へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

密回避!GW北海道マイカー紀行、その8:ざんねんな「北斗星」&あわび尽くしで晩ご飯。

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函館から渡島半島を時計回りに進んでいきます。初っぱなから「ざんねん」なモノ見ちゃうんですが…。

 

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湯の川温泉からは、この春開通したばかりの「函館新外環状道路」へ函館空港ICから入り、函館江差道の北斗富川ICで国道228号へ流出。暫く津軽海峡沿いに進むと、今日の最初の目的地への看板が小さいながらも出ていました。

 

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狭い生活道路を進んでいくと、ありましたよ「茂辺地北斗星広場」。

 

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2015年に運行を終了した、上野と札幌を結んだ寝台特急北斗星」ですが、その車両が2両、クラウドファンディングでここに保存されているんです。今までなかなか機会がなかったのですが、やっと見に来ることができました。周辺はステージっぽい設備や売店など、いろいろ整備されている感じです。

 

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しかしながら…車両に近づいてみると、なんだかちょっとヘンです。

 

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車内見学は昨年から休止中、敷地内のショップなども営業していない様子。で、肝心の車両のコンディション、ハッキリ言ってしまえばボロボロです。

 

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クラウドファンディングでは確か2千万円近く集めていた筈。ここには2017年から設置されていて4年目、海にも近く降雪もある過酷な環境とはいえ、塗装が大きく剥がれているところも多々あって、殆どメンテナンスされてないんじゃないか…という気がしてしまいます。ちょうどこの旅の前半で見てきた岩見沢711系も厳しい状態でしたが、継続的に外装の塗り替えなどを積極的に行っている様子が伺えました。それに対し、こちらは何の手当もしていないんじゃないのかしら…。新型コロナ禍でいろいろ大変なんでしょうが、これはちょっと酷いような。クラウドファンディングに応じた人たちも、こんな姿を見たくてお金を出したんじゃない筈。保存するのはいいけど、ちゃんと「そのあと」を考えてほしいものです。まぁ最近の鉄道車両保存系のクラファンは「保存と活用をどうするか」が明確なのが増えてきたような気がするのが救いですけどね。ニセコの「ニセコエクスプレス」も車庫に保存するようですし、阿久根の駅前に放置されていたブルートレインも香川で宿泊施設として再生、とかね。

 

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続いて木古内駅にちょっと立ち寄り。

 

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まぁ行ったのはそのお向かいの「道の駅 みそぎの里きこない」ですが。こちら、「北海道じゃらん」の道の駅満足度ランキングで3年連続1位だそうです。

 

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館内の顔出し看板、こんなエッジの効いたヤツが鎮座してます。

 

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その理由がコレ。ここ木古内では毎年1月「寒中みそぎ祭り」が行われています。なんと1831年から続く伝統ある行事なんだとか。

 

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この鳥居から海に入っていくらしいです。

 

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そのまま国道228号を進み、次は「道の駅しりうち」へ立ち寄ります。

 

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ここには北海道新幹線の線路を一望できる展望台が併設されています。

 

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この区間北海道新幹線と貨物列車の併用区間にあたります。展望台には列車の通過時間の掲示もあり、ここでしか見れない「新幹線と貨物列車のすれ違い」のタイミングもちゃんと記載。1日3回あるみたいですね。

 

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ここから少し走ったところに「青函トンネル北の玄関口」という看板があるのを見つけました。脇道に少し入ったところには展望台も。

 

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展望台に上がると、青函トンネルの北海道側の出入り口が見えます。

 

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福島町の「青函トンネル記念館」にも寄ってみます。建物はトンエルを模したようなスタイル。

 

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ここは当初、道立の記念館があったところ。それが閉鎖された後、福島町がその跡地に新たに建設したものです。

 

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青函トンネル記念館」は本州側、竜飛岬にもあります。そちらは斜坑をケーブルカーでトンネルまで降りられたりし、何回か行ったことはあるのですが、北海道側に来たのは初めて。こちらはトンネルまで潜ったりはできませんが、展示はいろいろ揃っていて、これも悪くない感じです。

 

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青函トンネル建設当時のこの辺りの様子を記録した写真です。かなり大規模な基地が設置されていたことが解ります。

 

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この近くの道の駅は「横綱の里ふくしま」。

 

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その向かい側には、道の駅よりも数倍立派な建物があります。

 

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これが「横綱千代の山千代の富士記念館」です。どちらも福島町の出身なんだそうです。

 

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千代の富士は現役時代を子供ながらにリアルタイムで見ていましたが、確かに凄い人気でした。あの「キン肉マン」に「ウルフマン」とかって出てきちゃうくらいでしたもん。千代の山は北海道出身で初の横綱なんだとか。建物も立派ですが内部も立派。さすが郷土の偉人、といった感じです。それぞれの取り組みのビデオアーカイブを見れたりも。

 

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九重部屋を模したエリアもありました。新弟子募集のポスター、雰囲気作りのレプリカかと思ったらマジの募集内容でした。

 

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福島町の中心地を抜けて吉岡漁港の近くの高台に「トンネルメモリアルパーク」というのがありました。どうも、このあたりが青函トンネル建設時に斜坑が掘られたうちの一つで、工事の拠点があったエリアのようです。

 

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津軽海峡を望むところに、ひっそりと記念碑がありました。青函トンネルはちょうど、この真下くらいを通っているはず。

 

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北海道最南端の白神岬を通過。

 

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ここから本州の竜飛岬までは19.2km。昨日通った汐首から大間までは17.5kmですから、それよりは2km弱ほど遠いことになります。実際に青函トンネル建設時には下北半島からのルートも検討されたらしいです。

 

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今日の昼食は松前で。温泉旅館に併設された「レストラン矢野」です。

 

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名物の「松前海苔だんだん」を戴きました。要は「のり弁」なんですが、お値段なんと1380円。のり弁が!って感じですが、松前産の手摘みの岩のりを使っているから。この岩のり、松前の道の駅では「5枚で3500円」という凄い値段で売られてたので、それを使ったのり弁がその程度のプライスタグを付けるのも納得です。実際、まぁ風味豊かな海苔だこと!って感じでした。

 

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折角なので松前城にも立ち寄りました。ちょうど松前の桜祭りを開催中でしたが、ちょっと見頃は過ぎちゃってる感じでしたね。

 

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松前城内には「桜前線標本木」の標識の建てられたソメイヨシノも。ただコチラ、気象庁の観測地点というわけではなく、松前町が独自に設定しているものらしいです。

 

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松前には1988年まで「松前線」として鉄道が通っていました。その松前駅の跡地には碑が建てられています。

 

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ここに駅があった面影は殆ど残っていないのですが、「観光案内所」と表示された小屋がまだ残っています。その傍には、おそらく案内地図でも掲示されていたであろう大きなボードも。

 

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松前からは渡島半島日本海側をひたすら北上していきます。江差町には「海洋丸記念館」が。

 

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開陽丸は徳川幕府のためにオランダで建造されましたが、日本に到着したのは1867年のこと。ちょうど倒幕運動真っ盛りの頃です。その混乱の中で翻弄され、翌年はここ江差座礁・沈没してしまいました。その開陽丸のレプリカと、海中から引き上げられた異物などが展示されています…なんですが、今回は時間がなく外観見ただけで終了。

 

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函館に来たらやっぱり「ハセガワストア」と「ラッキーピエロ」は必須と言いたいところですが、今回はどちらにも行けてません。どちらも函館近辺にしか展開してないんですが、「ラッキーピエロ」はいくつか周辺にも進出しており、その数少ない店舗のうち一つが江差にあったりします。

 

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店舗毎に違うテーマが設定されてる「ラッキーピエロ」、ここ江差入口前店は「オードリー・ヘップバーン」でした。

 

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もうすぐ夕食の時間ということもあり、今回はシェイクだけで我慢。

 

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夕刻の日本海沿い、そろそろ今日のラストスパートです。

 

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今日のお宿、せたな町の貝取にある「あわび山荘」にようやく到着しました。

 

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ここは貝取澗公営温泉浴場に併設された宿泊施設。以前は国民宿舎だったようで、宿泊部門を一時休業したこともあったみたいですが、また別の事業者が引き継いで再開した模様。もう館内、「昭和」全開!って感じです。

 

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客室はごく普通の和室。壁紙が剥がれているところがあったりと古さを感じさせますが、清掃は行き届いていて不快な印象はありません。洗面所とお手洗いは共同。温泉があるので風呂も部屋にはありません。

 

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ここはお湯がいいことで評判だそうです。早速入ってみます。

 

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源泉掛け流しと、結構ガチじゃん。

 

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公営で外来入浴を受けているだけあってお風呂は広々。露天風呂も設置されていました。

 

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お待ちかねの晩ご飯は個室で用意されていました。今日のプランは「あわび尽くし」。地元で取れたあわびを使った料理が沢山出てきます。

 

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あわびの刺身は新鮮でコリコリ。これにあわびステーキも。

 

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卓上のコンロではあわびの踊り焼きが。

 

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〆のご飯もあわび釜飯、と4品もあわび料理が出てきました。ほかの料理もボリューミーかつ意外に美味。しかも謎に「白ご飯もお出ししますね」ってどんだけ喰わせる気だ。建物はちょっとアレですが、温泉と料理は確かです。これだけ地のモノのあわび喰えて1泊2食1万3千円は納得いくかも。

 

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翌日も快晴。よく見たら海が窓からちょっと見えるのね。

 

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朝食は食堂で。

 

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品数は程々って感じですがバイキング形式での提供でした。

 

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朝9時にチェックアウト。お世話になりました。

密回避!GW北海道マイカー紀行、その7:函館の夜は「湯の川温泉 ホテル万惣」で。

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北海道上陸4泊目は函館の湯の川温泉、「ホテル万惣」です。湯の川温泉ではまぁまぁハイクラスにあたるホテルですが、本来なら稼ぎ時の筈のゴールデンウィーク中で1泊2食2万円程度で出ていました。「一休.com」での予約でしたが、これから3000円のクーポン+20%相当のポイント即時割引で結局1万2千円程度に収まってしまい、これは泊まるしかない!と思った次第。函館には何回も来てるんですが、湯の川温泉の宿泊施設が比較的お高めなところが多いのに加え、どちらかと言えば町歩きを楽しむ感じのスタイルが多くて中心街のホテルを選んでしまうことが多かったんですよね。

 

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ホテルには夕方5時頃に到着。

 

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早速チェックインします。

 

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ロビーもちょっと豪華な感じ。「いいホテルに泊まる」という気分が盛り上がります。

 

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アサインされた客室には、清掃済みの封印ステッカーが。

 

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今日のお部屋は広めのツインルーム。奥にあるソファが結構居心地よかったです。洗面所にお手洗いとシャワールームが設置されていました。

 

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ベッドの対面にはテレビや冷蔵庫、お茶セットなどが。

 

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お茶菓子にペットボトルの水が2本用意されていました。

 

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クローゼットの中には浴衣などがあり、温泉に行くときにタオルなどを入れて持ち歩くための手提げカゴも置いてありました。セーフティボックスもこちら。

 

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では、早速温泉へ入りましょう。規模の大きなホテルな分、内湯も露天も広くて気持ちいいお風呂でした。

 

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温泉大浴場に隣接した湯上がりスペースもゆったりと広く取られています。

 

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こちらのホテルでは夕食・朝食ともレストランでビュッフェスタイルにて提供されます。

 

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レストランは中央に大きなビュッフェ台、その周囲に客席や実演コーナーが配置されるようなレイアウト。

 

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最初は函館らしく海鮮で攻めていきます。お寿司は実演コーナーで板前さんがその場で握ってくれるスタイル。ご飯のお供は勿論サッポロクラシックですな。

 

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サーモンのフライに蟹のグラタン。

 

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ビーフシチューにピザとか貰ってみたり。ピザの上に乗るベーコンは函館のカールレイモンだそうな。

 

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焼き物コーナーからは帆立の貝焼き。一緒に旬のアスパラガスも頂きます。

 

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天ぷらも揚げ立て。蟹の天ぷらとかもあって豪華ですわ。

 

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やっぱ肉も!ということでビーフステーキ、それとカールレイモンのソーセージを。カールレイモンのソーセージってそこそこお高いんですよね。それを惜しげも無く食べ放題って…。

 

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で、蕎麦で〆。

 

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…と思ったらスープカレーあるじゃん。

 

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さすがにこれで打ち止め、あとはデザートを。新型コロナ対策ということでしょう、全て小皿に盛り付けられていますが、ちょっとホイップをケーキに絞ったりしてるのが芸が細かい。

 

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で、デザートもう一丁! お腹いっぱいです…。

 

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夕食後はまた温泉に入ってみたりと、のんびりと過ごしました。湯上がりコーナーには冷水だけではなく「ハスカップ水」も用意されていましたが、ほんのり甘酸っぱくてコレが意外と旨かったです。

 

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朝食も豪華。まぁ函館のホテルって「朝食戦争」さながらの様相で、ベイエリアの「ラビスタ函館」がイクラかけ放題というビジュアルインパクト抜群の朝食ビュッフェで人気を博して以来、他のホテルも真似して豪華さがインフレ状態となっており、「朝からスパークリングワイン飲み放題」という「センチュリーマリーナ」みたいなところも出てくる始末。それに比べると大人しめですが…。

 

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函館のちょっといいホテルであればマストとなっている(そうなの?)載せ放題海鮮丼、こちらは具材は全て小分けでプレートに乗せられて用意。これを貰ってきて自分でご飯の上に乗っけていきます。

 

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実演コーナーで焼き上がるお魚も旨そうで、これでご飯をもう一杯。

 

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オムレツとかもその場で作ってくれると、やっぱり欲しくなりますねぇ。

 

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パンも美味しく、このカレーが乗ったデニッシュが結構な掘り出し物でしたよ。

 

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もうちょっとゆっくり過ごしたいところですが、10時前にチェックアウト。今日もどんどん行きますよ、と。

密回避!GW北海道マイカー紀行、その6:噴火湾でハーブ鶏と桜に出会う。

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こんなところに桜の名所が。

 

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今日は渡島半島を内浦湾沿いに南下してゆきます。室蘭は絵鞆半島の市街地側を抜けたのですが、今は観光案内所となっている昔の室蘭駅舎に立ち寄りました。

 

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今の室蘭駅はここから1kmほど南にあり、1997年に街の中心に近い方へ、ということで移転されたようです。1912年に建てられたこの駅舎は北海道では最古の木造駅舎で、今では国の有形登録文化財になっています。

 

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駅舎内はホールのようになっており、駅だった頃の面影はそう感じられません。

 

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ただ、鉄道に関する展示もちゃんとありました。

 

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旧駅舎の隣にはSL、D51が静態保存されています。室蘭市の他の場所にあったものをクラウドファンディングなども活用して、2019年にここに移設したもの。これ、単に置いてあるだけじゃなくて、室蘭市が主導してメンテナンスもしっかりやっているみたいです。管理もちゃんと考えてるのはエラい。

 

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半島の先から北海道の本土?に渡るわけですが、ここを登ると…。

 

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白鳥大橋展望台です。

 

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白鳥大橋は室蘭港をまたぐ東日本最長の吊り橋。無料の国道として使われています。白く塗られ、道路面の脇に風対策のフェアリングがつけられていたりするので、なかなかの美しさ。

 

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次に立ち寄ったのは「長万部町民センター」。北海道を代表する建築家で、フランク・ロイド・ライトの影響を受け「北のライト」とも呼ばれる田上義也の設計という情報があったのですが確認できず。ただ、支笏湖YHっぽい三角屋根など、そんなスタイルかな、という印象はあります。

 

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ここに来た理由は「鉄道村」なんてものが入居しているから。

 

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郷土資料館として様々な展示コーナーがある中、「鉄道村」のエリアは結構広め。

 

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長万部函館本線室蘭本線の分岐駅にあたり、長らく大きな運転所のある「鉄道のまち」でした。1993年に函館運転所に統合され閉鎖されてしまいましたが、そうした経緯もあって鉄道に関する資料などが多く残されたようです。

 

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展示室内にはさまざまな展示物が。じっくり見ると1時間くらいはかかるかも。

 

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列車の方向幕がこんなところに。おそらく14系客車のやつかな?

 

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展示物は雑多で幅広い感じ。こんなところあったのね長万部

 

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屋外にもタブレットキャッチャーなどの展示物がありました。

 

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長万部からはまた内浦湾沿いに国道5号を進んでいきます。途中で給油。北海道ではこの「モダ石油」と「オカモト石油」が安いスタンド2大巨頭、って感じですねぇ。

 

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八雲では国道から内陸へ白樺の並ぶ通りを走り…。

 

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ハーベスター八雲」でランチを頂きます。

 

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ここは「ハーブ鶏」発祥の地、だそうです。何やねんそれ、と思ったら「ハーブを食べて育った鶏」だそうで。でも、なんか何処かで聞いたことがあるような気が。

 

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早速店内へ入ってみましょう。

 

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こちらの会長さん、ケンタッキーの日本1号店の店長から社長まで務めた方だそうで。ここはKFCの実験農場として作られ、その役目が終わった今は「ハーベスター八雲」として営業してます、という次第。確かに昔、ケンタッキーのCMで八雲やらハーブ鶏やらってフレーズ聞いた記憶あるもんねぇ。

 

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レストランは大きな窓から噴火湾を一望する高台にあり、カントリーな雰囲気。

 

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カフェテリア方式で料理を取っていくのですが、コールスローは「カーネルサンダースのオリジナルレシピ」との説明が。そりゃ試したくなりますな。

 

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チョイスしたのはフライドチキン(もちろんコレが看板メニューね)2本にフライドポテトがついた「ハーベスターセット」に「噴火湾ほたてのグラタン」、それに「コールスローサラダ」。これで1000円ちょっと、割とリーズナブルです。

 

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昼食後もひたすら国道5号を走行。駒ヶ岳が見えてきました。

 

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道の駅「YOU・遊・もり」に休憩で立ち寄ったのですが…。

 

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これが大当たり。この道の駅があるオニウシ公園はソメイヨシノなど500本の桜の名所なんだそうで、しかもちょうど見頃といった感じ。

 

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道の駅の展望台に登ると、噴火湾から駒ヶ岳を見渡す眼下に咲き誇る桜、という見事な風景が広がっていました。まさか、これだけのスケールの花見ができるとは。

 

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森町からは国道5号ルートを外れ、亀田半島を巡る国道278号へと入っていきます。こちらは道の駅「つど〜る・プラザ・さわら」。

 

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最上階に展望フロアがあり、駒ヶ岳が綺麗に眺められました。

 

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北海道は道の駅が多く充実しているのが有り難いところ。「しかべ間歇泉公園」にも寄ってみました。

 

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天気が良ければ噴火湾を挟んだ反対側が見えるはず。でもホントに羊蹄山有珠山まで見えるのかしら。

 

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この道の駅、「入館時はマスク必須」としているのですが、マスクがない人はタラコ唇がプリントされたフェイスガードをタダで使ってくれ、という呼びかけをしてました。隣で打ってるマスクもタラコ唇のプリント付き。コロナ下でのマナー啓発を地元の名産に絡めてるのがちょっと面白い。

 

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国道278号恵山岬付近は内陸を通っていきます。また海に出たところはもう津軽海峡。ここにも道の駅「なとわ・えさん」がありました。

 

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屋上の展望スペースからの眺め。恵山方面は霞んでしまってよく見えない…。

 

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途中、「本州への最短地点」を通過、ここまで来れば今日の宿泊地の函館まではあとちょっとです。

 

密回避!GW北海道マイカー紀行、その5:「ウポポイ」リベンジと「カルルス温泉 鈴木旅館」宿泊。

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昨年9月に博物館に入れなかった「ウポポイ」に再訪問。夜はイイ味出してる温泉旅館に泊まるよ。

 

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国道235号を苫小牧方面へ向かいます。静内駅周辺は商店街も寂れた印象でしたが、公害の国道沿いにはロードサイド型の店舗が建ち並んでいます。

 

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日高線廃線跡を辿りながら進んでみることにしました。こちらは旧新冠駅ですが、「出会いと憩いのセンター」との表記があるだけ。

 

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室内も鉄道駅の面影が殆どありません。まぁホームはまだ残ってはいるんですが。既に列車が来なくなってから5年以上経っての廃線なので仕方ないのかもしれませんが、「ありがとう日高線」みたいな装飾も一切なし。寂しいなぁ。

 

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大狩部駅付近は2015年の高潮で大きな被害を受けたところ。国道脇に日高線の線路が通っており、道路からも被災した線路がそのまま放置されているのがよく見えます。

 

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このあたりも路盤が流失した姿が。

 

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これは豊郷駅跡ですが、駅舎の駅名表記も撤去されてしまっています。

 

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流された鉄橋もそのままの姿。復旧費用の捻出がままならなかったことが廃線に至った大きな理由なので、撤去費用もないんでしょうけど…。本当にこの日高本線、旧国鉄やJRの路線の中で、一番不幸な形で廃線になった路線なんじゃないでしょうか。

 

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苫小牧まで辿り着いたのはちょうどお昼時。苫小牧港エリアの「ぷらっとみなと市場」へ立ち寄りました。

 

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「ぷらっとみなと市場」の近くには「マルトマ食堂」という人気店があるのですが、そちらはこんなご時世でも長蛇の列。そこまで時間の余裕がないので、こちらで食事処を探した結果、この「ぷらっと食堂」へ。ここもかなり混んでいましたが、幸運にもちょうど席があいたところでした。

 

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苫小牧の名物の一つがホッキ貝。ホッキ貝カレーを頼んでみましたが、カレーのスパイスの中にしっかり貝の出汁が感じられるのが凄いわ。

 

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で、「ウポポイ(民族共生象徴空間)」に到着。オープン間もない昨年9月に来ていますが、「入場には予約が必要」ということを失念していたため、園内には入れたものの「国立アイヌ民族博物館」へ入館できなかったのでした。

 

slips.hatenablog.com

 

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今回は入園も博物館入館も午後2時からのスロットでバッチリ予約済みです。

 

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「国立アイヌ民族博物館」の展示スペースは2階。エスカレーターで上がっていきます。

 

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上がったところには園内を見渡せるロビーが。展示室はこの先です。

 

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こちらが常設展示エリア。アイヌの歴史や文化が過去から現代に至るまで幅広く紹介されています。

 

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ここで改めて感心したのはアイヌの世界観のユニークなところ。アイヌにとってのカムイ(神)というのは、人間の世界のモノを受け取るために、カムイの世界のものを持ってくる者、という互恵関係みたいな考えだったようなんです。カムイは人間の世界に毛皮や肉を持って、熊など動物の姿でやって来ます。で、それを人間が狩るのは「神様をお迎えする」こと。その頂き物に感謝すべくお供え物をしてカムイの魂を神の国に戻してあげると、そのカムイは人間からのお供え物を貰ってきたとして神の国でも評価される…みたいな感じ。まぁご都合主義!って気もしますが、非常によく考えられてるというか結構合理的です。

 

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この博物館が「国営」である大きな意味は、単に「アイヌの文化紹介」ではないこと。日本におけるアイヌ民族の辿った歴史はもちろん(この辺が弱い!って批判はあるようですが、全体像を描く中ではこの程度が限界かと。興味を持てば、それを知れる文献は多数あるし)、現代を生きるアイヌの人々を紹介することで「みんなの傍にいる人たちだよ」ということを印象づける意図があるんだろうな、と感じました。

 

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前回来たときは雨でしたが、今日は晴天。屋外でのアイヌ舞踊の紹介といったプログラムも行われていました。

 

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天気が違うと、園内の印象もかなり違いますな。

 

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ゆっくり2時間ほど滞在してしまいました。

 

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エントランスにあったカフェ「ななかまどイレンカ」で一休み。白老で人気のベーカリー「ななかまど」の手がけるお店だそうです。

 

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お店イチオシらしいチーズケーキ「クンネチュプ」とコーヒーのセットを購入し、外のテーブルで戴きました。これで270円なら悪くないですな。

 

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白老から1時間弱、登別の奥の方のカルルス温泉「鈴木旅館」が本日のお宿です。北海道ではあまり見かけない「昔ながらの温泉宿」といった雰囲気で泉質もいいらしいので、以前から来てみたかったところ。

 

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創業から100年以上経っている歴史ある宿ですが、ロビーは綺麗に保たれている

感じです。

 

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今日泊まる部屋は6畳の和室。既に布団は敷かれていました。

 

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客室には洗面所やトイレはなく共同です。蛇口の水は天然水で美味しく頂けるので、室内には水を汲んでおくポットも用意されていました。

 

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フロント近くには小さな売店も。

 

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自動販売機もありますので、夜のアルコール調達も困らなさそう。

 

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洗濯機が置いてありますが、湯治での長期滞在も想定してるせいかな。

 

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では、温泉へ行きましょうか。通路には卓球台があったりするのが温泉宿っぽい。

 

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こちらが大浴場です。

 

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こちらの温泉はただ入浴するだけではなく、浴槽の縁に寝そべってお湯をかけながら湯治する、というスタイルが人気なんだとか。

 

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そのため、大浴場の床が木になってる部分があるんですよね。試してみたら確かにコレ結構いいです。ずっと湯に浸かってるとのぼせちゃうしね。大浴場には温度の違う浴槽が3つあるんですが、高温の方はマジで入ってられないくらい熱かった…。

 

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食事は1階の食堂で頂きます。

 

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こちらが本日の夕食。指定時間に食堂へ行ったら既に並んでました。昔ながらの温泉旅館でありがちな構成で、まぁ「普通」でした。温泉そのものを楽しむ宿なので、食事に過度な期待をしちゃダメなやつだ。

 

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夕食後も何回か温泉でのんびりしたりして過ごして翌朝。

 

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また食堂へ行き、朝ご飯を頂きました。

 

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では出発するとしましょうか。

 

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クルマの傍では猫の皆さんが集会してました。

密回避!GW北海道マイカー紀行、その4:静内「あま屋」素敵ディナーと桜まつり。

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静内では凄いお店で晩ご飯。桜まつりにも行けました。

 

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今日の静内でのお宿は、駅にも近い「ホテルサトウ」。シングル1泊朝食付きで6500円でしたが、この日は他のホテルの料金が高めで、その中では安い方でした。

 

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部屋はごく一般的なビジネスホテルのシングルルームといった感じ。一通りの設備は揃い、特に不満はありません。3階建てでエレベーターがないなど、建物的には年季が入っているとは思うのですが、全般的には綺麗に保たれている印象でした。小さいながらも人工温泉の浴場もあるし。

 

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今回、静内に宿泊した目的の一つ、「お料理 あま屋」で夕食です。北海道といえば雲丹の産地として有名ですが、旬は6月から9月、というのが一般的。ところが日高には「春ウニ」という、少し早く4月頃から旬を迎える雲丹が頂けるんだそうです。そりゃ喰うしかないだろ、と思って調べたら、この静内の「あま屋」が特に名高いお店として出てきた由。2017年のミシュラン北海道版でミシュランプレートも貰ってるらしいです。

 

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人気店と聞いていたので事前に予約。お店の佇まいもそうですが、店内も雰囲気が良く、失礼ながら「こんな片田舎に…」と感じてしまいます。

 

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お一人様なのでカウンター席へ。生ビールはキリンとのことで、サッポロクラシックを瓶で戴くことにしました。北海道に来るとやっぱりサッポロクラシックが欲しくなるんですが、北海道の飲食店って意外とドコでも扱ってるというわけではなかったり…。まぁ北海道の地元の方から見れば「そりゃ他のビールも飲みたいだろ」でしょうけど。

 

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最初に登場したのは日高昆布のだし汁。これがこのお店の「名物」みたいなもんです。中央は「蟹のティラミス」、そして「昆布を練り込んだ揚げパン、ゆり根のジャム添え」です。こちらも昆布の旨味が凄いのよ。

 

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お次は「蒸した三石産アスパラガス、マスカルポーネ添え」と、ちょうど旬を迎えるアスパラガスが登場です。すみません、食べる前に写真撮るの忘れた…。アスパラガスだけでも甘みが凄くて、軽く振られた塩味だけでも充分美味しい。

 

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続いて「鰻の昆布オイル焼き」。少し香ばしく焼かれた鰻とだし汁がいい組み合わせになってます。

 

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いよいよ雲丹だよ!と「帆立の磯部揚げ、雲丹のせ」です。海苔に包んで一気に口に含むと磯の風味が爆発、って感じ。

 

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カウンターの奥に生ハムの原木が置いてあったんですが、まさかこんなところに? 数の子の上に削った生ハムを載せた一品です。意外な取り合わせですが、これが悪くないのよ。

 

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お造りは白身につぶ貝、そして雲丹!

 

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続いて「銀だら西京焼き、熟成ジャガイモとカチョカバロチーズ添え」です。これも写真が食べかけになってしまった…。直球で和食の西京焼きにチーズを合わせる変化球ですが、味噌もチーズも発酵食品だから合わないはずがないのよね。

 

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お肉料理はこちらも「あま屋」のスペシャリテのような一品である「熟成エゾシカのトマトしゃぶしゃぶ」。エゾシカは臭みなどもなく美味。しゃぶしゃぶのスープもタレもトマトが使われており、和のような洋のような味わい。

 

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お飲み物2杯目は「HIDAKAレモネード」にしてみました。地元産のプチトマトが入ってるのね。

 

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〆はウニ丼! 

 

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デザートには抹茶アイスと削り苺が供されました。このお任せコースで6500円、正直コスパはかなりいいんじゃないでしょうか。

 

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豪華な夕食を堪能してホテルへ帰還。今日の朝、「柳月スイートピアガーデン」で調達していたイチゴ大福で余韻を楽しみます。これもスイートピアガーデン限定、とのこと。

 

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翌朝、お天気はいい感じ。

 

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朝食は1階のレストランで。バイキング形式ですが、内容はかなり充実しています。

 

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北海道らしいおかずも多く、朝から食べ過ぎそう。

 

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ホテルをチェックアウトして、「しずない桜まつり」へ行ってみました。

 

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静内の市街地の郊外にある「二十間道路桜並木」は北海道でも屈指の桜の名所の一つ。道幅が36m=二十間あることからこの名が付いたそうですが、長さ約7kmに渡って2000本以上の桜が咲き誇るという、なかなかのスケールです。

 

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ただ、植えられているのはエゾヤマザクラなどでソメイヨシノではないので、ちょっと感じは違いますね。

 

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この「二十間道路桜並木」の見頃は4月下旬~5月初旬といったところ。これに合わせてGWには毎年「しずない桜まつり」が開催されます。昨年は新型コロナの影響で中止になったので2年ぶりの開催だそう。

 

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会場には屋台なども出ていますが、今年は感染症対策で会場内での飲食は禁止。

 

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本来であればここでいろいろ買い込んで花見、となるんだろうけど…。テイクアウトのみということで買い求める人は少なめな印象。来場者は少なくないのですが。

 

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では、競走馬の故郷らしい風景を見ながら、また太平洋沿いに北上していきます。最近は「ウマ娘」のヒットでこのあたりを訪れる人も増えたとか。

密回避!GW北海道マイカー紀行、その3:襟裳岬を挟んで、廃線の東西格差?

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今日はひたすら南下して襟裳岬へ向かいます。

 

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宿を出て国道38号を南下。狩勝峠までやって来ましたが雪交じりのお天気で、本来なら一望できるはずの十勝平野は雲の向こう、でした。

 

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峠から下る途中、ちょっと寄り道。

 

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「旧狩勝線ミュージアム」、ここには以前は列車ホテルとして使われていた20系寝台客車が3両、SLとともに保存されています。

 

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ここは根室本線の旧線で新内駅があったところ。旧線時代はこのあたりからの眺めは「日本三大車窓」の一つと言われていたそうですが、1966年に勾配緩和のためにトンネルが掘られ、こちらは廃線となってしまいました。「旧狩勝線を楽しむ会」というNPOが管理しており、通常は車内の見学もできるのですが、昨年と今年は新型コロナのために資料館も含め閉館中。

 

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ここで特に貴重と思われるのが、この「ナロネ22」。2段の開放式A寝台と、一人用個室A寝台の合造車です。東京と博多を結ぶブルートレイン「あさかぜ」に投入されましたが、大卒初任給が1万円台だった時代に片道9千円くらいしたらしいので、超高級グレードでした。実際、会社経営者や政治家などが主な利用者だったとのこと。実は8年ほど前にも訪問したことがあり、その時は車内をじっくり見せて貰いました。またそんな機会があれば…と思うのですが、見る限り外装なども保守はされている様子。まだ暫くは健在、という印象です。

 

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そのまま下り、十勝らしい風景の中を走って行きます。

 

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次に立ち寄ったのは「柳月スイートピアガーデン」です。帯広では「六花亭」と双璧をなす(と自分が勝手に思ってる)菓子店「柳月」が、道東道の帯広音更IC近くに構える工場兼直売店です。「柳月」ってチョコのかかったバームクーヘン「三方六」で有名ですね。最近は新商品「あんバタサン」を猛プッシュ中みたいですが…。

 

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ここでしか買えない商品もあったりして、イートインができるカフェもあったりします。そちらでの看板商品「きなごろもソフト」で一休み。十勝の菓子店あるある?なのか、こちらでも無料のコーヒーサービスがあります。

 

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こちらは工場見学もできたりしますが、恐らく一番の目玉は「三方六のお買い得品」販売かもしれません。「三方六」を作るときのバームクーヘンの端っこの詰め合わせを数量限定で格安で販売しているんです。ただし、開店30分くらい前には並んで整理券を貰わないと買えないものらしく、この日も全然ムリな筈だったのですが…。10時頃突然、店内で「これからお買い得品の販売しまーす」のかけ声が。案内されるままに並んだら買えてしまったのです。600円でおよそ1kgの切れ端、ちょっといちご味のチョコがかかってました。この後、道中のおやつとして大活躍してくれました。

 

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帯広の市街地を抜けて、旧広尾線の愛国駅跡へ。広尾線廃線はまだ「国鉄」だった1986年と既に30年以上経過しているのですが、まるで現役の「駅」と言われても信じそうな佇まいです。

 

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駅舎内は広尾線に関する展示が多数。

 

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ホームもほぼそのままの状態で保存されており、SLが一両展示されていました。廃線から随分経つのに、こんなに廃駅が地域で大切にされているのって、なんか凄い。

 

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愛国駅跡から暫く南に進んだところにあるのが幸福駅跡、「幸福交通公園」です。

 

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ここも駅舎が残され、ホームもそのまま。ディーゼルカーのキハ22が2両も展示されていたりします。

 

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駅舎前にはお土産物屋が軒を連ねます。そう、ここは完全に「観光地」。1970年代に先ほどの愛国駅とあわせ「愛国から幸福へ」の片道乗車券や幸福駅の入場券がブームになり、広尾線廃線となり肝心の愛国駅も幸福駅も既に「駅」ではなくなっても、レプリカの乗車券はいまだにお土産として根強い人気となっているようです。なおこの「幸福」という駅名、このあたりが最初「幸震」という地名だったところ福井県から多数移住してたので「幸」と福井の「福」を取って地名を改めたから、だそうです。

 

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幸福駅跡は無料の帯広広尾道、幸福ICのすぐそば。ここから現時点での終点、忠類大樹ICまで使いましたが、酪農地帯を高架で抜けていくルートなので非常に「北海道らしい」風景が楽しめる路線でした。ここで昼食、広尾の市街地手前にある「菊池ファーム」にお邪魔しました。

 

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この「菊池ファームカフェ」は牧場の直営のお店。

 

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ここで育てた牛肉や牛乳を使ったメニューが頂けます。

 

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まずは牛乳を。濃くて甘いね。

 

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ローストビーフのサンドイッチがよかったのですが残念なことに今日は品切れ。ハンバーガーにしましたが、これもパティがジューシーで旨かったからいいや。

 

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昼食の後は「広尾町海洋博物館・郷土文化保存伝習館」にやってきました。

 

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実はここにも旧広尾線に関する展示コーナーがあるんですよ。以前は旧広尾駅跡に作られたバスターミナルの中にあったようなんですが、こちらに移転したようで。ただ、この博物館の場所がとても公共交通では来れないような場所なんで、クルマで動くときくらいしか訪問のチャンスがなかったんです。それほど広くはないのですが、駅名標や廃止時の記念切符など、コレクションは豊富に持っているようでした。

 

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この博物館、ほかにも広尾町の歴史や漁場に関する展示もあったり。

 

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「黄金道路」に関する紹介も。

 

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ここ広尾町出身の横綱北勝海に関する展示も充実。あ、このお方って今の相撲協会の理事長じゃないっすか…。

 

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画家の坂本直行の展示室まで。六花亭の包装紙のイラストを手がけた方ですね。なんでここに?と思ったら、広尾町に開拓民として入植していたことがあるんですね。

 

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で、何故か坂本龍馬。どういうこと?と思ったら、なんと坂本直行は坂本家の末裔、坂本龍馬の甥の孫にあたるんですと! 坂本龍馬本人が北海道に来たことはなかったようですが、坂本家が北海道に渡り広尾とも縁を持つようになった由来などが、ここに展示されていました。

 

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国道336号で広尾の市街地を抜けたあたりから「黄金道路」が始まります。1934年に8年かけた建設の末に開通しましたが、過酷な地形を通したことから篦棒な建設費がかかり「まるで黄金を敷き詰めたようだ」ということで「黄金道路」と呼ばれるようになりました。

 

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海ギリギリのところに道路が敷かれ、山が迫るところは覆道も。高波や落石での通行止めが非常に多いことでも有名らしいのですが、トンネルで線形改良が図られている区間もかなり見受けられました。

 

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まぁこんな険しい地形のところですからね…。

 

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そしてついに襟裳岬に到達しました。広尾から様似までのバスに乗って通過したことは何回かあったのですが、ここで降りたことはなく、初訪問です。

 

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これが襟裳岬灯台ですね。

 

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襟裳岬の先の方までは遊歩道が。

 

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この岩場にはゼニガタアザラシが生息しているようなのですが、肉眼では確認できず。併設の「風の館」では望遠カメラでこの辺りを見れるモニターがありましたが、そちらでは見えたんだけどな…。

 

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お土産物屋も営業中。結構賑わってました。

 

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ここからは太平洋沿いに北上していきます。

 

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途中、旧日高本線様似駅跡に寄ってみました。日高本線は2015年の高波被害で鵡川から様似までが不通となっていましたが、復旧費用が高額になることもあって、結局鉄道の運行再開は叶わぬまま今年4月に正式に廃線となってしまいました。ちょうど昨年の1月、ここの代行バスに乗ってました。

 

slips.hatenablog.com

 

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駅舎の中には廃線を惜しむメッセージが掲示されていました。この駅舎自体は観光案内所も兼ねていますし、JRバスのきっぷ売り場も残っているようですので、このまま残され活用されそうです。

 

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浦河駅も「ありがとう日高本線」の横断幕が出されていました。

 

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もう5年以上列車が走らず錆びた線路は、踏切も廃止されたので線路側に「立入禁止」の掲示が。

 

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そろそろ陽が落ちる頃。

 

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今日は静内で宿泊。静内駅を見てみることに。

 

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ここ静内駅は鉄道の駅とバスターミナルを併設したような施設になっているのですが、駅側のほうは既にすっかり面影がなくなっています。

 

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ここにも廃線となる日高本線のメッセージカードなどが貼り出されていましたが、なんだか大人しめ。既に30年以上前の話なのに未だに「思い出」を大事に守ってる印象のあった旧広尾線に比べると、なんか「あっさり」しすぎてません?なんか冷たくない?という気が…。まぁ日高本線については災害復旧の費用負担や復旧方針で散々JR北海道と地元自治体、加えて北海道庁と大もめした結果、ようやく廃線が決まった…みたいな経緯でもあるので、地元としてもただ「惜しむ」という存在ではないのかもしれません。人気絶頂のアイドルが引退すれば「伝説」になるけど、落ちぶれてから引退すると「あの人は今」扱いになっちゃうとか、そんな感じなのかしら。

 

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このパンフレットラックの並んだ一角、この裏手のスペースは以前は売店だった筈。やっぱり色々厳しかったのかな…。

 

 

密回避!GW北海道マイカー紀行、その2:こんなところに?「青い池」、ときどき保存車両。

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美瑛の「青い池」へ行ってみたら意外でした。

 

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フェリーの小樽港着岸は朝の4時半。到着の少し前に車両甲板へのアクセスが解放されました。下船までは15分ほど待たされましたが。

 

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さすがに朝が早すぎるので、小樽港そばの「小樽温泉オスパ」で入浴と仮眠をとりました。24時間営業で入館料850円ですが、ホームページの割引券やJAF会員割引で200円安い650円で利用可能。2階に雑魚寝ですが比較的広い仮眠スペースもあって、まるでフェリー利用者のためにあるような感じです。朝7:50から浴場の清掃が始まるので、そのタイミングまで過ごさせてもらいました。

 

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今日はここから美瑛の「青い池」に立ち寄って南富良野まで移動予定。「オスパ」のすぐそばに札樽道の小樽ICがあるので、そのまま高速道経由で札幌道・道央道を通り岩見沢ICで一般道へ。ここで「太地のテラス」へ立ち寄ってみました。以前はバイキングレストランだった筈ですが、今ではシュラスコを出してるみたい。

 

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ここに来てみた目的は、711系の保存車が展示されているから。711系は北海道で初めて走った国鉄の電車として1967年にデビューし、2015年に引退しました。それをクラウドファンディングなどを活用し、ここに2015年から静態保存されています。2016年の夏に一度来たことがあるのですが、その時はかなり綺麗に保たれていた印象。「北海道の大地を走っていた頃の姿に近い形で展示したい」ということで屋根などがないので劣化が心配でしたが、やはりメンテナンスには苦労しているようです。外装は補修中でしたが、補修しきれずに塗装が浮いてしまっているところも見受けられ、イタチごっこ状態なのかも…。ただ、ちゃんとメンテナンスしようという意思とそれを実行するボランティアチームがあるのは心強いですね。

 

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折角なので、と次は三笠市のクロフォード公園にも寄ってみました。ここは1987年に廃線となった幌内線の三笠駅跡を整備したところ。幌内炭鉱からの石炭輸送を目的として開業しているため、1878年設置と北海道では古い歴史を持つ駅の一つだったようです。

 

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ここには以前、北海道で特急の主力として活躍していたキハ82系が保存されています。しかも6両が編成のかたちで残されているという、なかなか貴重なもの。グリーン車や食堂車も連結されています。昔は北海道の特急、食堂車があったんだよね…。

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ただ、保存状態はかなり悪くなっています。塗装の劣化はもちろん、窓ガラスもひびが入っているように見えるところもあったり。おそらく市の管理なんでしょうが、このままだと朽ち果ててしまいそうです。

 

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ついでに三笠鉄道記念館にも。ここにも保存車両が結構あります。

 

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キハ82系の食堂車、キシ80を使用した食堂があるんですね。残念ながらこの時間は営業開始前でした。

 

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館内の展示も充実し園内の保存車両もいろいろあるんですが、記念館の駐車場にもこんな感じで車両が並んでるのが凄い。

 

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三笠からは道道138号を通って富良野まで出てきました。ここでちょうどお昼時。富良野エリアで非常に評価の高い「くまげら」に行ってみました。普段であれば大行列のお店らしいのですが、インバウンドがゼロ+日本人旅行者も少なめ、ということで10分ほどの待ち時間で入店できました。

 

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メニューはかなり豊富でカレーとかも旨いようですが、ここはお店の看板メニューという「和牛ローストビーフ丼」にしました。2000円とそこそこしますが、とろけるようなお肉の旨さは価格以上の美味しさ。そりゃ皆さん来るよね。

 

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富良野から美瑛へ北上し、いよいよ「青い池」に到着です…ってあれ?こんな立派な駐車場があるの?

 

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で、「青い池」はどこよ?と思いながら、他の観光客に倣って築堤っぽいところを上がっていきます。

 

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上に上がると売店とトイレが整備されていました。売店には「青い池」グッズが多数。美瑛町は次の推しスポットとして「青い池」を協力にプッシュしているわけね。まぁだからこそ、こんな駐車場なんかを整備したんだろうけど。

 

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で、ここに「青い池」がありました。なんか勝手に「森の中の小径を抜けたら秘密の池が広がってる…」みたいな神秘的なスポットを想像していたので、こんな人工的な感じのところにある、というのは意外でした。

 

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人工的に感じたのは当然で、実はここは人工池。十勝岳の噴火による泥流災害を防ぐ目的で作られた堰堤に水が溜まってできた池なんですね。

 

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そういうわけで、先ほどの売店などが整備された側から引きで見ると、堰堤がとなっているのが良くわかります。

 

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観光地として「青い池」を紹介するときには、こっち側の画像とか出ませんからね。

 

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この池が青く見えるのは、近くの湧水が水酸化アルミニウムなどを含んでいるため。よく見ると、池だけじゃなくて傍を流れる美瑛川の川の水も青く見えるじゃないですか…。今日は生憎の曇り空ですが、晴れていればもっと綺麗に見えそうです。それにしても5月なのにこの辺はまだこんなに雪が残ってるのね。

 

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美瑛からはもうちょっと北上し、東川町の「せんとぴゅあ」へ。

 

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東川町は今年4月、建築家の隈研吾との連携プロジェクトを行うことを発表しました。将来的にはマチナカの整備や「デザインミュージアム」のオープン、隈研吾事務所の拠点開設などが行われるようですが、最初の具体的な取り組みとして家具のデザインコンペを開催。また4月14日の「椅子の日」として、隈研吾デザインの椅子の展示を行っていました。それをちょっと見てみよう、と思った次第。今まで東川町は「写真の町」として売り出していた筈なんですが、これからは「家具の町」を目指すようです。

 

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隈研吾デザインの椅子展示」は3脚のみ、と小規模。実はそれよりもこちら、同時開催だった「世界の名作椅子ベスト20」の方が見ごたえがありました。椅子コレクターとして知られる織田憲嗣氏(1000以上の椅子のコレクションがあるらしい!)の所有する中から「名作」とされる20点を一同に並べた展示はどれも「あ、これ見たことある」なものばかり。実はなかなかレアな機会に出会えたのかも。

 

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あとは国道237号から国道38号と南下し、南富良野の今日の宿泊先「なんぷてい」に到着しました。

 

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フロントでチェックイン、2階の部屋に案内されました。

 

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部屋は和室の6畳間。お風呂とトイレ、洗面所は共同です。室内には冷蔵庫がありました。

 

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窓の外にはJR根室本線の幾寅駅が見えます。ここ、実は「駅前旅館」なのね。

 

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ちょっと駅を見学。駅名看板が「幌舞駅」になっていますが、ここは映画「鉄道員」のロケ地として有名で、その映画で出てきた駅名がそのまま掲示されてるんです。

 

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駅舎内には映画に関する展示が。この「鉄道員」って映画、1999年と既に20年以上前の映画なんですよねぇ…。主演の高倉健もそうですが、正統派のアイドルとして人気絶頂だった広末涼子インパクトも凄かったんだよね実は。

 

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ホームに出ることもできますが、列車がここに来ることはありません。2016年の台風10号の被害によって、この駅を含む新得から東鹿越までの区間が運休となっており、代行バスが運行されている状態。もう5年近く止まったままですが、復旧の目処は立っていません。もともと利用者も少なく赤字額が大きな区間だったこともあり、そのまま廃線…という可能性が高そうです。

 

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ホームから駅舎に向かうと歓迎の看板がありますが、駅を降りた乗客がこの看板を見ることも、もうないのかもしれません。

 

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ロケでつわかれたらしい車両も残されています。このロケセットなども、いつまで保存されるんでしょうね…。

 

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1泊2食で予約していたので、夕食はお宿で。こちらは1階にレストランを併設しており、評判は結構いいみたいです。実はここに泊まることにしたのも、食事がお目当て、という部分もあったりするんですが。最初にテーブルに並んでいたのはタコのカルパッチョ風、サラダ、白身魚のチーズ焼き。

 

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ワンドリンク付きとのことなので、ビールを戴きました。

 

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で、こちらの名物「なんぷカレー」がメインです。熱い鉄板に盛られたご飯にカレールーをかけて食べるもの。

 

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いい具合に牛肉が焼けたらご飯の上に避難させ、そこにカレールーをドバー、です。カレールーやご飯がいい感じで「おこげ」を作るので食感がいろいろ楽しめるのが面白いですね。カレーも欧風のリッチな感じで旨かったし。

 

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ちょっとしたデザートもつきました。

 

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お風呂は家族風呂を交代で使うのですが、今日の宿泊客は数組のようでゆっくり入れました。

 

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一晩明けて朝食、割と一般的な感じです。

 

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では出発!