へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「36ぷらす3」に乗る、その2:宮崎=>大分「緑の路」乗車記。

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いよいよ乗車です。

 

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なんとか宮崎駅まで辿り着き、ここから宮崎空港行きの普通列車に乗ります。

 

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5両編成って鈍行にしちゃ長いな…と思ったら特急用の783系がそのまま投入されていました。

 

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この列車、全車普通車の自由席扱い。クリーン車も乗車OKだそうなのでお邪魔しました。

 

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ま、乗ってられる時間はわずか10分ほどなんですけどね。

 

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宮崎空港駅に到着。

 

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土曜日の「36ぷらす3」は宮崎空港駅が始発で別府までが走行区間。今日はその始発ポイントから乗ってやろうと思ったわけです。

 

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先ほど乗ってきた普通列車は折り返し延岡行きの特急「にちりん」となって一足先に出発していきます。

 

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この列車、1992年に登場した特急用車両の787系を改造したもの。JR九州となって初めて登場した特急車両で、主に博多と鹿児島を結んでいた特急「有明」を旧国鉄時代の虎の子の列車名「つばめ」に変更してまで投入されるなど、フラッグシップとして活躍してきました。ちょっと欧州っぽい外観は斬新さを感じさせましたし、車内でちゃんとした軽食を提供するビュッフェ車まであったのですが、九州新幹線の開業もあって今ではちょっと日陰者っぽく使われている感じ。それが1編成だけとはいえ、また第一線に戻ってきたようです。

 

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今日は6号車を予約。

 

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客室に入ろうとすると床面にはマットが敷かれ「靴を脱いでお上りください」の表記が。

 

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靴箱まで用意されているじゃないですか。

 

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この6号車、座席車なんですが床がなんと畳敷き。そのため靴を脱いで入らないといけない、というわけです。

 

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全車グリーン車扱いの車内には、横3列でシートが並びます。

 

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九州新幹線の800系なんかの流れのシートのようです。

 

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シートの背面にはドリンクホルダーや物入れ用のポケットなどが備わります。テーブルは肘掛けから引き出すタイプ。

 

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ポケットには3号車のビュッフェの販売メニューが。主にオリジナルグッズやドリンク類などを扱っているようです。

 

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お土産物になりそうなものも売られているようです。食事についてはカレーとうどん程度。木曜日に博多から鹿児島中央まで運行する「赤の路」と月曜の博多~長崎往復パターンとなる「金の路」だけオムライスなどが増えますが、おそらく博多駅での積み込みしか出来ない為と思われます。

 

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ドリンク類は沿線ならではの充実したラインナップ。おつまみ系は割といろいろあるので、呑み助には有り難い列車かも。

 

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内装も綺麗で凝っていて素敵なんですが、難点を言えば「窓」かもしれません。こんな感じで障子になっているのですが…。

 

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引き戸となっているので、開口部が窓サイズの半分しかないんですよ。

 

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ちゃんとブラインドも用意されているので、ここまで窓のシェードを手厚くするのは何故なのか…。787系は座席1列に窓一つで、窓サイズは元々それほど大きいわけじゃありません。車窓をぼーっと眺めるのもウリっぽい観光列車で「窓の外を見るのが大変」ってのは少し残念かも。

 

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土曜の「36ぷらす3」は時刻表上では宮崎空港を出た後は宮崎に停車、次は大分に泊まって終点の別府、というスケジュールなんですが、ドア開放をしてホームに出れる「運転停車」が何カ所か設定されています。その最初の駅がここ延岡。

 

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ここではホームで地元産品の販売などが行われます。

 

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今日のランチは3号車のビュッフェで戴いてみることにしました。

 

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「36ぷらす3」オリジナル黒い鶏カレー、です。「ちきゅうにやさしい」ってことなのか、容器は紙製、スプーンは木製になってます。

 

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量は「軽食」といった感じですが、お味はなかなか美味。それ以前に今、列車の中でその場で調理?した温かい食事を食べられる、ってこと自体がレアですから、それだけでも価値があると言えるんじゃないかな。

 

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一緒に九州の日向夏クラフトビールも。座席に持ち帰っているお客さんが多い印象でしたが、窓に向いたカウンターで立食しました。

 

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お隣の4号車はフリースペース。こちらも凝った内装です。

 

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大きなモニターも設置され、九州のPRビデオなどが流されています。イベントなどもここで行われます。

 

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途中停車の2箇所目は宗太郎駅

 

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日豊本線の佐伯から延岡の間は普通列車の本数が極端に少なくなっており、特にここ曾太郎から延岡は下り1本、上り2本しかありません。つまり、この駅には1日3本の列車しか停車しないわけで、「降りたが最後、次の列車がない」みたいな意味では「秘境駅」ともいえるところです。

 

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駅周辺はこんな感じで、人が廻りに全然いない!って感じじゃないんですけどねぇ。

 

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宗太郎駅では対向の下り特急「にちりん」との行き違いが行われます。

 

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一駅進んだ重岡駅でも停車します。

 

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ここ重岡も列車の本数が少ないんですが、佐伯~重岡間を運転する普通列車が数本あるぶん、宗太郎よりはちょっとマシかも。

 

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一応「駅舎」っぽいものもあったりして、意外にも綺麗な駅です。

 

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重岡でも地元の方のお出迎えと地元産品の販売がありました。この販売コーナーのテーブルとして使われている台、よく見ると「36ぷらす3」のロゴが刻印されています。販売を行う全ての駅で、これを統一して使っているんだそうです。ヘンなとこ凝ってるな!

 

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重岡では後続の特急「にちりん」に追い抜かれます。ってこっちも特急なのに特急に抜かれちゃうの? ま、誰も急いでないから一向にかまわないわけですけど。

 

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重岡駅の販売コーナーで売っていた、栗入りの生どら焼きでオヤツ。

 

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まもなく大分到着、くらいのタイミングでキャンディーの配布がありました。5日間の「赤の路」「黒の路」「緑の路」「青の路」「金の路」にちなんでキャンディーも5色用意されているそうなんですが、パッケージからは中身が解らず「貰ってみてのお楽しみ」だとか。

 

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宮崎空港から5時間、大分駅で下車しました。普通の特急だと3時間半程度の距離なので随分のんびり進んでますが、通常スケジュールではなかなか降りられないレアな駅で散策できたりと、なかなか楽しいですねコレ。

 

 

「36ぷらす3」に乗る、その1:意外と行きにくい宮崎へフェリーで。

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JR九州の新しい観光列車「36ぷらす3」に乗ってきました。

この「36ぷらす3」、毎週木曜日から翌週月曜日までの5日間の日程で九州を一周するルートを走行しますが、運行は昼間のみ。各日がそれぞれ1本の臨時列車として運転されるので、それぞれの日程で指定券を取れば乗車することが可能です。食事付きのツアー形式で販売される座席もあるのですが、ちょっとお高めな印象。今回は土曜日の宮崎~大分、日曜日の大分~小倉のルートで指定席を確保できたので、そちらでの乗車です。

 

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で、結構困ったのが「どうやって土曜の朝までに宮崎に行くのか」です。通常時であれば名古屋を朝イチの航空便に乗れば楽勝なんですが、コロナ禍で国内線が大幅減便されてしまっており1日1便だけ夜に飛んでるような有様。地上で行くと小倉まで新幹線で行って在来線特急乗り換え…が一般的ではあるのですが、小倉から宮崎ってのが5時間近くかかるくらい遠いんです。そのため、最近では九州新幹線新八代から出ている宮崎行きの高速バスと組み合わせるルートもよく使われるようになっているようです。結局、このときは神戸からの夜行フェリーを使うことに。名古屋から新幹線で新大阪へ移動します。

 

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新大阪からは新快速で三ノ宮まで乗車。

 

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三ノ宮駅前からは、フェリーターミナルまでの連絡バスが出ています。所要時間は10分ほど。

 

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神戸三宮フェリーターミナルに到着。ここからは宮崎行きのほか、小豆島・高松へ向かうジャンボフェリーも発着しています。

 

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こちらが本日乗船する宮崎カーフェリーの「みやざきエキスプレス」です。全長170m、総トン数約12000トンと、長距離フェリーの中では比較的大きい方に入れていい規模でしょう。ただし就役は1996年と既に20年以上が経過しており、相当なベテランの部類になってしまいます。既にお取り替え時期を迎えているのですが、過去からの多額の債務を抱えている状態で資金調達ができない状況にありました。とはいえ、このフェリー航路は県産品を出荷する重要な生命線でもあるため、宮崎県も融資などで支援を行うことで新造船の発注が叶いました。来年には現在就役中の2隻とも新造船にリプレースされる予定です。

 

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搭乗手続を終えて乗船。この航路、以前は大阪南港発着だったのですが、2014年に神戸港発着に変わっています。大阪南港発着時代にこの航路に乗った記憶が…。もうそんなに長いこと使ってなかったんだ。

 

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乗船口からはエスカレーターがあり、3階へ。

 

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エスカレータ-を上がるとメインロビーがあり、ここに案内所と売店があります。個室利用者はこの案内所で乗船券を提示し、客室の鍵を受け取ることになります。

 

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今回は一人用個室「一等S室」を取りました。年季の入った感じはありますが、なかなか綺麗に保たれている感じです。この「みやざきエキスプレス」には同じ一人用個室が10室用意されていますが、就役当時としてはシングルルームは多めに設定されている感じ。今では珍しくなくなりましたけどね…。

 

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室内には洗面台が設置されています。ここにフェイスタオルと歯ブラシが用意されていました。また備品としてはスリッパもあります。

 

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結構ちゃんとしたクローゼットも。中にはナイトウェアがあります。予備の毛布も1枚あるので、寒かったらコチラをどうぞ。

 

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デスクの脇には茶器セットが。

 

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中には湯飲みと茶葉が置いてありました。給湯器もパブリックスペースにありますが、室内にも電気ケトルが備え付けられています。

 

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19:10、定刻で神戸港を出港です。さすが港町、船上から見る神戸の夜景はなかなかのもの。

 

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夕食は船内のレストランを利用。本来はバイキングスタイルで夕食・朝食とも提供なのですが、新型コロナ対策のため休止中となっており、船内調理のお弁当を販売するスタイルでの営業です。

 

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現在では通常、5~6種類程度のメニューでの弁当販売なんですが、3月まではフェアメニューとして宮崎産のお肉を使ったラインアップが追加されていました。

 

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購入した弁当類はレストラン内で食べてもいいのですが、レストラン前のプロムナードに並んだテーブルで戴くことにしてみました。

 

 

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宮崎ブランドポークの串カツとメンチカツを、これまた船内で調達したビールとともに。

 

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メインは宮崎和牛重。これで800円はお値打ちです。

 

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3階ロビーに自動販売機が並ぶエリアがあり、ビールもここで買ったのですが、扱っているのはアサヒのスーパードライしかないのがちょっと残念かも。

 

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ちなみに船内はこんな感じ。旅客フロアは3階と4階にあります。

 

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3階の案内所近くにはゲームコーナーも。コロナ対策で閉鎖しているフェリーもあるようですが、こちらはしっかり営業中です。

 

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給茶機もあるので冷たい水やお茶も自由に飲める…のですが、紙コップの備え付けはありません。一等以上だと客室内に紙コップが備品としておいてあるのですが、2等以下は案内所で購入する必要があります。

 

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テレビの置かれたコーナーも。

 

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3階には雑魚寝スタイルの2等客室があります。この日はガラガラでした。枕元にパーティションを設置しており、座席数も余裕を持ってソーシャルディスタンスが取れるように間引いているようです。

 

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今では雑魚寝部屋でも一人一箇所のコンセントがあるフェリーとか普通ですが、1990年代製のこの船にはそんなものはありません。ただ、共用のUSB充電器は後付けで用意されていました。ちょっと盗難とか心配な気はするけど、一応は充電できる手段はあることになるわけですね。

 

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ワンフロア上の4階には個室系の客室と2等寝台があります。階段周りのロビーの風情とか、やっぱり時代を感じさせるものが。

 

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ここにも、簡素な感じですがパブリックスペースがありました。

 

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ここにも自販機コーナーがあるのですが、こちらもビールはアサヒのみ。ちょっと偏ってるんじゃない?

 

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4階には展望浴場も設置されています。ボディソープとリンスインシャンプーは備え付けアリ。入浴時間は出航日の夜10時までと翌朝入港前までが通常なのですが、この日は外海の太平洋側に出たところで荒天が予測されているため、危険防止として朝の浴場開放は行わない旨の案内が出ていました。折角「展望」浴場なんだから、翌朝の明るいときに窓からの景色を眺めながら湯船に、ってのも楽しいんですけど、ちょっと残念。

 

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翌朝、宮崎港に入港。確かに昨晩は夜中にかなり船が揺れてた時間帯があったりした記憶が。入港前、遠くにシーガイアが見えました。

 

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着岸前、フェリーは方向転換します。

 

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このサイズのフェリーで船内移動のためにタグボートが着くのって珍しいような。

 

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宮崎港に到着。こちらはタラップで完全に地上に降りて、そこからターミナルビルまで地上を歩く形でした。

 

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フェリーターミナルは、1日1便の運行のわりには結構立派なビルになっています。

 

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ターミナルの目の前から、フェリーに接続して宮崎市中心部へ向かうバスが出ます。

 

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宮崎駅前でバスを下車。駅前には昨年秋にオープンしたばかりの「アミュプラザ宮崎」がありますが、まだ朝早いので当然ながら殆ど閉まってます。

 

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駅から中心街へぶらぶら歩いてお肉屋さんへ来てしまいました。実は乗船した時期には「宮崎牛・みやざき和牛消費券プレゼントキャンペーン」というのが神戸発限定で行われており、2000円分の金券を貰ってしまったのです。宮崎市内の精肉店やレストランで利用可能なんですが、レストランは軒並み営業は朝11時以降。精肉店は郊外立地が多く、中心地で後戦中でもやってて金券が使える、というのがこの「天狗吉本 ブルドッグ109” 」くらいしか無かったんですよ。ただ、お店の方は親切でイイ感じだったから全然オッケー。他にも同じような感じのお客さん、時々来てるそうです。結局、いろいろ宮崎和牛を買って自宅配送にしてもらい、追加料金を払う羽目に。うわぁ、地元の消費拡大策にまんまとハマってるじゃんオレ。

 

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この近くのバス停からそのまま宮崎空港へ向かうつもりだったのですが、バス近接情報をチェックしたら20分ほど遅れてるじゃないですか! 小林方面から来る路線バスとしちゃ結構な長距離路線なんで心配してたんですが案の定、って感じ。あわてて宮崎駅まで向かいました。

 

庄内の旨いモノ探し、その5:侮れないぞ、「新津鉄道資料館」。

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今日は新潟から名古屋まで帰ります。

 

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新潟で一泊したのは駅前の「ホテルグローバルビュー新潟」、たしか少し前まではラマダホテルだったはず。

 

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新潟駅は高架化工事が進んでおり、1958年から「顔」として建っていた万代口駅舎も昨年秋に閉鎖され、解体工事が本格化しています。

 

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将来的に駅前はこんなオシャレな感じに生まれ変わる予定。

 

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ただし、その代償として…なのか、駅構内の動線がめちゃくちゃなことになっています。万代口から乗車するためには、かなり遠回りに思える経路を通らなきゃいけません。

 

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新潟からは長岡行きの各駅停車に乗って…。

 

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新津で下車。

 

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新津駅前からは新潟交通の万代バスセンター行きの路線バスに乗ります。

 

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新津工業高校前バス停で下車。脇道へ入って歩きます。

 

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「新津地域学園」の看板を掲げた建物が見えてきました。

 

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ここに併設された、新津鉄道資料館が目的です。

 

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新津は複数の路線が集まる鉄道の要所として多数の鉄道員が暮らした「鉄道の町」でした。その機能が次第に縮小されていく中で地元から「鉄道の町としての歴史を残そう」という動きが起き、資料館の開館に繋がりました。以前は新津駅近くにあったのですが、施設の老朽化などで今の場所に移転しています。実はここ、国鉄時代は鉄道学園があったところなんだとか。

 

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では館内へ…って確かに学校っぽい佇まい。

 

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入ってみてちょっとビックリ、意外と綺麗でちゃんとした施設じゃないですか!

 

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展示内容もかなり充実しています。新潟の鉄道の歴史と新津の町のあらましなどが様々な資料とともに説明されているコーナー。

 

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新潟で活躍した車両たちの紹介も勿論あります。

 

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そのほかにもヘッドマークなど、かなり豊富な資料が。「資料館」ということでそれほど期待していなかったのですが、かなりの施設ですね、ここ。

 

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実車のコレクションも結構イイもの持ってます。エントランス付近にSLのC57と200系新幹線が置かれていました。

 

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敷地の奥にも大きな展示スペースがあり、485系115系など、これも新潟エリアには縁の深い車両が。

 

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E4系新幹線も。オール2階建て編成ですが、地上から見上げるとホームから見た感じとはまた迫力が違います。

 

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またバスに乗って新津駅へ戻りました。反対方向のバス停はすぐ対面から少し離れて、新津方面に少し歩いたところの交差点に建つセブンイレブンの前にありました。

 

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新津駅前に、駅弁事業者の「三新軒」のビルがあるじゃないですか。

 

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どうもココでも駅弁が買えるようです。恐る恐る2階の事務所に行ってみたら…確かにフツーに売ってくれました。地元の人がテイクアウトグルメとして買う需要も結構ありそうです。

 

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新津からは再び各駅停車に乗り長岡へ。

 

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長岡では越後湯沢行きに乗り換え。

 

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越後川口で下車しました。

 

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ここで飯山線に乗り換え。戸狩野沢温泉行きの各停です。

 

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JR東日本でのハイブリッド気動車の導入が進んだお陰で、なんだか影が薄くなったような気がするキハ110系ですが、ボックスシートが並ぶ車内はなかなかローカル線にマッチしていいと思うのよね。

 

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この車内で、新津で買った駅弁をランチにしました。三新軒のロングセラー、焼漬鮭ほぐし弁当です。

 

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「鮭ほぐし」ですが、かなり大ぶりな鮭の身がゴロゴロで食べ応えありました。

 

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飯山線沿線は豪雪地帯の一つ。車窓から雪深い景色を眺めながら進みます。

 

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この列車の終点、戸狩野沢温泉

 

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30分ほどの待ち時間で、長野行きへ乗車です。

 

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飯山駅で下車し、北陸新幹線へ。

 

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各停でそのまま長野に行ってしまうことも出来なくはないのですが、かっての信越本線の豊野~長野間が北陸新幹線開業の影響でJRからしなの鉄道に移管されてしまい、JRでない他社線を間に挟む形になっています。このしなの鉄道区間を挟んでJR運賃を通算して通しで買える範囲は限定されており、今回のように酒田~新潟~越後川口~長野~名古屋みたいな変態ルートは対応していないんです。ただ、北陸新幹線はJR線なので、飯山~長野を新幹線経由にすれば何の問題もなく1枚の片道乗車券になります。しかも、新幹線と在来線を乗り継ぐと在来線特急料金が半額に割引されるという制度も適用されるので、ただ「長野から名古屋まで」の特急券を買うよりも安くなってしまう、というオマケまでついてきます。なお、新幹線があるので新潟~名古屋は東京経由の方が早く着けますが、距離はこっちの長野経由の方が短くなります。

 

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はくたか」でわずか10分ほど、長野に着きました。

 

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少し時間があるので腹ごしらえ。

 

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この「ナカジマ会館」の蕎麦、老舗の味ってかんじです。

 

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長野からは名古屋行き特急「しなの」が今回の旅の最終ランナーでした。

 

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この「しなの」に使われる383系、「ワイドビュー」の愛称が使われるだけあって窓が大きめなんですが、前面展望も結構イケちゃうんです。デッキ越しにはなりますが、客席とデッキとの仕切りに大きな窓があり、運転席側の窓も大きめなので、割とちゃんと景色が見えちゃう。

 

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日本三大鉄道車窓と言われる姥捨付近を通過。まだ明るいですが、灯り始めた町の灯りが綺麗に見えました。

 

 

庄内の旨いモノ探し、その4:伝説?のレストラン「ル・ポットフー」と新・のってたのしい列車「海里」乗車。

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レンタカーを返して鶴岡駅へ。

 

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特急「いなほ」でもう少し北上します。

 

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「いなほ3号」の終点、酒田で下車し、駅前に最近オープンしたばかりの再開発ビル「光の湊」へ。

 

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今回の旅の最大の目的であるレストラン「ル・ポットフー」、ついにやってきました。

 

このレストランに興味を持ったのは、一冊の本を読んだのかきっかけです。

 

bookclub.kodansha.co.jp

 

その昔、酒田には「グリーンハウス」という映画館がありました。美しく豪華でサービスもよく、上映される映画のチョイスもセンスがいい上に、当時は大都市でもなかなか回してもらえなかった最新の洋画のフィルムがいち早く入ってくる…。映画評論家の淀川長治に「世界一の映画館」言わしめるほど、高い評価を得ていたんだそうです。そんな映画館を作り上げたのが佐藤久一、酒田の地酒「初孫」の蔵本の長男。そもそも「初孫」という酒の名前も、久一が生まれた嬉しさのあまり当時の当主がコレに変えた…というような由来だとか。久一が映画館の次に興味を持って手がけたのがフレンチレストラン。まだ大都市にもちゃんとしたフレンチを出すような店がそう多くない時代、庄内の地元の素材を生かして日本人に会うフレンチを…と考えた集大成のようなレストランがこの「ル・ポットフー」。これも「酒田にこんな店があるのか!」と開高健など食通で知られる著名人に賞賛されるお店となりました。で、これで終われば「イイハナシダナー」で終われるのですが、1976年に酒田の市街地を22.5ヘクタールも焼き尽くした「酒田大火」が発生します。この火元が「グリーンハウス」だったのです。既にこの時点では久一は「グリーンハウス」の経営には関与していなかったのですが、この大火がなんとなく彼の名前を「酒田の黒歴史」のようにしてしまった面があったようです。とまぁ、こんなドラマのあるレストラン、興味を持つに決まってるじゃないですか! しかもその料理も素晴らしいときたら、ねぇ。

 

なお、この「ル・ポットフー」、再開発ビルのオープンと同時に移転しています。その前は「ホテルイン酒田」、昔は東急インだったようですが、その中にお店がありました。そちらも内装など風情があったようで、本当は移転前に行きたかったんですが、昨年春の緊急事態宣言下で一旦休業に。加えて、入居しているホテルが山形県の新型コロナ感染者の療養施設として借り上げられたことから、レストランもそのまま「移転まで休業」ということになってしまったのでした。

 

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今日は初訪問なので、こちらのスペシャリテを集めた、ランチでは一番高額なフルコースで予約。

 

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テーブルも美しくセッティングされています。

 

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フレンチなのでワインでも戴くのがセオリーではあるのですが、こちら限定の「初孫 大吟醸 秘蔵初孫」をオーダー。なんせ「ル・ポットフー」で提供するために醸したお酒ですからね。しっかり日本酒なんですが、白ワインのようなキレと赤ワインのようなどっしり感も感じる、なかなかユニークな味わい。

 

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一皿目のオードブルは鮃のサラダ仕立て。

 

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2皿目がこちらのスペシャリテの一つ、ガサエビの濃厚クリームスープです。一口含むと「えびー!」と口腔内で爆発するような凄いエビ感。

 

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3皿目の魚料理はマトウダイの白ワイン蒸し。

 

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4皿目は肉料理、これもこちらのスペシャリテ、7時間煮込んだ県産牛の赤ワイン煮です。お肉がホロホロでお味も濃厚。

 

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デザートはクレームブリュレ、これもこのお店の名物料理の一つです。

 

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最後にコーヒー。確かに評判になるのは良くわかるクオリティでした。今回はお値段の高い方のコースを選んだのでお値打ち感はそこそこ(でも大都市圏で同じモノ食べたらもっとするだろうね)でしたが、ランチコースのボリュームゾーンは2000円台といった感じで、本来はもっとお手頃です。ちょうどこのときも寒鱈の旬ということで寒鱈づくしのスペシャルランチコースが出ていましたが、これも3000円しない程度のお値段でした。また、土曜のランチタイムということもあって店内は満席の盛況でしたが、殆どが地元の方の様子。こんな素敵なフレンチレストランが根付いてる地域って、なんか羨ましいなぁ…。

 

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ランチのあと1時間ちょっと空きができましたが、酒田は中心地が駅から遠く、そこまで行くような余裕はなさそう。そこで、比較的駅近の本間美術館に行ってみました。

 

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こちらは庭園も有名。雪景色も悪くないですね。

 

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酒田駅に戻ってきました。

 

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ここからは観光列車「海里」新潟行きに乗車します。2019年の秋から運行開始した、比較的新しい列車です。羽越本線には以前「きらきらうえつ」という観光列車があったのですが、昔の特急電車である485系の改造車。それを置き換える形で登場しました。

 

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4両編成ですが、通常の座席車は酒田寄りの1号車のみ。30席しかないので、なかなか予約が取れない状況が続いていましたが、さすがにご時世がご時世なので空きはかなり出ていました。

 

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運転席の後ろには展望スペースがあります。この辺はJR東日本のハイブリッドタイプ車両HB-E300系ではよくあるレイアウトですね。

 

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酒田駅を定刻16時に発車。車窓からは暫くのあいだ、鳥海山が眺められました。

 

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鶴岡で10分ほど停車。

 

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新潟寄りの4号車は旅行商品専用での販売。利用者以外の立入はNGなので、窓から中を窺ってみます。こちらは食事付きのパックとして売られています。

 

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2号車も「座席」として指定券が販売されるゾーンです。

 

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ただし半個室のコンパートメントなのでグループ向け。一応、1名単位でも指定券は買えますが、そのときは相席覚悟となります。向かい合わせの席のテーブル上にパーティションが追加されているのが「いまどき」かも。

 

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3号車はフリースペースと売店。本来であればイベントなどが行われたりするんでしょうけどね…。

 

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カウンターでコーヒー買って、席でのんびり頂きました。

 

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天気が良ければ日本海に沈む夕陽が見えるようなスケジュールで運行しているのですが、今日は雲がかかっていて無理そう。

 

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およそ2時間半で新潟駅に到着。

 

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今日は新潟で一泊です。

庄内の旨いモノ探し、その3:オシャレ宿「ショウナイホテル スイデンテラス」で一泊。

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今日のお宿は庄内地区で話題の意識高いっぽいホテルです。

 

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本日の宿泊先、「ショウナイホテル スイデンテラス」に到着。ここに泊まるのも、今回の旅の目的の一つです。ここは2018年にオープンしたのですが、水田のど真ん中に建つ映え映えな見た目に加え、設計を手がけたのが有名建築家の坂茂ということもあって、カーサブルータスとかのオシャレ系メディアに結構取り上げられていました。それで興味を持って、一度泊まってみたいと思った次第。夏に周囲の田んぼに水が張られている状態での画像が良く出回っていますが、雪原の上に建つ姿も悪くないかも。

 

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道路からは少し離れたところに建っており、アプローチは長め。駐車場は道路を挟んでここからちょうど反対側にありました。このホテル、鶴岡の工業団地の中に位置しているためか、公共交通で来るのが猛烈に不便です。鶴岡駅から歩くと2km以上ありますが、この近くまで来る路線バスが殆どない。庄内空港鶴岡駅を結ぶバスがこのホテルの前のバス停に停まるのみ、という感じです。まぁタクシーで来ればいいじゃん、って感じではあるんですが、今回レンタカーを使ったのはこのホテルのアクセス確保、って意味もありました。

 

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メイン棟に入り、階段を上がった2階がフロントです。

 

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チェックインはこちらで。フロント横にはライブラリーとショップがあります。

 

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宿泊棟はここから渡り廊下で繋がっています。

 

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こちらが今回宿泊する、テラス付きのダブルルーム。ただし、冬期はテラスへの扉が施錠されて出れないようになっていました。

 

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クローゼットには浴衣やタオル、スリッパなどが用意されています。

 

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キャビネットのテレビ下には冷蔵庫。テレビの右側の扉を開けたら、お茶セットにポット、空気清浄機が置いてありました。

 

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洗面所とバスルームはこんな感じ。

 

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ただこのホテル、温泉があるので、あんまり部屋のお風呂を使わないかも。

 

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こちらの温泉、天然温泉で源泉掛け流し、と意外と本格的。確かにすこしとろみを感じる、なかなかいいお湯でした。内湯に加え露天風呂もあって、雪原を長めながら入浴を楽しめるのもいい感じです。

 

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温泉棟への入口付近にはバーとラウンジがあります。

 

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ラウンジは自由に出入りできますが、セルフサービスで日本酒の試飲が出来るマシン(有料ですけどね)があったりして、なかなかユニーク。利用するためのコインは隣のバーで購入できます。

 

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ライブラリースペースが充実しているのも、このホテルの特徴かも。フロントロビーにもライブラリーがありましたが、ラウンジ近くにも比較的大きなスペースが取られ、沢山の本が並んでいました。

 

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ちょっとホテル周囲をお散歩。

 

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夜景もなかなか素敵。左側のドームみたいな建物が温泉棟です。夏だとコレが水面に反射したりするんで、余計に「映え」なんだろうな。

 

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では夕食です。今回は2食付きのプランで予約。メイン棟のレストランで戴きます。

 

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こちらが本日のメニュー。庄内地方山形県内の素材にこだわった品々が用意されます。

 

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ドリンクも地元中心のラインナップ。スパークリング+白+赤のペアリングを山形の高畠・月山で揃えたものが用意されていたので、こちらをチョイスしました。

 

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食事はお重で用意されます。

 

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まずは前菜の一の重、サラダの二の重が運ばれてきました。

 

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食事の進み具合を見計らって、メインの並ぶ三の重が登場。山形牛のローストに、これまた山形牛を使ったトマトソースのペンネ、魚料理はアマダイの松笠揚げでした。

 

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最後にデザートを戴いて終了。前菜もバラエティに富んでいて味わいが楽しく、なかなか満足な晩ご飯でした。

 

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翌朝。バルコニーには雪が残り、確かにコレだと外に出るのは危なそうです。

 

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朝食もレストランで。

 

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この日の朝食メニューはコチラですが、朝ご飯もやっぱり地のモノにこだわってる感じ。

 

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朝食もお重でサーブされてきました。基本的にどの料理もお替わり自由とのことですが、どうも本来はバイキング形式での提供だったのが、新型コロナ対策で個別提供に変わっている様子。

 

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朝ご飯もいろいろ盛り込まれ、大変美味でした。

 

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朝食後にチェックアウト。温泉もいいしメシも旨いし、デザインもいいし、なかなか快適なホテルでした。確かにこれなら「泊まるのが目的」もアリなのかも。

 

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午前中、レンタカーを返すまで少し時間があります。折角ここまで来たんで出羽三山にでも行ってみましょう。

 

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出羽三山神社までは、すぐ近くまでクルマで行くことができます。2400段以上ある参道を登っていく方が御利益はあるようですが、冬なんで雪もあって無理…。もともと山頂までの有料道路があるのですが、有料道路までのアプローチとして最近バイパスが整備されたので、非常に行きやすくなっています。

 

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駐車場から雪道を少し歩くと、月山・羽黒山湯殿山の三神を合祭したという三神合祭殿へお参りできます。

 

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お次は参道入口付近の「いでは文化記念館」へ。

 

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折角なので国宝の羽黒山五重塔を見に行こうと思って来たんですが、「長靴履いていけ」案内がかなり主張強く出ています。確かに滑って転んで怪我するケースが後を絶たないそう。無料ということなので、有り難く使わせて頂きます。

 

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では、と参道へ。

 

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まぁ確かにこんなコンディションじゃ、スニーカーどころかブーツでも無理ですわ。長靴借りて正解。

 

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雪道を苦労して進むこと約15分、五重塔に到着しました。雪の中に凜と建つ姿は、確かに「国宝」の名に相応しいと思わせるものがあります。

庄内の旨いモノ探し、その2:やっと本家?へ、「アル・ケッチャーノ」でランチしました。

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庄内駅に到着。ではお昼ご飯を食べに行きましょう。

 

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駅前の「日産レンタカー」でクルマを借りて出発です。すぐ近くにあった赤い看板の「ニッポンレンタカー」に間違えて先に入っちゃって「予約ありませんが…」と言われるというポカをやったのは内緒だぞ。

 

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郊外へドライブすること約20分、「アル・ケッチャーノ」にやってきました。2014年から鶴岡は「ユネスコ食文化創造都市」ネットワークに加わるなど、いつのまにか「美食の地」としての地位を確立してる感じですが、その原動力の一つは、恐らくこのイタリアンレストランでしょう。庄内の片田舎(失礼だなオイ)にこぢんまりある店ながら、「予約の取れない人気店」として知られています。この店の奥田政行シェフ、その名声から日本各地のレストランのプロデュースも。2019年の夏に訪問したお宿「宮島別荘」のレストランもそうでした。

 

slips.hatenablog.com

 

東海エリアだと、知多半島道路阿久比パーキングエリアや湯の山温泉「アクアイグニス」のレストランも手がけてます。そんなわけで「分家」には行ったことあったんですが、「本家」にやっと来れたわけです。

 

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なんでも、元喫茶店だったところを改装したらしく、意外と店内はコンパクトな感じ。

 

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1時半からの回のランチを予約しておきましたが、ご時世がご時世なせいか、他に数組しかお客さんはいませんでした。窓側にセッティングされたテーブルに案内されます。

 

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こちらがランチのメニュー、制抜き3800円で5品+デザートという構成になってます。

 

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ドリンクメニューはこちら。残念ながら今日はレンタカーで来てるのでアルコールはお預けです。一応、お店の目の前にその名も「アルケッチャーノ前」というバス停があったりするのですが、そこに停まるバスの本数は絶望的に少ないというね…。ランチ代と同じくらいのお金かけてタクシーで来るってのもなんとなく腑に落ちないし。

 

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自家製というジンジャーエールをオーダーしました。生姜がしっかり効いてます。

 

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では一皿目、庄内浜でとれた地魚のカルパッチョです。この日のお魚はホウボウ。

 

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2皿目は魚のコンソメ

 

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3皿目のリゾットはマッシュルーム。生のマッシュルームのスライスがふんだんに使われており、香りが強く感じられました。

 

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4皿目のメインは4種類から選べるようになっていますが、「山伏豚のグリルと藤沢カブ」にしました。「山伏豚」は地元鶴岡の羽黒町でのみ生産されているものなんだそうですが、脂の載り方がほどよく美味。ローストの加減もちょうど良くて、柔らかく仕上がってました。藤沢カブもワイルドな風味がいいですね。

 

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5皿目のパスタも4種類からの選択で、今が旬であろう「鱈のクリームソースパスタ」にしてみました。鱈の白子がクリーム代わりに使われているそう。なんか見た目がちょっとお茶漬けっぽいですが、お味はしっかりイタリアンでしたよ。

 

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デザートはピスタチオのムースでした。

 

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最後にコーヒーが出てきてランチ終了です。猛烈に旨い!という程ではないのかもしれませんが確かに評判になるのは良くわかるクオリティで、これだけバラエティに富んだ品が出てきてこのお値段なら、充分の納得感です。ごちそうさまでした。

 

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ランチの後はちょっと鶴岡観光。市街地ではおそらく一番の訪問先、致道博物館を見てみます。

 

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ここは庄内藩、鶴ヶ岡城の城内にあたる場所です。この地域の歴史的建造物が移築されているほか、庄内藩に関する資料を展示する博物館など、なかなか見どころの多い場所でした。

 

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致道博物館の近くには、庄内藩校致道館が。

 

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当時の建物が一部残っていますが、藩校としては東北で唯一なんだそうです。内部はこちらも致道館での教育内容などを紹介する展示があって、こちらも興味深いモノでした。

 

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庄内駅に戻り、ちょっと駅前の「つるおか食文化市場 FOODEVER」へ寄ってみました。随分立派なビルですが、その昔はジャスコなどが入っていた再開発ビル。10年ほど空き家だったのですが、2017年にFOODEVERとして再オープンしたところです。

 

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こちらには地元を中心とした飲食店や、地場産品を扱ったマーケットなど「食」にまつわるお店が入居。

 

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物販エリアもセレクトショップ風でオシャレです。飲食店も魅力的な感じでしたが、今日の夕食の予定もあるので今回はパス。これは駅チカに泊まって晩飯をここで梯子、とかでも全然いいな。

 

 

庄内の旨いモノ探し、その1:まずは、さよなら「湘南ライナー」…そんなに世話になってないけど。

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庄内へ旨いモノを喰いにいったのですが、その前にちょっと葬式鉄を。

 

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夕方の豊橋駅から「こだま」で出発。

 

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車内で豊橋の駅弁屋「壺屋」の幕の内弁当で夕食にしました。ここも古くから豊橋で駅弁を売ってる会社で、稲荷寿司で有名。

 

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三島駅で下車。

 

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今日は三島駅そばの「東横イン富士山三島駅」で一泊します。

 

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朝6時過ぎに起床して三島駅へ戻ります。東横インといえば無料朝食ですが、朝6時半からの提供なので今回はパス。とはいえ、今はコロナ対策で簡単なお弁当が出るだけだからいいかな…。

 

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熱海行きの各駅停車に乗ります。

 

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熱海で東京上野ラインへ乗り換え。

 

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小田原で、東京行きの「湘南ライナー8号」へ移ります。東海道線には長いこと、いわゆる「通勤ライナー」が多数設定されており、520円のライナー券の購入で座って通勤が出来るということで人気を博していたのですが、2021年3月のダイヤ改正で全て廃止、特急「湘南」に置き換わることになってしまいました。小田原から東京まで行く場合、特急料金は1020円とほぼ倍に値上げされてしまう形になります。車両も以前は中央線の特急で使われていたE257系が投入されます。それに伴い、現在投入されている185系215系はライナーの運用から引退。185系は同時に主に使われていた伊豆方面の特急「踊り子」の運用からも全面的に退くのですが、車両としては一部が暫く残って臨時列車などに使われる予定とのこと。しかしながら、215系については現状でもこのライナー運用しか定期列車での使用がなく、その後が全く情報がないんです。この車両、まさに通勤ライナーのために生まれてきたって感じで、座席定員数を増やすために10両編成でオール2階建ての構造をしています。登場当初はライナー運用のない昼間は東海道線の快速などに使われていましたが、ドアが1両当たり2箇所しかないので乗り降りに時間がかかることで遅延することが多く、ライナーにしか投入されなくなってしまっていました。あとは夏の間だけ中央線の快速「ビューやまなし」として走っていたりしましたが、2021年の設定はなさそうな感じです。そこで、通勤ライナーの中でも215系使用の列車にお別れ乗車をしておこう、と考えた次第。

 

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小田原駅では改札口近くにライナー券の販売機がありました。販売は発車5分前までで、駅毎に販売枚数が決まっているのですが小田原駅の割当数はあまり多くないようです。ライナー券は定員制で乗車する車両を指定される形。今回は折角なので2階席に陣取ります。低めの天井の空間にボックスシートが並ぶ姿はやっぱり独特。

 

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荷物棚は座席の上に横方向に設置されています。あまり大きくありませんが、通勤客が使う前提なのでこの程度でも大丈夫なんでしょうね。

 

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1階席の方が天井が平面な分、ちょっと閉塞感が強いかな。

 

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車両の端には通常の列車のような平屋部分が。

 

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215系にはグリーン車も2両連結されていますが、こちらは東海道線の各停などでもよく見る2階建てグリーン車と雰囲気はそんなに変わりません。

 

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215系が登場したのは1992年と、実はもう30年近く経ってるんですよ。正直、このくらい使ってれば、ここ最近の傾向だとそのまま廃車となってもおかしくないかもしれません。まだ携帯電話が一般的でなかった時代、公衆電話も設置されていたことが「跡地」からも解ります。

 

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この「湘南ライナー」、途中走る線路の経由もユニーク。大人しく東海道本線を通って東京に行く列車は少なく、平行する貨物線に入ってみたり横須賀線を通ってみたり、となかなか複雑怪奇です。この「湘南ライナー8号」も茅ヶ崎から東海道貨物線に入っていきます。

 

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そのあとは横須賀線に入り、東海道新幹線と併走しながら多摩川を越えて東京都へ。

 

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そういうわけで、東京駅も横須賀線の地下ホームへの到着となります。

 

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東京駅では上越新幹線へ乗り継ぎます。乗車するのは「とき311号」。上越新幹線のなかでもコレしかない、新潟までの途中停車駅が大宮だけという超速達便です。

 

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車両はなんだか最近すっかり影が薄くなってきた気がするE2系

 

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新潟県に入るとすっかり雪景色。

 

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新潟には1時間半強で到着。ここで特急「いなほ」に乗り換えですが、新潟駅では高架化工事が進展しており、今は新幹線と在来線特急は同じホームで乗り換えができるようになっていて便利。

 

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時折日本海を眺めながら、羽越線を北上していきます。

 

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で、鶴岡にて下車しました。