へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

2022年お盆のヘンな旅、その4:さよなら「キハ28」、国鉄型車両で房総半島横断を。

定期列車で乗れるのもあと僅か。

 

4日目も「青春18きっぷ」利用です。新宿から中央線、総武線と乗り着いて外房線の上総一ノ宮までやってきました。ここで千葉から乗ってきた8両編成から2両編成へ乗り換え。夏の房総半島、行楽客も多そうなのに輸送力の差がありすぎでは…。

 

15分ほど乗車して大原で下車。

 

ここから「いすみ鉄道」へ乗車します。乗り場付近のショップではいすみ鉄道関連のグッズが多数販売されていました。

 

まずは大多喜行きの普通列車に乗車します。

 

今日の車両は「台湾ランタン列車」が充当されていました。台湾のローカル線「集集線」との姉妹提携7周年で運行を開始したもので、車内にはランタンが装飾されています。

 

大多喜ではこの先の上総中野行きに乗り継ぐのですが、これから乗る列車が奥の方にスタンバイしていました。いすみ鉄道ご自慢の「キハ列車」、旧国鉄時代に製造された「キハ52」と「キハ28」の2両編成です。キハ52大糸線で運行していたのですが、引退に伴っていすみ鉄道が2011年に譲渡をうけたもの。キハ28は2013年にこれまたJR西日本から譲渡を受けていますが、今年の秋をもってキハ28の方が老朽化を理由に定期運転から引退との発表があったんです。

isumirail.co.jp

いわゆる「キハ58系」は非電化区間の急行用に製造された車両で、系列全体で1800両以上も製造されて全国各地を走り回っていました。正直ひとむかし前には「どこにでもいる、ありふれた車両」だったのですが、あまりに「ありふれていた」せいかいつのまにか引退しており、保存されている車両も僅か。可動は車両はこれが勿論最後で、もう動いている列車に乗れるのはあと僅かになってしまいました。運転終了時期が迫ると混むことは容易に想像できるので、今のうちに乗っておこうと思ったワケです。それでも、この日は既にホームには既にコレ目当ての皆さんが長い行列を作っていましたが。

 

ホームへの入線へ移動開始。確かに外装もかなり痛んでおり、正直あまり良いコンディションとは言いがたいです。

 

相棒として連結されたキハ52を先頭に入線。このキハ52のほうがいすみ鉄道に来た時期は早いのですが、引退などのアナウンスはありません。実はこちらは2019年にいすみ鉄道の前社長が呼びかけてクラウドファンディングを実施、2020年予定の検査費用を賄うことができています。この検査で2024年までは運行が可能な筈なので、あと2年ほどは安泰かもしれません。

 

まずは「キハ28」の方に乗り込みます。かなり待ち列が長かったのですが、なんとかボックスシートに座ることができました。

 

ただボックスシートは本来4人掛けのところ2名しか座れなくなっています。この車両、週末には「レストラン列車」として運行することがあるため、それに備えた大きなテーブルがボックスの片側を塞いでしまってるんです…。「レストラン列車」も9月で運航終了らしいので、それ以降はテーブルのない「本来のボックスシート」になるのかもしれません。

 

窓側に設置された小さなテーブルには、昔の国鉄型車両でよく見かけた「栓抜き」も残ってます。

 

混み具合は結果ほどほどといった塩梅で、車内をいろいろ見て廻る余裕はありました。運転席とかも眺められます。

 

25分で終点、上総中野に到着です。

 

ここですぐ折り返す列車にまた乗車するのですが、当然ながら全員いったん下車し、再度並んで乗車、というオペレーションでした。ドア脇には「そと房」の列車名が。

 

でもヘッドマークは「白浜」だけどね。

 

このキハ28、ここに来る前は高山本線で走ってたんだそうな。

 

折り返し便ではペアを組むキハ52の方に乗りました。これも可動なのはこれが最後。保存車としては糸魚川駅に非常に綺麗な状態のやつがいます。

 

こちらは普通にボックスシートが並びます。大糸線ワンマン運転していた頃の車内とほとんど変わっていないんじゃないかな、これ。

 

キハ52はドア付近がロングシートになっているなどスペースがあるので、記念のパネルなどが置かれていたり。

 

乗車記念のスタンプもこちらに設置されています。

 

車内にはクラウドファンディング支援者のプレートも飾られています。次の検査、通過できるんですかね…。キハ28も結局「運行終了」ですので、こちらも次はない、って可能性は充分ありそうです。

 

「キハ列車」からは大多喜で下車。このあとは急行として大原まで運行されるのをお見送りです。

 

こちらはすぐやってきた上総中野行きに乗車して折り返してきました。

 

ここは内房の五井までを結ぶ小湊鐵道との接続駅。

 

五井行きの普通列車に乗り換えようとホームを進むと、ちょっと普段と違う車両が。

 

実は小湊鐵道でも最近、国鉄型車両を導入しているんです。それが2020年から導入が始まったキハ40系。JR東日本から只見線や秋田エリアで引退した車両の譲渡を受けたんです。塗装も1両毎に変えたりして、鉄オタ狙ってんな小湊鐵道

 

実はキハ40系自体は各地のJR線でもまだ現役で走ってますので、そこまでレアというわけでもなかったりします。でも、古い国鉄型車両で房総半島横断なんて面白いですよね。

 

昔の雰囲気を残す駅に佇む姿は、なかなか画になりますな。

 

1時間半ほど乗り味を堪能し、終点の五井に到着しました。ここで内房線総武線と名古屋への帰路に。

 

ここでちょっと大崎に立ち寄り。ちょうどこの時期、東京ビッグサイトコミケが開催されているわけですが、それに連動して大崎駅前で「おもしろ同人誌バザール」というのが行われていたんです。これは主に情報系の同人誌などを扱うイベント。

 

結局、こんな感じの本を買ってみたりしました。

 

大崎からだと湘南新宿ラインが使えるので、意外と戻りはラクだったり。小田原と熱海で乗り換えれば、あとは浜松まで直通です。

 

浜松で豊橋行きに乗り換え、区間快速を捕まえて名古屋まで戻りました。