へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

ラノベのタイトルか?「志国土佐 時代の夜明けのものがたり 立志の抄」乗車記。

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「敷島館」をチェックアウトして、琴平駅へ戻ってきました。

 

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ここからまた高知へ引き返すのですが、乗車予定の「南風3号」は「アンパンマン列車」で運転されており、指定席の一部は「アンパンマンシート」になっています。JR西日本のネット予約「e5489」をクレジットカード「J-WESTカード」所持者が利用すると、指定席を自由席料金で購入することが可能。試しに今回は「アンパンマンシート」を取ってみました。

 

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特急「南風」がやってきました。車体には「アンパンマン」のキャラクターがわんさか描かれていますね。

 

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乗車すると…まぁなんと「アンパンマンがいるよ!」なんて可愛いもんじゃありませんでした。アンパンマンだらけ、激押しやんけ。

 

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車内も「シートカバーにアンパンマン」程度じゃなく、あちこちにキャラクターが。窓のシェードを降ろしてもアンパンマンと仲間達がこんにちわ、じゃん。これはおっさんが単独で踏み入れていい空間ではないわ…。

 

加えて、この列車は全般的には空いてるのに、アンパンマンシートだけほぼ満席。アンパンマンの絶大な人気を実感しました。皆さん家族連れなんですが…車内はなかなか賑やかです。この時間帯だとおそらく関西エリアから新幹線で岡山まで来てアンパンマン列車に乗り換えたんでしょうが、このあたりで岡山からは1時間経過したくらいのタイミング。お子様達は早起きさせられて新幹線に乗り、岡山で大好きなアンパンマンいっぱいの列車でテンションMAXだったのではと推察されるのですが、ちょうどお疲れ&飽きてきた頃のご様子で、だんだん泣き出したりされるのですよ。まぁ、そういうゾーンなんで微笑ましいワケでもあったりするのですが。

 

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シートも生地からアンパンマン

 

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テーブルにもアンパンマン。この車両に乗ったら無数のアンパンマンと仲間達と一緒に過ごさなきゃいけません。

 

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特急「南風」は高知まで乗らずに土佐山田駅で下車しました。単にここだと琴平から100kmを切る距離なので特急料金が安く済む、ってだけなんですが。ただ、アンパンマンシートのお客さんもかなりの方がここで降りていきます。

 

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その理由がコレ。ここ土佐山田駅は「香美市やなせたかし記念館」の最寄り駅なんです。たなせたかしは東京生まれですが、幼少の頃に高知に移り、高校までをこの地で過ごします。その縁で記念館が建てられました。四国や高知がアンパンマン推しなのもそのせいですね。なお、記念館まではアンパンマンのラッピングバスも走ってます。

 

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高知までは普通列車に乗り換えて移動。

 

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高知からはコレに乗ります。

 

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この夏に運行開始したばかりの、JR四国の最新の観光列車である特急「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」です…って名前長すぎない? ライトノベルのタイトルじゃないんだよ? しかも上り列車と下り列車が「1号」とか「2号」とかじゃなくて、窪川行きの下りが「立志の抄」、高知行きの上りは「開花の抄」。つまりこの列車のフルネームは「志国土佐 時代の夜明けのものがたり 立志の抄」ってことになります。指定券買うときに困るでしょコレ…。そういえばJR四国の最初の観光列車の名前は「伊予灘ものがたり」。第2弾は「四国まんなか千年ものがたり」でした。なんかだんだん名前が長くなってるぞ。コレって第5弾あたりだと100文字くらいの名前になったりするんじゃないだろうな?

 

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まぁ名前はアレですが車内は素敵です。2両編成の車両は1号車が「KUROFUNE」、2号車は「SORAFUE」と名付けられており、今回自分が乗ったのは2号車のほうです。

 

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2号車のほうは全てのシートが窓に向けて設置されています。

 

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高知駅を定刻で発車。駅員さんなどによる盛大なお見送りがありました。

 

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発車して程なく、注文していた食事が運ばれてきました。この列車もほかのJR四国の観光列車と同様に、乗車にあたってはグリーン車指定席券を手配し、食事は別に食事券を購入するシステムなんですが、相変わらずJR東海の駅では「食事券」を買うことができません。旅行会社で買うことも可能ではあるんですが、「手配旅行」の扱いとなるので取扱手数料がかかってしまいます。そこで今回分は前週の九州行きの際に熊本駅みどりの窓口で手配をお願いしました。台風の影響が気になっていたのもこのせい。列車が運休すれば恐らく後日でもJR九州の窓口に行けば払い戻してもらえそうですが、「名古屋から高知には行けないけど列車は運休しない」だと払い戻しのチャンスも無く食事券が紙くずになっちゃうかも、だったわけです。

 

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この列車で饗されるのは皿鉢料理風に盛り付けた創作洋食料理のお弁当です。食事券は5000円と結構なお値段なんですけどね。温かい状態でサーブされる品はありませんが、冷めた状態でも充分美味しく頂ける内容でした。

 

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アルコールなどは別料金で、同じ車両のサービスカウンターへ買いに行くカタチです。

 

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ちょっと珍しいな、と今回は土佐泡盛ハイボールを頼んでみました。イタリアンっぽい洋風料理なんで、ドリンクにワインとかがあればよかったんだけどなぁ。

 

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食後にはコーヒーがサーブされました。紅茶も選べます。

 

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日下駅のあたりで地元の語り部のお話などがありました。ここ日下駅は1924年に須崎から伸びた高知線の終点として開業したところ。駅前には銀杏の木がありますが、駅の開業の際に地元の人が記念樹として植えたものだそう。一度この樹を切り倒す話が出たことがあったそうなのですが、記念樹ということが解って残されたんだとか。

 

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ここでも沿線のみなさんの盛大なお見送りが。

 

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須崎駅では駅員さんなどに加えて「しんじょう君」もいましたよ、パネルだけど。

 

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このあたりから、車窓には太平洋が見えてきます。

 

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列車は安和駅で暫く停車します。ここも海のすぐそばに駅があるんですね。

 

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車内から見ると窓一面が海、って感じです。

 

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ここ安和駅では地元の特産品などの即売も行われていました。

 

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1号車「KUROFUNE」の車内も覗いてみました。こちらは半分が窓に向いた座席、半分が中央のテーブルに向いたボックス席になっています。本来は窓向きシートも中央テーブルを囲むカタチだったようなのですが、新型コロナ対策でレイアウトを変えたようです。

 

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高知からのんびり走って約2時間半、終着の窪川に到着しました。

 

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車体には坂本龍馬が描かれています。高知は龍馬とアンパンマン推しなのね。

 

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窪川駅では1時間ほど待ち時間があります。

 

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駅の隣には四万十町役場の庁舎があり、1階がギャラリーとして解放されています。

 

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ヱヴァンゲリヲンとのコラボ企画とかやってるみたい。

 

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窪川駅の待合室は観光列車の運行開始に合わせたのか綺麗に整備されていました。ここで暫く時間をつぶします。

 

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窪川から特急「しまんと」で高知へ戻ります。

 

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うーん、さっきまで何だか凄く「風光明媚な観光路線」を走ってきた気がするのに、フツーの列車で乗ると何の変哲も無い沿線に見えちゃうの、なんでだろ。

 

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往路は2時間以上かけた道のりですが、復路はわずか1時間で高知に到着。ここでも猛烈なアンパンマン推し。

 

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高知駅周辺をちょっとうろうろ。

 

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駅前の銅像?も健在ですね。

 

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高知駅のバスターミナルは駅北口側にあります。

 

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高知龍馬空港へ向かいます。高知龍馬空港へのリムジンバスは「とさでん交通」と「高知駅前観光」の2社が運行しています。空港のウェブサイトなどでも時刻表は別々に掲載されていたりと2社競合っぽいし、バスターミナルの券売機も2社がそれぞれ設置しているのですが、よく見ると「購入したバスのきっぷはどちらの会社でも使えます」だそうで。それなら時刻表を一体化するとか、もうちょっと連携して欲しいな…。

 

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空港まではおよそ30分。

 

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空港に着くのがちょっと早かったのか、FDAのチェックインはまだ始まっていませんでした。この日の名古屋行きは通常19:15発のところ、需給調整の欠航便が出た影響で19:55発に時刻変更になってるんですよね。

 

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展望デッキなどでちょっと時間を潰します。ここにもアンパンマン

 

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時間はたっぷりあるので軽く夕食を。ターミナルビル2階「うちんくの食卓」です。

 

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限定メニューとして出ていた「うるめ鰯のぶっかけ丼」を注文しましたが、これが旨くて大当たり。分量も程よく、お値段も800円と空港にしちゃお手頃なのもいいですね。

 

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では保安検査を通ってゲートへ。龍馬おるやん。

 

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この名古屋行きが本日の高知龍馬空港発の最終便でした。

 

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搭乗が始まり何事もなくドアクローズ。定刻にプッシュバック…だったのですが、そのまま暫く停まったまま動く気配がありません。なーんかイヤな予感がしたのですが、案の定暫くすると操縦席から「エンジンの不具合を示す表示が出ているため念のため確認する、そのために一旦ゲートに戻ります」とのアナウンスが入りました。県営名古屋空港も確か夜10までの運用だった筈で、あんまりココで手間取ると「今日は飛べません」となる可能性は大。下手すると今日中に帰れないのでは…とやきもきしちゃいましたが、結局30分後くらいに「問題ないことが確認できたので出発します」との案内が入って一安心でした。

 

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結局、定刻から40分ほど遅れて名古屋に無事到着しました。よかった。