へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

九州&北海道の旅、その5:洋上でお座敷、新日本海フェリー「すずらん」乗船記。

のんびり?帰ります。

 

北海道新幹線の札幌開業が2030年度末に予定されていますが、それに伴い札幌駅では大規模な工事が始まる模様。それに伴い、駅高架下や地下にあったモール「パセオ」が9月末で閉鎖されることになりました。

 

よつ葉乳業のカフェ「ホワイトコージ」もここにあり、よくお世話になっていました。「ホワイトコージ」は一足先に「ステラプレイス」に移転しましたが、その隣にあって気になりながら入ったことがなかったのが札幌ラーメン」の「えぞっこ」です。こちら、実は創業50年以上の老舗で、確かに言われてみれば随分昔からここにあったような…。こちらもパセオの閉鎖と同時に閉店となり、移転などは検討中とのこと。折角なのでこちらで晩ご飯にしましょうか。

 

まずはビールと餃子のセットから。ビールはしっかり「サッポロクラシック」でした。

 

餃子もジューシーで悪くありません。ビールが進みます。

 

半ラーメンと半チャーハンのセットなんかもあって、かなり使い勝手のいいお店だったんですね。味噌ラーメンも基本を押さえた感じの旨さ。「駅のラーメン屋だしねぇ…」という偏見がちょっとあったんですが、実はいいお店だったのね。今更気づいても遅いけどさ。

 

北海道といえばセイコーマートですが、札幌駅周辺だと駅からちょっと歩いたところにしかなく、駅高架下の「パセオ」にあったコチラは便利でした。ここのセイコーマートも9月末で閉店だそう。

 

また列車に乗り、札幌から特急「とかち」に乗車。南千歳まで乗車するのですが、この10分前に出発する快速「エアポート」の指定席料金は840円に大幅値上げになってしまいました。それに対し自由席特急券は630円。もちろん「自由席だと満席で座れない」という可能性はありますが、「リクライニングシートでラクに移動したい」なら特急利用の方が大幅に安い、という状況になってるんですよね。

 

南千歳では駅前でバスに乗り換え。新日本海フェリー苫小牧東港への連絡バスです。苫小牧東港は「苫小牧」といいながら東隣の厚真町に位置するため、苫小牧駅から連絡バスを出すより、札幌からの列車の本数も圧倒的に多いこちらからのほうが合理的。

 

フェリーターミナルまでの乗車時間は40分ほど。

 

これから乗船する新日本海フェリーすずらん」、敦賀港行き。時速約50kmと大型フェリーとしては破格の高速性能で、敦賀までを約21時間で結びます。なおこの船、今年11月からは期間限定で東京九州フェリーの横須賀~新門司航路へ投入されることになりました。もともと貨物輸送メインを想定してた東京九州フェリーですが、旅客の利用が想定外に多かったことから、旅客定員の多いこちらと交代、ということだそう。

 

ターミナルで乗船手続きを済ませます。今日は徒歩乗船客が少ないのか、2階の待合室へのエスカレーターは運転停止となっていました。バスも数名しか乗ってなかったしね…。

 

それでも待合室の売店はしっかり営業してました。バイクでの乗船客もそこそこいましたし、トラックや乗用車でのお客も使うんでしょうね。

 

夜10時50分頃から搭乗開始。

 

船内に入ると案内所と売店、その先がロビーです。個室の鍵はカード式で搭乗手続き時に渡されるので、特に案内所への立ち寄りの必要はありません。

 

今回は奮発して個室の利用です。「ステートA」の和室を予約。

 

基本定員2名、4畳半ほどの小さなお部屋ですが「旅館!」って感じ。船の上で畳でゴロゴロできるのっていいじゃん。

 

すずらん」の「ステートA」グレードは洋室だと「窓はあっても中庭向き」だったりするのですが、洋室は外が見える窓付きです。

 

部屋には風呂やシャワーはなく、トイレと洗面台だけ。

 

佇まいは普通の旅館みたいなんですが、クローゼットに救命胴衣が設置されているところで「ここ船だった…」と実感。

 

まずはお風呂にでも入りましょうか。

 

すずらん」の大浴場はサウナに露天風呂もあって充実しており、割とゆっくりできるんですよね。

 

夜11時半、苫小牧東港を出港しました。今日はもう寝ます。

 

翌朝目を覚ました頃、フェリーは秋田沖を航行中。陸地からかなり離れているようで、携帯の電波などは殆ど入りません。船内では一応WIFIも使えることにはなってますが、これも携帯の電波を利用しているため、外部との接続はできない状態。この状況、午後1時過ぎくらいまで続きました。

 

なお、このフェリーで航海中「外」に出られるのはこのエリアだけ。かなり高速での運行となるため制限しているようです。

 

朝食は札幌駅あたりで仕入れたモノで済ませました。

 

午前10時前に船内放送があり、僚船「すいせん」とのすれ違いを見ることができました。

 

ちょっと船内を巡ってみます。こちらは新日本海フェリーの船には大抵設置されている「フォワードサロン」。船首に向いた窓が設置され、進行方向を眺めながら過ごせる場所です。

 

ただこの日は既に窓が鉄板で塞がれ外が見えない状態に。確かに荒天が多くなる冬期はこんな感じになるのが「お約束」ではあるんだけど、9月から閉鎖してるのは早いような…。

 

パブリックスペースは割と広めに取られており、カフェカウンター前には椅子やテーブルなどが多数用意されていました。

 

カフェは営業時間が夜の出港時と午前中の数時間のみの営業です。

 

このエリアにはステージもあって、イベントなどが行われることも。

 

パソコンなどを開くのにちょうどいいビジネスコーナー。

 

その隣にはマッサージチェアの置かれたコーナーもあります。

 

カラオケルーム。ここ最近は新型コロナ対策で利用停止にしている船会社も多いのですが、こちらでは営業再開となったようです。

 

レストラン前、外へのデッキへ繋がる通路にはソファの設置されたプロムナード。

 

レストランは営業スタイルが大きく変わっていました。今までエントランスだったところは「出口」になっています。

 

「出口」だったところが入口。

 

そのまま空いている席に座り、そこで注文する流れです。

 

デーブルにはタブレットが設置され、ここからオーダーします。料理が出来上がるとスタッフさんが持ってきてくれますが、コレって東京九州フェリーと同じスタイルじゃん! こっちにも導入したのね。

 

昼食は迷いましたがカレーを選択。新日本海フェリーのカレーって意外と旨いのよ。

 

お会計もセルフサービス。この「すずらん」のレストラン、以前はカフェテリア方式だった筈。料理が並んでいたショーケースや長いレーンはその名残です。

 

伝票のバーコードをかざして、精算もセルフで行います。現金のほかクレジットカードも利用可能なんですが、携帯の電波も通じないエリアでの処理ってどうしてるんだろ?

 

ネットにもあまり繋がらないので、持参した本などを読んだりして部屋でゴロゴロ過ごしました。

 

夕食もレストランで頂きました。期間限定で入れ替わるメニューがいくつがあり、その中から「シーフードグラタン」です。

 

夜8時半、定刻で敦賀港に入港です。

 

フェリーターミナル前には敦賀駅行きの連絡バスが待機していました。

 

敦賀駅までは15分ほどで到着です。

 

敦賀からは特急「しらさぎ」で米原→新幹線で名古屋、のルートで帰還しました。最近はJR西日本でも駅の窓口の営業縮小が進んでおり、敦賀駅の「みどりの窓口」はなんと夜8時で閉まってしまいます。指定席も買える券売機も設置はされているのですが、予め必要な切符は用意しておいた次第。JR東海エリアではあんまり縮小の動きがないの、実は地味に偉いんじゃなかろうか。