9月の連休、北海道へ行きました。
新型コロナ禍で大きな影響を受けた業界のひとつに、鉄道やバス、タクシーなどの公共交通があります。北海道では対策として各事業者へ補助金を出すことによる割引商品の販売支援などを打ち出しました。
この制度を活用して、JR北海道は「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」の発売を7月に開始しました。
JR北海道の鉄道と一部バス路線が6日間乗り放題で2万4千円のところを半額で1万2千円!というお値段。1日あたり2千円ってソレ「青春18きっぷ」一日分より安いじゃないか。通常、JR北海道が販売している同種のきっぷは「北海道フリーきっぷ」で、7日間27430円となっていますから、これは相当に激安です。一応、販売期間は2021年の1月までとなっていますが、補助金枠がなくなり次第販売終了との注意書きアリ。この手の事業だと、こんな感じで人気の出そうな企画は早々に補助金枠を使い切ってしまうケースは少なくありません。そこで、9月の連休あたりで早々に使ってしまった方がよさそう、という判断に至りました。実際、9/29で補助金枠枯渇に伴い販売終了となっちゃいました…。
セントレアからはJALの札幌行き最終便で出発。「最終便」とはいうものの、この日は減便されていてJALの札幌行きは1日2便しか運航されていませんでした。おかげでこの便はほぼ満席。こんな混んでる飛行機に乗るのは久々かもしれない。
新千歳空港に到着後、空港駅で早々に翌日から利用開始となる「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」を購入しました。コレ、利用開始前日までの販売になっているので、「空港で買ってそのまま利用開始」ってワケにはいかないんですよね。入手できる販売箇所は道内だけですし。昔は東京駅にJR北海道運営の旅行センターとかあったのになぁ。
札幌での宿泊先は札幌駅そばの「三井ガーデンホテル札幌」にしました。JTBのウェブから予約して一泊4900円ってのも激安ですが、これに「GoToトラベル」の割引が適用されて3185円。カプセルホテル並ですよ…。ちなみに「ホテル予約サイト」ってあんまりJTBとか大手レガシー系の旅行会社ってスルーされることが多いけど、偶に掘り出し物があるので莫迦には出来ません。
コロナ前の時代には一泊1万円は絶対に下回っていなかったであろうお部屋。大浴場もあるので大変快適に過ごせました。
ホテルへチェックインしたら、わざわざ地下鉄で栄まで出ます。個人的には札幌中心地ではピカイチだと思ってる「回転寿司ぱさーる」がお目当て。
ドリンク2杯と一皿で1500円という「晩酌セット」がお値打ちなんです。
そのあと何品かつまみました。やっぱりココは「塩水ウニ」が一番旨いわ…。これで400円ってのは「安い」部類に入ると思う。
いよいよ翌朝から例の激安パスの利用が始まります。7:30発の特急「すずらん2号」で出発します。
この列車で白老まで向かいます。今年オープンしたばかりの「民族共生象徴空間 ウポポイ」を訪問しようと思ったのですが…あれ?何だか入場制限かけてるとか聞いたような?
…で慌てて調べたら、メインとなる「国立アイヌ民族博物館」は完全予約制になっていました。ウェブで予約できますが、当然?ながらこの日は訪問予定の時間帯どころか終日ソールドアウト。うわぁやっちまった…。
まぁでもどうしようもないので、とりあえず予定通り白老駅で下車しました。
今回はちょっと長期の旅なので手荷物は多め。白老駅には一応コインロッカーはありますが、目玉となりそうな観光施設の最寄り駅としては少ない印象。
スーツケースなど大型の手荷物が多いことを想定しているのか、大きめのサイズのロッカーが中心。
小型は300円ですが、その上は500円、600円、700円とちょっとお高めかな? 両替機などは設置されていないようでした。なんとなく微妙なラインナップに、とりあえずココには預けず「ウポポイ」まで行ってみることに。
歩いても10分程度ですが、町営のバスが運行されていました。本数も多めで便利そう。
生憎のお天気でもあるので、バスで移動。1回100円だしね。
「ウポポイ」には5分ほどで到着。博物館の予約がなくても、公園内への入場は可能とのこと。博物館に入れなくても入場料はフルで1200円かかっちゃうんですが、仕方ないか。
入園ゲート前には検温を行うテントあり。
こちらが「ウポポイ」の入口です。レストランやショップなどもこちらにあります。あと、全般的に地面の水はけが悪いので雨の日は要注意! 排水が考慮されていないのか、ヘンなところに深い水たまりができていたります。
「ウポポイ」のコインロッカーもエントランス付近にあります。こちらは大型ワンサイズで500円、大きめのスーツケースなどであれば白老駅よりこっちの方が安くあがるかも。また両替機が設置されているのもナイスです。実は入園後に博物館にもコインロッカーは用意されているのですが、コロナ対策らしく利用停止中ですので、「ウポポイ」で荷物が預けられるのはココだけ、が現状だったりします。
入園すると目の前にあるのが「国立アイヌ民族博物館」です。
予約についてはキャンセル不可、当日受付も一切なし、と徹底しています。なので、残念ながら博物館については「来れば何とかなる」ってのはナシって感じでした。オープンから当面の間、1時間ごとの入場者数を110名までに抑えているようなので、そりゃすぐ埋まるよな、ってところですね。加えて、当日目立ったのは小学生などの学校の団体。特にこの日は平日だったせいか、何団体か来ていました。そういう団体さんが来るのであれば、そりゃ予約枠も埋まるわけです。
博物館の1階のショップやカフェは予約なしでも利用可能です。
博物館以外にも、一応「みどころ」はあります。この体験交流ホールではアイヌの伝統舞踊や音楽演奏が見れます。
「密」回避のため、入場は整理券制で座席も指定されます。こちらも平日は学生団体が多いため、一般の来場者まで枠が回せないことが多いんだそう。この日も朝イチの9時半の枠以降は学生団体が多数は入っているために見れない可能性が高い、との説明でした。実は「ウポポイ」については、当面の間は平日よりも休日の方が「行き時」かもしれません。
公園の敷地は広く、ぶらぶら歩くのもそう悪くはありません。
こちらのエリアには木彫りや刺繍の実演が見れる工房、アイヌの伝統的コタンが並びます。
こちらではアイヌ文化紹介の語りなどが行われていました。随分大きな家を建ててたんだなぁアイヌって…と思ったら、これはホール的な役割を持たせるために実際よりかなり大きく作ってあるんだそうで。
実際にはこのくらいのサイズが標準だったそうです。これはアイヌの家「チセ」建築の実演をしているところ。
あとはVR体験なんてのも。
このドーム型のスクリーンに頭を突っ込んで、オオワシやキタキツネ視点で撮影された臨場感ある映像を見る…というもの。まぁ時間があったらどうぞ、って感じかなぁ。
結局、博物館ぬきでも2時間くらいは滞在できました。フルで見るなら3時間くらいは取っておいたほうがよさそうです。もう少し時間が経って落ち着いて来た頃に、今度は博物館を見に来ないといけないですな。
白老駅まではまた町営バスで。