へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

さよなら根室線、流氷つき。その2:根室線廃止区間乗り納め、ペンギンパレードつき。

翌日はついに乗り納め区間へ突入します。

朝6時半にホテルを出発。

 

帯広駅へ。

 

帯広から札幌方面への始発の特急「とかち」に乗車します。車内のこの表示も根室線廃線より一足先に姿を消すものの一つ。3月16日のダイヤ改正から、北海道の特急列車は札幌~旭川間の「カムイ」「ライラック」以外は全て全車指定席となるため、「自由席」が消滅するんです。

 

30分ほどで新得に到着しました。今日はここで下車。

 

ホームから駅舎に入るドアに代行バス乗り場の案内が掲示されていました。これも今月末まで。

 

新得駅前は工事中のようで、以前は駅前にあった代行バス乗り場はちょっと離れた場所に移動されていました。

 

駅前にはなんだかカバーオールが洗濯物のように吊されてます。

 

新得フローズンカバーオール」という企画のようです。本来であればガチガチに凍ったカバーオールになるはずのようですが、この日は気温も高めだったせいか単なる洗濯物干しみたいになっていただけ。

 

帯広駅をもう少し後に出る各停に乗っても代行バスには乗り継げるのですが、乗り換え時間が短いのと、もうすぐなくなる自由席に乗っておこうと特急を選んだ次第。待ち時間は適当に駅周辺の散策などで潰しました。新得駅の表示、代行バスもちゃんと出してます。

 

出発10分ほど前にはバスが来てたので乗り場へ移動。

 

ここから東鹿越まで、このバスで向かいます。以前は札幌方面から帯広へ向かう特急列車も通っていたルートですが、1981年に南千歳から新得までの石勝線が開通してからはローカル線に転落。2016年には台風により不通区間が発生しましたが、この東鹿越~新得間は復旧されることなく廃止となってしまうわけです。

 

代行バス国道38号線富良野方面に向けて進んでいきます。1966年までは根室線もこの国道38号線と同じようなルートを採っていましたが、急勾配に急カーブが続く扇形だったことから長いトンネルを掘って今のルートに変わっています。

 

途中、サホロリゾートを経由。この代行バスはサホロリゾートへの無料シャトルバスも兼ねていますが、代行バス以外にもホテルが用意する便もあるようです。

 

バスはどんどん坂道を登っていきます。

 

狩勝峠を通過。ここまでの間は十勝平野の風景が見え、なかなか綺麗です。鉄道の方も旧線だった頃は狩勝峠付近は「日本三大車窓」の一つとされていたんだそう。ちなみにほかの2つは篠ノ井線の姥捨駅付近、肥薩線矢岳駅付近。肥薩線のほうも災害で運休中のままですから、三大車窓のなかでは1つしか今では楽しめないことになるワケか。

 

狩勝峠を越えるとあとはずっと下り坂。

 

新得を出て45分、国道38号線根室線とまた合流したあたりで落合に到着。ここで数名の乗客が乗ってきました。

 

道路と線路が併走しているので、所々に橋梁や踏切など線路の痕跡が。

 

次は幾寅、ここでも数名の乗降がありました。駅の表示が「幌舞駅」なのは1999年公開の映画「鉄道員(ぽっぽや)」の撮影が行われた際の名残。駅周辺には撮影で使われたセットなどがまだ残っています。既に20年以上前の作品ですし、ここが廃線になった後はどうするんですかね…。ちなみにこの映画、高倉健と当時人気絶頂のアイドルだった広末涼子の共演が話題になりました。ヒロスエ、今じゃ不倫騒動とか起こしてますがあの頃はマジで凄かったんだよ…。

 

代行バスの終点、東鹿越に着きました。

 

ここからは列車に乗り換えです。バス代行区間も災害復興が済んでいなかっただけで立派に「鉄道路線」ですからね。あわせて乗ってこその「お別れ乗車」かと。廃線1ヶ月間にしてはほどほどといった感じの乗車率で発車です。

 

東鹿越の次は金山。

 

次は下金山。

 

山辺

 

布部。

 

そして廃止区間の北端、富良野に到着です。鉄道の区間は40分ほどの乗車でした。ここで滝川行きの列車に別れを告げ、こちらは富良野線旭川を目指します。根室線は今年4月以降は「滝川~富良野」「新得根室」と飛び飛びの2区間の路線となりますが、滝川~富良野間は札幌発富良野行き臨時特急のルートになったりしているので、暫くは大丈夫でしょう。

 

旭川行きは2両編成でしたが、立ち客も結構出る程度に盛況でした。意外と使われてるのね…。

 

ちょっと早いですがお昼ご飯を。駅構内の「旭川駅立売商会」で幌加内そばを出してるじゃないですか!

 

駅の立ち食い蕎麦ですが、結構ちゃんとしてます。コンコースに椅子とテーブルがあり、そちらに持ってきてくれました。

 

食器を戻しに行ったら「本日限りで駅弁全品500円」だそうな。この「旭川駅立売商会」ってデパートの北海道物産展とかでもよく見かけ、海鮮弁当とか売ってるところなんですよね。蕎麦だけじゃ足りない気もしてたし買っちゃえ。

 

牡蛎の炊き込みご飯に寿司飯に乗った甘海老・いくら・かに、となかなかゴージャスではないかと。

 

帰りの航空便の出発までの時間、久々に旭山動物園へ行ってみます。

 

旭川駅から動物園は意外に遠く、路線バスで40分ほどかかります。以前ほどインバウンドで溢れかえっている感じはありませんが、それでも極寒の旭川の屋外施設としちゃ異例といえる程度にはお客は入っています。このくらいの賑やかさの方が見やすくていいのかも。

 

そういうわけでアザラシを見たり。

 

シロクマを見たり。

 

ヒグマを見たりとか。

 

シマフクロウはちょうど飼育員さんの解説タイムがありました。環境の悪化によって数を減らしているシマフクロウですが、つがいが見つからないとか巣穴が見つからない等の要因もあって、人工的につがいを作ったり子育てできる巣穴のかわりとなる巣箱を設置したりして回復を図っているんだそうです。また魚類が主な食料で、ネズミなど小動物を食べるフクロウには生えている足の毛がないとか、いろいろと面白い話が聞けます。

 

シマフクロウの檻への階段に旗が並んでますが、これも意味があるもの。シマフクロウの生息する道東では、道路や橋を飛んで渡るときに低い高度でクルマなどに衝突する事故が起きるので、この旗を立てることで高い高度で移動させようとする工夫です。

 

北海道に生息する動物コーナーとか出来てるのね。

 

そして旭山動物園名物、かな?のペンギンパレードも。最近では色々な動物園などでも行われていますが、確かここが「元祖」だったはず。もともとのペンギンの習性を行かしたものらしいです。

 

2時間ほど見学し、旭川空港へと向かいました。旭川空港旭山動物園の間には1日1往復だけ直行バスが運行されていて、空港行きのスケジュールがちょうど利用予定便とピッタリだったのよ。

 

時刻表上では所要時間35分となっていましたが、25分程度で空港まで来ました。

 

旭川空港ではそのまま出発口へ。

 

2階へ上がると、かなり雰囲気が以前と違っている感じ。レストランフロアはフードコートになっており、梅光軒や山頭火をはじめとした地元のお店が入っている上に内装もお洒落になっていました。ショップの方も少しセレクトショップ風のところもありました。

 

展望デッキに出たら、ちょうどこれから乗る羽田行きの飛行機が降りてきたところ。B767-300です。

 

保安検査通過後のエリアにもANA系とJAL系のショップが。16時頃から搭乗開始となりました。

 

定刻に出発。

 

普段あまり乗らないワイドボディ機、やっぱり広々としてていいよなぁ。

 

夕刻の羽田に到着です。

 

乗り換えの待ち時間が1時間半ほどあるため、サクララウンジへ。

 

ちょっとビールなども。

 

何故か売店でお弁当類2割引とかになってたので軽くお食事も。弁当類を扱っている店舗全てで割引が行われているワケではなさそうなので、ちょっと基準は謎です。

 

羽田からはセントレア行きに乗って帰宅しました。