へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「宇都宮ライトレール」に乗ってきた、ついでにSL。

なんか他と違った。

 

週末、土曜日に東京で用事があったのでついでに新規開業の鉄道路線に乗ってきました。東京への新幹線、ワゴンの車内販売が廻ってきたのでアイスクリームを購入。ついにこの10月末で東海道新幹線での車内販売が終了してしまうので、その前に買えてラッキーでした。終了の理由の一つが「人手不足」で、16両編成の車販を一人で担当してたりしたらしいですから…。ただ小田原通過あたりで買ったので東京につくまで食べきれるか不安だったぞ。ガチで「スゴイカタイ」だからな!

 

翌日、宇都宮まで。今年8月26日、日本では「路面電車」としては75年ぶり、まったく新規でLRTが開業するものとしては日本初となる「宇都宮ライトレール」、コレに乗りに来てみたわけです。

 

slips.hatenablog.com

 

ちょうど開業約1ヶ月前に宇都宮駅には来てましたねワタシ。

 

その時には閉鎖されていたライトラインのホームへの階段。

 

日曜のお昼前の時間、かなりのお客さんがホームで待っているのにちょっとビックリ。確かに開業後の利用動向は予測を大きく上回っているそうですが、土日は予測の2~3倍にまでなっているんだとか。LRT導入の目的は近郊の工場などへの通勤する自家用車によるラッシュの緩和があったようですが、「土日のお出かけに電車なんか使わんだろ」とか思ってたのかしら。

 

駅名標には地域に因んだ紹介の画像などが使われていますが、なんだかお洒落。宇都宮といえば餃子くらいしか思いつきませんが、ジャズやらバーやらでも売り出そうとしてるみたいです。

 

折り返しの電車がやってきました。少し遅れ気味で到着し、すぐの折り返し。一旦条約が全て降車したらドアを閉め、運転手が運転席を移動、準備ができたらドアを開ける、みたいな手順ですが、もの凄く慌ただしく進められていました。

 

ドアが開いて乗車します。結局、かなりの立ち客が出るような混雑具合で発車となりました。

 

宇都宮大学陽東キャンパス停留場で半分くらいのお客さんが下車。ここは大きなショッピングセンター「ベルモール」のすぐそばにあり、停留所名にも括弧書きで「(ベルモール前)」がつけられています。大きな駐車場はあるようですが、確かに入庫待ちの渋滞が少しできている様子。クルマでのアクセス一択みたいな郊外型モールでも、便利な公共交通機関ができれば意外とそっちを使うものなのかも。

 

この先は専用軌道区間も。かなりの急勾配で立体交差するところもありました。

 

平石停留所には車両基地が併設。またパーク&ライドの駐車場が用意された電停もあり、ここもその一つです。

 

鬼怒川を渡ります。

 

ここからは大きな工場などが建ち並ぶエリアに入ります。

 

加えて、いかにもクルマ社会の郊外型店舗の並ぶ大通、みたいなところも通過。こういうロードサイドにお店が並ぶ、みたいな風景を電車から見るのって、意外とないような気がするぞ。

 

電車は宇都宮市から芳賀町に入り、終点を目指します。

 

終点の芳賀・高根沢工業団地停留場までは約50分で到着しました。ほぼ定刻運行でしたが、途中からガラガラだったからね…。まぁ終点付近は周囲にガチで工場くらいしかないので、平日しかお客がいなさそうだから当然でしょうが。

 

この電停の目の前はホンダの工場。駅のどこにも「ホンダ」の表記はありませんが、周囲には他に正直何もないので、殆どホンダ社員のための駅といった感じです。

 

なんか「A列車で行こう」とかで見たような風景…。あのゲームで線路敷いて駅前に工場建ててすぐ、ってこんな感じだぞ。

 

今日は日曜なので工場はお休みのご様子。人の出入りは全くなさそうです。

 

そういうわけで、すぐに折り返します。

 

2つ戻って、芳賀町工業団地管理センター前停留場で下車します。

 

ここはトランジットセンターの役割もあり、電停近くにバスターミナルが整備されています。平日はここから周辺の工場への巡回バスが出ているようです。

 

暫く待っていると、お目当てのバスが。

 

JRバス関東の路線バスが宇都宮から茂木まで結んでおり、ここを経由するんです。これに乗って真岡鐵道茂木駅まで移動しました。

 

茂木駅までは約40分、ほぼ定刻でした。

 

ここは真岡鐵道の終点。真岡鐵道はSLを運行していますが、このバスで来ると15分の接続で乗れるんです。

 

SLの乗車には予約が必要ですが、ネットで予約して窓口で料金を支払う形になります。

 

暫くすると「SLもおか」下館行きが入線してきました。牽引するのはC12、300両近くが製造されたローカル線向けの汎用機ですが、実は動態保存されているのはこの1両だけと、意外と貴重品です。

 

そしてこの客車も実は貴重品。この50系客車は1977年から国鉄普通列車の輸送改善のために投入した形式で、900両以上が製造されました。まだ機関車が引っ張る客車列車や貨物列車も多数あった時代、客車を近代化することが目的だったわけですが、普通列車での輸送改善が短編成・高頻度化で進められるようになると客車列車は持て余されるようになってしまいました。青函トンネル開業時に設定された快速「海峡」用に改造されたり、中にはディーゼルカーに改造されたものまでありましたが、冷房がない等の課題もあって廃車が進み、今では殆ど残っていません。ここ真岡鐵道の50系客車はほぼ原形を保って運用されている車両としては日本でも唯一となってしまっています。

 

ローカル線の普通列車への投入を想定されているため、デッキはありますが車端はロングシート、中央部がクロスシートという構成です。冷房がないので窓は全開。一応SLなので意外と車内に煤が入ってくるのでご注意を。

 

3両編成の中間車、ロングシート部分を利用して売店が設けられていました。販売されているのは記念グッズで飲食物はありません。ちなみに今日、宇都宮には早めについて餃子でも食べようと思ったら駅周辺の有名店は11時の段階で大行列。そっちを諦めてLRT沿線にワンチャン求めましたが、工場地帯みたいなトコでコンビニすらナシ。結局、ここまで昼飯抜きで来ちゃってます。

 

真岡駅は小さなSL資料館なども併設されています。駅舎がSLの形。

 

暫し停車時間があるのでホームを散策。乗客だけでなく、お見送りに来た地元の方も結構いたようです。

 

終点の下館。お隣にはディーゼル機関車が停まっていますが、この列車は折り返しこの機関車の牽引で真岡行きの普通列車となります。これまた日本では珍しい「ディーゼル機関車が牽引する客車列車」爆誕しちゃうワケ。

 

そっちに乗りたい気もしましたが、今日はすぐの接続となる水戸線の小山行きに乗車。大人しく名古屋へと帰還です。