入です。

 

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ガリンコ号」の特徴は、この船首に取り付けられたドリル。「アルキメディアン・スクリュー」と言うらしいですが、コイツが氷を割って進んでいくわけです。流氷がないと、単に海水をかき混ぜているだけにしか見えないのですが、今日はバリバリと氷を砕いて大活躍でした。

 

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昨日「おーろら」で見た流氷よりも立派な気がするな…。

 

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確かにこれだけの氷の密度はなかったような。

 

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流氷帯を20分ほど巡って、紋別港へ戻ります。

 

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ちょうど1時間ほどの遊覧ののち帰還しました。新しい「ガリンコ号Ⅲ」もいいけど、この「Ⅱ」くらいのサイズの方が流氷が間近に見れて悪くないかも。

 

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ターミナルに入ると運航案内が出ていましたが、今日はこのサンライズ便を最後に欠航、明日と明後日も全便欠航が既に決定しているようです。実は天気予報ではこの日の夜から道東・道北に低気圧が接近し、大荒れの天気になるという情報が出ていました。これはマジでやばそうです…。

 

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紋別からは網走へと引き返します。昨日は日没後で見えなかったサロマ湖沿いに進んでいくわけですが、こちらは一面凍っている状態。

 

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レンタカー返却前に天都山の展望台に寄ってみました。

 

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網走近辺でも流氷は接岸しておらず、水平線のあたりまで流されているようです。残念。

 

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レンタカーを返却して網走駅へ。

 

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ここからもう1回、知床斜里まで往復してきます。「流氷物語」号ですが、昨日乗った網走行きは浜小清水駅で長時間停車しましたが、知床斜里行きは北浜駅で停車時間を取っており、上りと下りで少し運航形態が違うんですよね。

 

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これまで全車自由席扱いだったのですが、今年から一部に指定席が設定されるようになりました。指定席の位置は2両編成のうちの1両の窓側にあたるボックス席。今回、「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」の6回使える指定席の枠で押さえました。

 

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北浜駅では10分の停車時間を取っています。

 

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駅の待合室には来訪者の名刺がびっしり貼られています。「オホーツク海に一番近い駅」「流氷に一番近い駅」と昔から観光地としても有名な駅ですが、なぜかそういう習慣ができているのですよね。喫茶店も併設されていますが、この日は休業だった模様。

 

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ホームには展望台もあります。駅前には観光バスが2台も停まっており、鉄道を使わない観光客も多数いました。

 

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この海を埋め尽くす流氷が見渡せるのが本来の姿なんですがね…。

 

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知床斜里に到着。

 

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網走行きの「しれとこ摩周号」で折り返しです。かなりの乗客がいますが、いつもの通りキハ54の1両編成でやってきました。待ち列の前の方にいたんですが、先頭のカップルの男性が乗車したとたん「メガネが曇った!」と立ち止まってしまい先に進めず、危うく立ちっぱなしになるところに。勘弁してくださいよ。

 

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網走駅のみどりの窓口掲示がもう穏やかじゃありません。昼過ぎから網走発着の列車は軒並み運休が決まっています。

 

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ホームには札幌からの特急「オホーツク」が入線してきました。これがこのまま折り返しの旭川行き特急「大雪」になります。この後の札幌行き特急は既に運休が決まっているので、これが道央方面へ向かう最後の列車ということになってしまいました。

 

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確保していた指定席に乗り込むと、運休便が出た影響かほぼ満席状態になってしまいました。まぁ仕方ないよな…と思っていたら「白滝駅付近で線路の異常が見つかったため発車を見合わせます」というヤバいアナウンスが流れてくるじゃありませんか! 駅員さんに確認したら、まだ何も解らず何時発車できるのかも目処が付いていない、とのこと。実は網走からは相当ギリギリなスケジュールを組んでしまっており、この「大雪」で旭川へ向かい10分の接続で札幌行き特急「ライラック」に乗り換え、また札幌で10分ほどの待ち時間で快速「エアポート」に乗って新千歳空港まで行くことになっていました。新千歳空港の予定到着時間は帰りの中部行きPeach便にかなりギリギリで間に合う時間。コレが少しでも遅れてしまうだけでヤバい感じになってしまうんです。

今夜から網走付近は大荒れのお天気という予報から、ここに留まることになれば数日間足止めを食う可能性はかなり高そうです。なにか脱出出来る手段はないかと探したら、女満別空港を14:40に出る新千歳行きのANA便が1席だけ空いていました。幸いなことに株主優待券を持っていたので、その枠で確保。暫く待ってみましたが列車の方が動く気配はなく、諦めて女満別空港へ向かうことに。1万円ちょっとの出費は痛いけど仕方ないか。

 

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女満別空港方面へのバス乗り場は何故か網走駅から西へ少し行った「すき家」前という少し不便な場所。やって来たのは路線タイプのバスでした。

 

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急遽飛行機に変えた人が多かったのか、立ち客が出るほどの混み具合で女満別空港に到着。

 

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無事搭乗券を受け取りましたが、「新千歳から向かっている使用機材が女満別に着陸できなければ欠航という条件付きです」という余計な情報も戴きました。確かに雪の降り方がだんだん強くなってきており、不穏な感じはしなくもない…。しかも何故か一本前のJALの新千歳行きは「悪天候」を理由に欠航してるんだよなぁ。

 

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保安検査がかなり長い行列になっていたため、早めに列に並びました。待っているうちに「ANAの新千歳発は無事着陸しました」のアナウンスが。よかった、ちゃんと飛ぶな。

 

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ゲートに到着。

 

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程なく搭乗開始。機材は中部でもお馴染みのプロペラ機、DHC-8-Q400でした。JALのほうはジェット機ERJなのに何故欠航したの?

 

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女満別からはトマムや夕張の上空を経由して太平洋に出て、南側から新千歳にアプローチしました。新千歳空港に着いてみたら快晴じゃん! ただ、後々この判断が大正解だったことが判明します。低気圧の影響で翌日の網走のお天気は凄いことになってしまい、鉄道やバスが動かないどころかホワイトアウト多発でマイカーも動けないほど。網走で足止めを食っていたら閉じ込められているところでした。特急「大雪」は結局運休。旭川までの代行バスが出たようですが到着は夕方6時半過ぎだったようです。そこから新千歳空港まで向かっても予定の中部行きPeach便には間に合わないし、札幌当たりで一泊して翌日以降の飛行機で帰ろうか…というのもJRの空港行きが数日間運休するほどの大雪でかなり厳しかった感じです。

 

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結局、新千歳空港で4時間以上の待ち時間が出来てしまいました。天気が悪ければ空港内に籠もるつもりでしたが、この陽気なら出かけても大丈夫そう。そこで、札幌まで往復してくることにしました。「周遊パス」を使い倒さないと勿体ないですからね。運休となった特急「大雪」の指定席を快速「エアポート」の指定席に変えて貰いました。

 

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この「uシート」も指定席料金530円のところ、3月のダイヤ改正から840円に大幅値上げとなります。こんなお値段になるとちょっと気安く使う気になりませんので「お別れ乗車」みたいなもんですな。

 

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札幌駅では2月初旬に再オープンしたはずの「よつ葉ホワイトコージ」で「白いパフェ」やけ食いじゃ!と思ってワクワクで向かったのに「オープン延期」ですって? なんてこったい。

 

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そこでプランB発動。駅からほど近い「赤れんがテラス」へと行ってみます。

 

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こちらの3階のフードコートにある「中国料理 布袋」がお目当てのお店です。本店は市電通り沿いにありますが、その唯一の支店。ここのザンギと麻婆豆腐が地元の皆さんに大人気とのことで、確かに食べログでも3.61点と高評価だったりします。

 

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17時以降限定の「布袋ディナー定食」を注文しましたが、巨大なザンギが3個に麻婆豆腐がついた、凄いボリュームでした。

 

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札幌駅に戻りましたが、改札前には穏やかじゃないご案内が出ていました。明日以降も既にかなりの列車が運休となる予定みたいです。

 

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新千歳空港まではまた快速「エアポート」のuシート利用。こちらは予定通り網走から札幌まで到着できていたら使う予定だった分です。空港到着後はチェックインを済ませ早々にゲートに入ってしまいました。

 

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ゲートエリアにも「雪印パーラー」あるんですね。

 

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新千歳空港限定の「空港ソフト」と雪印ご自慢の「スノーロイヤル」の合い盛りメニューとかあるんだ!お値段も500円と割とお出頃かも。

 

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そして何事もなく、中部行きのPeach最終便で帰還したのでした。座席は未指定だったので、今回もバッチリ中央席に突っ込まれましたよ!