へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

密回避!GW北海道マイカー紀行、その5:「ウポポイ」リベンジと「カルルス温泉 鈴木旅館」宿泊。

f:id:slips:20210713231451j:plain

昨年9月に博物館に入れなかった「ウポポイ」に再訪問。夜はイイ味出してる温泉旅館に泊まるよ。

 

f:id:slips:20210713231824j:plain

国道235号を苫小牧方面へ向かいます。静内駅周辺は商店街も寂れた印象でしたが、公害の国道沿いにはロードサイド型の店舗が建ち並んでいます。

 

f:id:slips:20210713232045j:plain

日高線廃線跡を辿りながら進んでみることにしました。こちらは旧新冠駅ですが、「出会いと憩いのセンター」との表記があるだけ。

 

f:id:slips:20210713232235j:plain

室内も鉄道駅の面影が殆どありません。まぁホームはまだ残ってはいるんですが。既に列車が来なくなってから5年以上経っての廃線なので仕方ないのかもしれませんが、「ありがとう日高線」みたいな装飾も一切なし。寂しいなぁ。

 

f:id:slips:20210713232424j:plain

大狩部駅付近は2015年の高潮で大きな被害を受けたところ。国道脇に日高線の線路が通っており、道路からも被災した線路がそのまま放置されているのがよく見えます。

 

f:id:slips:20210713233136j:plain

このあたりも路盤が流失した姿が。

 

f:id:slips:20210713233311j:plain

これは豊郷駅跡ですが、駅舎の駅名表記も撤去されてしまっています。

 

f:id:slips:20210713233518j:plain

流された鉄橋もそのままの姿。復旧費用の捻出がままならなかったことが廃線に至った大きな理由なので、撤去費用もないんでしょうけど…。本当にこの日高本線、旧国鉄やJRの路線の中で、一番不幸な形で廃線になった路線なんじゃないでしょうか。

 

f:id:slips:20210713233750j:plain

苫小牧まで辿り着いたのはちょうどお昼時。苫小牧港エリアの「ぷらっとみなと市場」へ立ち寄りました。

 

f:id:slips:20210713234209j:plain

「ぷらっとみなと市場」の近くには「マルトマ食堂」という人気店があるのですが、そちらはこんなご時世でも長蛇の列。そこまで時間の余裕がないので、こちらで食事処を探した結果、この「ぷらっと食堂」へ。ここもかなり混んでいましたが、幸運にもちょうど席があいたところでした。

 

f:id:slips:20210713234421j:plain

苫小牧の名物の一つがホッキ貝。ホッキ貝カレーを頼んでみましたが、カレーのスパイスの中にしっかり貝の出汁が感じられるのが凄いわ。

 

f:id:slips:20210713234651j:plain

で、「ウポポイ(民族共生象徴空間)」に到着。オープン間もない昨年9月に来ていますが、「入場には予約が必要」ということを失念していたため、園内には入れたものの「国立アイヌ民族博物館」へ入館できなかったのでした。

 

slips.hatenablog.com

 

f:id:slips:20210713235118j:plain

今回は入園も博物館入館も午後2時からのスロットでバッチリ予約済みです。

 

f:id:slips:20210713235249j:plain

「国立アイヌ民族博物館」の展示スペースは2階。エスカレーターで上がっていきます。

 

f:id:slips:20210713235435j:plain

上がったところには園内を見渡せるロビーが。展示室はこの先です。

 

f:id:slips:20210713235521j:plain

こちらが常設展示エリア。アイヌの歴史や文化が過去から現代に至るまで幅広く紹介されています。

 

f:id:slips:20210713235612j:plain

ここで改めて感心したのはアイヌの世界観のユニークなところ。アイヌにとってのカムイ(神)というのは、人間の世界のモノを受け取るために、カムイの世界のものを持ってくる者、という互恵関係みたいな考えだったようなんです。カムイは人間の世界に毛皮や肉を持って、熊など動物の姿でやって来ます。で、それを人間が狩るのは「神様をお迎えする」こと。その頂き物に感謝すべくお供え物をしてカムイの魂を神の国に戻してあげると、そのカムイは人間からのお供え物を貰ってきたとして神の国でも評価される…みたいな感じ。まぁご都合主義!って気もしますが、非常によく考えられてるというか結構合理的です。

 

f:id:slips:20210714000522j:plain

この博物館が「国営」である大きな意味は、単に「アイヌの文化紹介」ではないこと。日本におけるアイヌ民族の辿った歴史はもちろん(この辺が弱い!って批判はあるようですが、全体像を描く中ではこの程度が限界かと。興味を持てば、それを知れる文献は多数あるし)、現代を生きるアイヌの人々を紹介することで「みんなの傍にいる人たちだよ」ということを印象づける意図があるんだろうな、と感じました。

 

f:id:slips:20210714001059j:plain

前回来たときは雨でしたが、今日は晴天。屋外でのアイヌ舞踊の紹介といったプログラムも行われていました。

 

f:id:slips:20210714001210j:plain

天気が違うと、園内の印象もかなり違いますな。

 

f:id:slips:20210714001331j:plain

ゆっくり2時間ほど滞在してしまいました。

 

f:id:slips:20210714001403j:plain

エントランスにあったカフェ「ななかまどイレンカ」で一休み。白老で人気のベーカリー「ななかまど」の手がけるお店だそうです。

 

f:id:slips:20210714001757j:plain

お店イチオシらしいチーズケーキ「クンネチュプ」とコーヒーのセットを購入し、外のテーブルで戴きました。これで270円なら悪くないですな。

 

f:id:slips:20210714002130j:plain

白老から1時間弱、登別の奥の方のカルルス温泉「鈴木旅館」が本日のお宿です。北海道ではあまり見かけない「昔ながらの温泉宿」といった雰囲気で泉質もいいらしいので、以前から来てみたかったところ。

 

f:id:slips:20210714002434j:plain

創業から100年以上経っている歴史ある宿ですが、ロビーは綺麗に保たれている

感じです。

 

f:id:slips:20210714003047j:plain

今日泊まる部屋は6畳の和室。既に布団は敷かれていました。

 

f:id:slips:20210714003136j:plain

客室には洗面所やトイレはなく共同です。蛇口の水は天然水で美味しく頂けるので、室内には水を汲んでおくポットも用意されていました。

 

f:id:slips:20210714003235j:plain

フロント近くには小さな売店も。

 

f:id:slips:20210714003316j:plain

自動販売機もありますので、夜のアルコール調達も困らなさそう。

 

f:id:slips:20210714003453j:plain

洗濯機が置いてありますが、湯治での長期滞在も想定してるせいかな。

 

f:id:slips:20210714003538j:plain

では、温泉へ行きましょうか。通路には卓球台があったりするのが温泉宿っぽい。

 

f:id:slips:20210714003616j:plain

こちらが大浴場です。

 

f:id:slips:20210714003709j:plain

こちらの温泉はただ入浴するだけではなく、浴槽の縁に寝そべってお湯をかけながら湯治する、というスタイルが人気なんだとか。

 

f:id:slips:20210714003823j:plain

そのため、大浴場の床が木になってる部分があるんですよね。試してみたら確かにコレ結構いいです。ずっと湯に浸かってるとのぼせちゃうしね。大浴場には温度の違う浴槽が3つあるんですが、高温の方はマジで入ってられないくらい熱かった…。

 

f:id:slips:20210714003958j:plain

食事は1階の食堂で頂きます。

 

f:id:slips:20210714004024j:plain

こちらが本日の夕食。指定時間に食堂へ行ったら既に並んでました。昔ながらの温泉旅館でありがちな構成で、まぁ「普通」でした。温泉そのものを楽しむ宿なので、食事に過度な期待をしちゃダメなやつだ。

 

f:id:slips:20210714004235j:plain

夕食後も何回か温泉でのんびりしたりして過ごして翌朝。

 

f:id:slips:20210714004437j:plain

また食堂へ行き、朝ご飯を頂きました。

 

f:id:slips:20210714004509j:plain

では出発するとしましょうか。

 

f:id:slips:20210714004528j:plain

クルマの傍では猫の皆さんが集会してました。