へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

海外旅行再開!3年ぶりのタイへ。その6:バンコク3日目、最新?映えスポットなど巡り。

最近?話題の観光地とか行っちゃったよ!

 

3日目は朝食後は部屋でダラダラしてたんですが、これじゃイカン!と外出。ホテルからすぐの麺料理のお店「バミーコンセリー」で昼食をいただきます。こんな見た目ですが、1956年創業という老舗、自家製麺が自慢の有名店なんです。

 

で、お勧めは炒飯なんです、何故か。口コミでも「麺より炒飯が旨い」という声多数ということで、蟹炒飯を注文。確かにパラパラであっさり目、それでいて蟹の風味がちゃんと濃い感じなのは、70バーツながら結構なお味です。

 

今日はとりあえずバスで出発。バス停にはなんと路線図付きの標識が立てられています。裏面には系統番号毎の行先リストまで示され、なんか凄く親切。今でこそGoogleマップでもバンコクのバスルートが検索できるので使いやすくなりましたが、以前はバンコクのバス路線は謎のカタマリみたいなもんで、日本人向けに販売される「バンコクバスマップ」なんてのを頼りになんとか使ってたんです。

 

お目当てのエアコンバスがやってきたので乗車。エアコンバスだと行先によって運賃が違い、乗務している車掌さんに行き先を告げて支払います。これが「地名」で伝えると、発音の関係で大抵通じません。なので目的地近くの大きなホテルとかモールとか「英語」の名前で言うのがコツかも。

 

目的地はバンコク・ホアランポーン駅。タイ国鉄バンコクにおけるターミナル駅なんですが、実は2021年末に「廃止」されるという話があったんです。

 

toyokeizai.net

 

バンコクでは多数の都市鉄道の建設計画が進行中ですが、国鉄路線も近代化を図ろうと、中央駅をバンスーへ移転させることになっています。全部バンスー駅に移行するとか一部残るとか情報が二転三転し、そのうち「2021年12月でホアランポーン駅発着の列車は運行終了」とお別れイベントまで行われる始末。でも結局、この駅がそのまま使われているみたい…。まだ数年は使われるんじゃないかという説も出ているようですが、一応「見納め」に来てみたワケです。

 

待合ホールのヴォールト天井が印象的。

 

独特のノスタルジックな雰囲気が漂うホーム。ここから長距離列車に乗って出発するの、ムードがあって良かったんですよね。鉄道駅としての役割を終えた後は鉄道博物館になるらしいのですが、ちょっと修復して近代化しても使えそうなんだけどな。

 

ホアランポーン駅まで来てたら、実は今回訪問しようと思っていた噂のスポットが割と近いことに気がつきました。MRTに乗って郊外方面へ向かい、バーンパイ駅で下車します。

 

駅からいかにも庶民の下町っぽい細い路地をGoogleマップを頼りに歩きますが、なんか凄いトコ案内されました。

 

そのまま進むとこんな風景が。

 

そうでした、バンコクってその昔は「水の都」と呼ばれていたようなところ。その名残で運河が各所にまだ残っているんですよね。

 

そして駅から徒歩10分ちょっとで、お目当ての「ワットパクナム」へ辿り着きました。

 

ここは数年前から「映えスポット」として人気となってきたところです。

 

境内に入りまず目に入るのは巨大な黄金大仏。完成したのはコロナ禍の2021年とのことで、日本人観光客でもこの姿を目の辺りにした人はまだ少ないはずです。高さはなんと69mもありますが、実はさっき降りたバーンパイ駅のホームからもバッチリ見えたくらい。

 

黄金大仏も充分映えてますが、このお寺がメジャーになった要因はこちらの大仏塔のなかにあります。

 

大仏塔は神聖な場所ですので靴は脱いで上がらせて頂きます。猫が見張り番をしてくれるようなので安心。

 

中に入って5階まで上がると、目に飛び込んできたのはこの景色。

 

このエメラルドの仏塔が「ちょー映える」と話題になってたんですよね。最近のスマホコントラスト強めの画像になるようにチューニングされているせいか、実物以上に鮮やかな写りになるってのもあるような気はするな…。まぁ実物も綺麗ですよ。

 

本堂にもお参り。もともと地元の人に人気のお寺らしく、このあたりは急に庶民的です。

 

お寺の周囲はホントに下町なのに、急に巨大な立体駐車場がどーんと建ってるのが違和感。それだけ来訪者が多いってことなのかしら。

 

帰りはBTSタラートプルー駅まで行くソンテウを利用。およそ20分ごとの運行らしく、乗り場の黒板に出発時刻が書かれていたりして意外と使いやすい感じです。

 

途中で渋滞にはまったりして、20分ほどで駅近くに到着。

 

バンコク中心部方向に乗って3駅、チャオプラヤ川を渡る手前のクルントンブリ駅まで乗車します。

 

ここで昨年開業したばかりの「BTSゴールドライン」に乗り換えです。駅構内に乗り換え案内の看板が殆どないのは何故だ。

 

たった2km弱の3駅しかない路線ですが、ホームに上がると意外と利用者が多い感じで少し吃驚。20分おきの運転みたいです。

 

ホームの端で待っていると、列車がやってきました。

 

この「ゴールドライン」、タイ初の「新交通システム」と言われています。まぁ「ゆりかもめ」とか「ニュートラム」とか、あんな感じのヤツですね。2両編成ですが1両でも走行できるようなヤツが2両繋げてあって、車両同士の車内からの行き来は不可。自動運転なので運転席はありませんでした。

 

では出発。短い距離を20分インターバルで運転しているので、複線のうち片側だけを使って1編成がピストン運用しているっぽいです。

 

ほんの数分で現状では唯一の中間駅となるチャルンナコーン駅に到着です。この駅はショッピングモール「アイコンサイアム」に直結しており、この路線が殆ど「アイコンサイアム」アクセス目的みたいな感じではあるんですが、将来的にはこの先の駅で2路線の都市鉄道と接続し、それらを連絡する役割を担うはず。

 

この「アイコンサイアム」、3年前も来ましたが相変わらずゴージャス。名だたるブランドショップや今やバンコク唯一となった日系デパートとなる高島屋が入居しているのもそうなんですが、空間に「無駄」が多いんですよね、いい意味で。この空間を贅沢に使えるのが今のタイの「余裕」なのかもなぁ。

 

この「アイコンサイアム」の名物の一つが噴水ショー。平日だと毎日、夜7時からスタートです。

 

音楽に合わせた噴水ショーってんなら「まぁありがち」なんですが、ココの凄いのは「近い」こと。かなりの高さまで吹き上がるのに、観覧エリアのすぐ近くでコレが行われるんです。ちょっと風向きが悪いとモロに水しぶきがかかるぞ。

 

ショーの時間は20分ほど続きます。なかなか面白いよ。

 

「アイコンサイアム」のいいところは、単に「ブランド品の並ぶ高級モール」ってわけじゃないこと。地上階にある「スークサイアム」がユニークなんです。

 

こはちょっとタイのマーケットっぽい雰囲気になっており、販売されているものも上の階よりぐっと庶民的。飲食店も屋台メシっぽいのが中心でお値段もお手頃。

 

なんか水上マーケットぽかったり。

 

地元の人の集うマーケットみたいな感じとか。「地元民っぽいところに行ってみたいけど衛生面とか心配」なんて人には、雰囲気も楽しめてお勧めです。庶民的な屋台メシ風のものも、安心して頂けるかと。

 

でも晩ご飯は6階のフードエリアにある「ティップサマイ」に来ちゃったけどね。前に来た時もココで喰ったような気がしますが、旧市街の本店は行列ができるような有名店ですからね。

 

オーダーしたのはこちらの定番というパッタイ・ホーカイ。薄焼き卵に包まれたパッタイです。まぁ安定の旨さ。

 

無料のシャトルボートでサパーンタクシンの船着き場へ移動。実はこの「アイコンサイアム」、ゴールドラインよりはこっちでアクセスするのが一般的だったりして。

 

タダでリバークルーズ気分になれるのもいいんだよね。

 

着いてみたらびっくり、なんか船着き場が凄く綺麗になってる!

 

ここでナイトマーケット「アジアティーク」へ行くボートに乗り換え。コロナ前はシャトルボート乗り場にはいつも行列が出来ていたモンですが、妙に空いているのに若干違和感が…。

 

チャオプラヤ川のプチクルーズを楽しみながら向かいます。

 

10分ほどで「アジアティーク」に到着。多くのお客さんで賑わっています。

 

…と言いたいところなんですが、それは川沿いエリアなど一部だけ。奥の方に進むと、閑散とした風景が広がっていました。

 

お店もかなり撤退してしまっている様子。昔はここにお菓子などを激安で売るショップがあって、タイでしか売ってないプリッツやポッキーを箱買いしてバラマキ用にしてたりしたんですが、当然ながら閉店してしまったようで見当たらず。市内のモールあたりと違って基本的には観光客中心、地元の人もレジャーとして遊びにくるようなところでしたから、新型コロナの影響は甚大だったんだと思われます。

 

飲食店も何故か「ハラルフード特化のフードコート」とか出来てたりはしましたが、全般的には閉店してしまったお店が多い感じです。マンゴーのデザートの有名店「マンゴータンゴ」の支店もあったはずですが跡形もなく…。今まであまりバンコクで「コロナの爪痕」っぽいものをそこまで観なかった分、ここは正直ショックでした。

 

なんかちょっとブルーな気持ちでサパーンタクシンへ帰還。なんか甘いモンでも喰いたいところですが、ホテル周辺はこの時間だと飲食店はほぼ閉店済みだった筈。サパーンタクシン駅の近くにロビンソン百貨店があったことを思い出し、24時間営業のマックのお世話になることにしました。ちなみにタイの「ロビンソン百貨店」、スピッツの名曲「ロビンソン」のタイトルの由来になったヤツだってのは結構有名な話かな。

 

ここにもタッチパネル式のオーダーマシンが。これ、注文から支払いまでできるんで便利なんだよね。なぜ日本に入らないんだ!

 

マクドナルドとか世界的なファーストフードチェーンでも、何かしらローカルにアレンジした「その国だけ」のアイテムがあったりするもんです。このときも、タイのデザート「ブアロイ」をアレンジした「ブアロイサンデーアラモード」なんてのがありました。「ブアロイ」とはココナツのスープに白玉を浮かべたデザート。これはソフトクリームに白玉をトッピングし、ココナツ風味のソースがかかってました。ぶっ刺さってるのはタロイモのパイ。日本とかだとアップルパイになってる生地の中身がタロイモのペーストになってりやつです。日本にもあるようなチェーン店に海外で入ると、こういうアレンジメニューがあたりするのが面白いのよね。

 

 

海外旅行再開!3年ぶりのタイへ。その5:バンコク2日目、週末だからこその地へ。

バンコク到着2日目、今日は日曜日。隔離も完了してホテルも移動、あとは自由に動けます。

 

そういうわけで、今日じゃないと行けない「チャトゥチャック・ウィークエンドマーケット」へ来てみました。バンコク滞在は木曜日までなのに、ココが開いてるのは土日だけですからね…。まぁこのご時世、人混み確実なところに真っ先に行くってのもどーなの。

 

マーケットに入場すると、コロナ前に来た時ほどではない気もするけど、すっかり賑わいを取り戻しているように見えました。店舗も元気に営業中!といった様子ですが、奥の方に進むと空き区画があったりと、無傷だったわけではないようです。以前はここにタイ文字や昔の広告をセンスよくデザインしたTシャツを販売するお店があったのですが、今回は見つけられず…。お店自体がなくなってしまったのかもしれませんが、もともと広大な敷地に無数のお店があるところなんで、「お目当てのお店」を見つけるだけでも大変なところではあるんですよね。

 

マーケット内を歩いていたら、こんな怪しいお店を発見。何だよ「ピュアミルク」って。なんか謎な日本語ポスターとか貼ってあるし…。ミルクとかいいながら日本酒の暖簾がかかっているのも謎。まぁそれも大人向けミルクと言えなくはないが。

 

バス停らしきモノが立っていますが、何故に「東武バスイースト」なのか。どうも「日本風」をウリにしたお店のようです。

 

で、何を売っている店かというとミルクシェイク。タイ風ミルクティー味のシェイクを買ってみましたが、ほどほどの甘さで暑いタイにはちょうどいい感じでした。人気店らしくちょっとした行列ができるほどですし。

 

夕方からはサイアムスクエア近辺を散策。このエリアのランドマークの一つともいえるMBKセンター、以前は東急デパートも入居していましたが撤退し、その後にドンキホーテが「ドンドンドンキ」という名前で出店しています。

 

slips.hatenablog.com

 

ちょうど3年前にバンコクに来たときはトンローにバンコク1号店ができた直後で、わざわざ見に行ったんでした。売っているモノは殆どが日本製品か日本に関係する商品なので、日本人観光客が行っても特に欲しいものはないとは思いますが、「日本のモノってタイの人に人気なんだなぁ」って感想は持てます。あと、どうしても日本のお菓子とか食べたくて死にそうになったら来るといいよ多分。

 

なお、1号店ではドンペンのお腹の文字は「D」でしたが、こちらでは日本版?の「ド」記載の個体がかなりの数確認できました。よかったね「ド」取り戻せて。

 

コチラの店内もあの歌「ミラクルショッピング」がエンドレスで流れてました。しかしながらこのお店の営業時間は深夜12時まで。「真夜中過ぎても楽しいお店」ではないようですね残念。

 

晩ご飯は、これまた「バンコクに来ないと食えない」ものを。シーフードレストラン「ソンブーン」で戴きます。バンコク市内に支店はいくつかあるのですが、BTSサイアム駅直結の「サイアムスクエアワン」のお店がアクセスもよくて席数も多く、使い勝手がいいです。

 

まずはシンハービアで。

 

注文したのはもちろん「プーパッポンカリー」、このお店の看板料理である蟹のカレー炒めです。殻なしの蟹肉だけのバーションでオーダーしました。基本的にはこの店は中華料理店なので多人数での取り分け前提のポーションでのサーブなため、お一人様だと分量的にツラい面もあるし、何頼んでも旨い店なのに1品くらいしか頼めないってのが玉に瑕。でも、この味はやっぱりココでしか食べられないのよね…。

 

BTSでトンロー駅まで、そこからホテルへ帰還。その途中、こんな時間でも一際明るく人の出入りが活発なお店がありました。ここ、実はタイのデザートの定番「カオニャオ・マムアン」の超有名店「メーワリー」。持ち帰り専門ですが、夜10時過ぎというのに買い求めるお客さんがどんどんやってくる上に、フードデリバリーのドライバーも次々と商品を受け取っていくなど、かなり繁盛している様子です。「カオニャオ・マムアン」というのはココナツミルクで味付けしたもち米とマンゴーを盛り合わせた一品で、正直「お米にマンゴーだぁ?」と以前はちょっと苦手だったんです。でも考えてみたら、おんなじようなコトを日本でも「おはぎ」でやってるじゃん…と思ったら平気になってしまい、今では「タイに来たら食べたい」カテゴリに入ってます。ちょうど今の時期はマンゴーの旬。これは買って行くべきですな。

 

ホテルに持ち帰って早速頂きます。別添えのココナツミルクをたっぷり追加でかけて食せば「南国」って感じです。それにしてもマンゴーが異常なまでに旨いぞコレ。マンゴーってこんなにジューシーだったっけ?というくらい。マンゴーだけ食べたりもち米だけ食べたり合わせて食べたりと、味や食感がいろいろ変わるのが楽しいです。

 

なお本日はデザートがもう一品。お部屋にはウェルカムプレートのチョコレートが用意されていました。

海外旅行再開!3年ぶりのタイへ。その4:大事なことなので先に書くよ、帰国編。

このご時世、「で、どうやって海外から帰国したの?」ってのは結構な関心事だと思うので、バンコク滞在の話よりも先にこっちにします。

 

 

 

www.medconsultasia.com

 

2022年5月現在、日本への入国については「現地出国前72時間以内の検査証明書」が必要になります。検査方法や検体採取方法などが細かく決められており、これが少しでも違うと無効の判断をされることもあるという噂。また原則として政府指定の所定のフォーマットを使うことが推奨されています。そのため、日本への渡航手続きにある程度慣れている検査機関の方が安心。いろいろネットなどを漁っていたら、この「MedConsult Clinic」が検査費用+証明書発行で1500バーツと比較的安く、日本政府指定のフォーマットでも対応可能との情報を得ました。そこで帰国前日の朝に検査に行った次第。

 

このクリニック、トンローになりますがBTSトンロー駅からは2kmほど離れています。そこで途中まで赤いトンローバスに乗車することに。

 

グランデセンターポイントの先くらいで降りて路地を進みます。

 

このあたりは日本人街のようで、バリバリ駐在員向けっぽいお店も数多く見受けられます。

 

こんな謎の看板も。JR東海…じゃないよね? 結局、コレが何なのかは謎のままでした。空きテナントになっているところもあったので、そういうお店の看板だけが残っているのかもしれません。

 

突き当たりに大きな病院があるので、ここを右折。

 

で、この角を左折。

 

すると「RQ」の看板を掲げたビルが見えてきます。

 

中の階段を3階へ。

 

これで「MedConsult Clinic」に到着です。予約ナシでも大丈夫そうでしたが、このときは前日夜にウェブから一応予約をしておきました。まずは予約確認して代金支払い、クレジットカード利用可でした。あとは鼻と口に綿棒を突っ込まれて検査医終了、です。日本人の間では有名らしく、それらしき人も多数見かけました。朝10時までに検査すると当日夜までには結果がメールで送られてくることになっていますが、自分の場合には午後4時には陰性証明書が添付されたメールが届きました。なお、日本入国用の陰性証明書は検査時に検査方法や病院名や署名などが入ったフォームを渡されます。名前などの情報は自分で記入、検査結果も添付の証明書の結果をもとに自分で記入するようになっていました。

 

www.mhlw.go.jp

 

また今回は「ファストトラック」を使っています。まずは「MySOS」というアプリをスマホにインストール。最初に問診票と誓約書を記入して送信。問診票は過去2週間の健康状態について申告するものなんですが、「いつ」記入するかの指定は特になさそう。実は日本出国前に手続きを済ませてしまおうと記入しちゃったんですが…。これはプロセスの最後に「日本帰国直近の状態を聞く」という順番にした方がいいような気がします。誓約書は要は「入国後は日本のルールに従います」という内容。その次に「ワクチン接種証明書」のアップロードとなるのですが、自分の場合は「2回接種の市発行ワクチンパスポート」+「3回目の接種記録書」の2つのデータを送信しました。1時間ほどで「承認」の回答が来ましたが、2回接種としてなのか3回接種として認めて貰ったのかがよくわかりません。「ワクチン接種証明書有効開始日」みたいな記述が3回目接種の日付だったので、おそらく3回でよかったんだと思うけど。

で、最後に陰性証明書の送信です。特にスキャンしたデータでなくてもスマホのカメラで撮影した画像でOKでした。1枚しかデータを登録できないので、先ほどの自筆部分の或る証明書だけを送信したんですが、これも1時間ほどで承認の回答。画面が緑色になりました。

 

帰国日は夜9時頃ホテルを出てスワンナプーム空港へ。Grabを利用したんですが、一番安い料金となる「Just Grab」にするとシェアライドの自家用車だけでなくタクシーも対象となり、都合のいいほうが来るシステムになっています。今回はタクシーが来ましたが、行先は説明しなくていいし料金もオンラインの支払いで完結してしまうので「行先の説明が面倒」「ぼられる」というような心配がありません。このときは約350バーツで移動できました。

 

夜は日本や韓国、欧州方面の便が結構あるのせいか、割と賑やかな感じ。

 

ターミナルビル内も旅行者の姿は多く、やはり人柳がかなり戻り始めているのは間違いない感じ。

 

チェックインカウンターは日本行きと韓国行きの専用レーンが用意されていましたが長蛇の列。スタアラゴールドのカウンターはないのか?と思って聞いたら最初に対応したスタッフは「ない」と。嘘でしょ? 結局プライオリティカウンターはあったんですが稼働しているのが数カ所しかなく、「日本・韓国行きのカウンターでスタッフに言え、そしたら優先してカウンターに案内する」ということになりました。

カウンターでのチェックインの際は陰性証明書を念入りにチェックされました。コレで引っかかるケースは結構ある、とか聞いたこともあるしなぁ。

 

チェックイン後は保安検査・出国審査を抜けてゲートエリアへ。このプロセスはコロナ前と特に変わったところはありません。

 

時間があるのでタイ航空のロイヤルオーキッドラウンジへ寄ってみます。

 

こちらにも多くのお客さんがいました。

 

食事などはいろいろと充実していますが、普通にビュッフェスタイルでの提供でした。

 

搭乗開始も近づいてきたのでゲートへ。免税店などもクローズしたっぽい区画は確かにあるものの、全般的には「元気に営業中」といったところですね。

 

コンコースを進み…。

 

名古屋行きTG644便のゲートに到着。ほどなく搭乗開始となりました。

 

日本到着便は検疫から旅客数制限の通達が出ているので、100名ちょっと程度しか乗せられない筈。そんなわけでまたガラガラって感じだったのですが、何故か自分の列の通路側に別のお客さんがアサインされてきました。え?なんで?他うーんと空いてるよ? ドアクローズ前にクルーにお願いして移動させて貰いました。

 

バンコクは帆の定刻で出発。

 

離陸してベルトサインが消えると、サンドイッチとペットボトルの水の配布。

 

到着2時間ほど前に朝食のホットミールがサーブされました。フルーツやヨーグルトなども乗り「平時」の機内食に近いのではないかと。

 

セントレアには定刻から30分ほど早着しました。

 

程なくボーディングブリッジが接続され、降機開始となりました。ちなみに機内で配られた書類は税関申告書のみ。そのほかに記入すべき書類などはありませんでした。

 

暫く進むと最初のチェックポイント。ファストトラック登録済みか否かでルートが分かれます。ファストトラック登録済みチェックが終わると次は検査へ。兼題となる唾液を入れる試験管を渡されて、2階フロアから3階フロアへ移動です。

3階では検体採取ですが、試験管に自分で指定量まで唾液を入れます。これが意外と「量」を要求されるので、なかなか規定に達しない感じ。謎にキレてるおじさんとかいました。

検体採取後は「MySOS」アプリインストール確認と待機日数の確認。で、最後にもう一回チェックポイントを通って、検査結果を待つ待機スペースへと案内されます。セントレアではセンターピア側の出発ゲートが転用されているので座るところは充分あり、充電用コンセントも自由に使える状態でした。待機スペースにはディスプレイが用意され、検査結果が出ると手元の番号がそこに表示されます。で、自分の番号が表示されたら最後のチェックポイントに進み、ここで最終確認ののち入国審査へ…となります。検査結果の待ち時間は1時間弱、といったところでした。ちなみにここまで提示したのは「MySOS」の画面のみで、各種書類の実物をチェックされることは1回もありませんでした。「ファストトラック」も導入当初は書類のダブルチェックなどもあって「意味ないじゃん」とか言われてましたが、相当アップデートされてきているようです。

 

入国審査はいつも通り。待機場所で「税関審査もアプリからできますよ」的な案内があって、そちらを使ってみたのですが、アプリからのオンライン申請の場合は税関のカウンターではなく自動キオスクみたいなところでの手続きになるんですね。あんまり手続き的には簡素化されてる感じはありませんでしたが、個人情報を一度登録すると次回からはそれを利用して申請がラクになる、というのがウリの様子。実力が判明するのは次の海外旅行かしら。

 

結局、セントレア到着から約2時間弱で空港発の電車に乗れてしまいました。以前は空港からの移動には公共交通は利用不可ですが、今では空港での検査が陰性であれば自宅などへの移動で24時間以内ならOKとなっています。またワクチン3回接種済みであれば自己隔離も不要となりました。このあたり「自分は隔離免除対象なの?」ってのが明確に示されず不安でしたが、「MySOS」経由の居場所確認や連絡なども一切なかったので、多分大丈夫だったんでしょう。

まぁ全般的には面倒な手続きは必要でしたが許容範囲かな、といった印象。ただ、帰国前の陰性証明取得の際に万が一「陽性」なんて結果を貰ったら…というのは不安要素です。当然ながら渡航先で治療を受け、治癒証明書か陰性証明書が取れるまで帰国できなくなっちゃうわけですから。タイの場合は治療費をカバーする保険加入を必須としているので治療費の面はダメージが少ないですが、「いやぁコッチでコロナ罹っちゃいまして…あと1週間ほどお休み延長します」とか会社に連絡する勇気のある猛者、なかなかいないよねぇ。帰国用の航空便の手配とかもあるし、なかなか「これで気軽に海外へ」ってわけにはいかないですな。帰国前の陰性証明取得が免除になったときが「本格的な海外旅行の再開」の時期、かもしれない。














 

 

 

 

海外旅行再開!3年ぶりのタイへ。その3:バンコク・マリオットホテル・スクンビット宿泊+ルーフトップバーにも行ってみた話。

今回のタイは5泊7日の日程。1泊目は隔離もあって別のホテルにしましたが、2泊目以降はせっかく取得したマリオットのプラチナステータスを活用しなくては、と。

 

そういうわけで「バンコク・マリオットホテル・スクンビット」にやってきました。BTSのトンロー駅すぐそばでロケーションは良好。駅からの歩道橋がホテル近くまで延びているので、大きな荷物があっても割となんとかなります。まぁ歩道橋から地上には階段しかないのでバリアフリーとまではいきませんけどね。周囲にはコンビニに屋台や昔ながらの飲食店だけでなく日本料理店やお洒落っぽいカフェなどいろいろありますが。スーパーマーケット的なお店はちょっと歩かないとありません。

 

ロビーに入ると体温計に消毒液が。バンコク市内のお店やホテル、モールなどの入口にはたいてい用意されていました。

 

フロントには国の認定証などが掲示されています。

 

チェックイン。まだお昼前ですがお部屋を用意して貰えました。

 

高層階のキングベットルームをアサインされました。

 

窓からはバンコクの街並みが見下ろせます。

 

バスルームには大きな窓が。バスタブがありますが、ブラインドを開ければ外の景色が一望…ですが向こうからも丸見えだなコレ。

 

洗面台もここです。

 

バスアメニティはタイのブランド「THANN」が用意されていました。

 

広いシャワールームも別に用意。

 

プラチナエリート特典としてラウンジアクセスがありました。ラウンジは40階に位置していますが、コロナ禍でずっとクローズしていたようで今日から再オープンだそうな。

 

それほど広くはありませんが、大きな窓に面しており居心地はなかなかです。

 

昼間はちょっとしたスナック類などにソフトドリンクを用意。

 

夕方からはアルコールや料理もサーブされます。

 

アルコール類の品揃えは割と豊富で、カクテルなんかも作ってもらえました。

 

それほど大きくありませんがプールもあります。

 

一応水着とかは持っていったんですが、滞在中は曇り空が多くて気温があまり上がらず。泳ぐにはちょっと肌寒いくらい。結局あんまり利用しませんでした。なお、BTSの線路が見えたりして一応「トレインビュープール」だよ。

 

朝食は1階のレストラン「57th Street」での提供。ラウンジでは朝食のサービスはないので、プラチナ特典もこちらでの朝食が戴けます。混雑時間帯はロビーラウンジのテーブルも朝食会場として使われるのですが、ビュッフェ台まで遠くなるのがイマイチかな。

 

朝食のメニューは洋食にタイ料理に中華とバラエティは豊富。日本食も一応ありますが、あんまり食指は動かない感じだったなぁ…。1泊目の朝は麺からスタート。

 

あとはバリバリの洋朝食って感じでまとめてみました。

 

2泊目の朝はフルーツなどを。ジュースはグアバです。

 

テーブルサービスで提供されるパンケーキも戴いてみます。上に乗るのはグリルしたバナナ、パンダンカスタードがソースとして添えられるなど南国っぽい仕立てです。

 

もうちょっと喰えるかな、と中華メニューからも。

 

3泊目もフルーツから取りましたが、今度はスイカが加わってました。

 

テーブルサービスのアイテム、この日はワッフルで。

 

タイっぽいものを、とチキンカレーで〆。

 

4泊目、最終日の朝ご飯。ちょうど旬なのでマンゴーとか出てくるかな、と期待したんだけどな…。

 

メインはフレンチトーストを注文。焼きたてを持ってきてくれます。

 

この日はテーブルを廻ってきたスタッフがサテーをサービスしてくれました。これはチキンね。

 

暫くしたらもう一回。今度はポークでした。

 

このホテル、屋上のルーフトップバーがちょっと有名です。バンコクでは最近ルーフトップバーがちょっとした流行になっていますが、ここ「バンコク・マリオットホテル・スクンビット」の「オクターブ」はガイドブックなどでもよく紹介されるところ。せっかくそんなホテルにいるんだもの、行かなきゃダメでしょ。

 

エレベーターを降りると屋上の下のフロア。ここにも客席が用意されています・

 

そして階段をあがると…。

 

屋上が開放感バツグンのバーになってました。かなりの人気のようで、平日夜ながら予約がないと席はないくらいの感じ。ただスタンディングでも居られるので予約必須というわけではありません。このときは途中から空いた席に案内してもらえました。

 

まぁこれは浮ついた感じのカクテルでもやるしかないでしょ。オリジナルレシピの「ココナツアイランド」、ウォッカベースですがココナツミルクやらマンゴージュースやらが入りヤバい感じです。

 

屋上にあるので360度周囲の視界を遮るものがありません。

 

柵もこれでいいの?という感じの高さ。

 

まぁで確かに夜景を「眺める」というよりは「中に入り込む」感じが楽しめるこのシチュエーション、浮かれて酒を煽るには最適じゃないのかしら。ちなみにコチラもプラチナ特典の代金割引適用でして、1杯1000円ちょっとくらいで楽しめました。

海外旅行再開!3年ぶりのタイへ。その2:いよいよ出発。

それでは、いよいよ出発です。

 

slips.hatenablog.com

 

考えてみれば、このブログを始めたのはちょうど3年前の2019年5月、元号が令和に変わったのがきっかけ。そして令和に変わった初日の5月1日から出かけたのがタイで、最初にその旅行記を書いたのでした。実質的に閉ざされていた海外旅行の門が開いて再開した最初の一歩もタイというのは、何か運命めいたものを感じてみたり…。

 

出国は中部国際空港セントレアから。以前は日本入国後の移動は公共交通利用不可となっていましたが、2月から自宅までの移動なら利用OKになっていたので、普通に名鉄電車でやってきました。

 

まずはチェックインを済ませます。国内線側はそこそこの賑わいですが、国際線側はGWとは思えない静けさ。手続きの際にはかなり慎重に進めている印象で、タイ入国へ必要な書類もタイランドパスのQRコードや保険の証書などを実際にチェックされました。あとは通常通り、シンガポールまでの搭乗券と乗り継ぎのバンコクまでの搭乗券が2枚、バンコクまで通して預かってもらったバゲージタグを貰います。

 

スカイデッキに出てみると、これから搭乗するシンガポール航空B787が駐機中。それにしても国際線側、これしか飛行機停まってないじゃん…。

 

あとはそのまま出国しちゃいます。今日のセントレアからの出発便、シンガポール行きの後はソウル行き1便、マニラ行き2便のみ。なんでフィリピン行きだけそんなに飛んでんだよ!って感じですが、実は東海エリアって在日フィリピン人が凄く多いんですよね。2020年に新型コロナのパンデミックセントレアの国際線は一時全便運休になってしまったのですが、最初に再開したのがマニラ便だったりするほど。

ちなみに出国手続き、保安検査から出国審査の間に税関検査が増えてました。これから恒常的にそうなるのかは解りませんが、出国者全員に対してパスポートのスキャンを行うような感じ。

 

こんな状態のセントレア、国際線制限エリアのラウンジは全てクローズしています。一応SFCスターアライアンスゴールド所持なのでラウンジアクセスはできる筈ですが、シンガポール航空からの代替策は特にないようです。ビジネスクラス利用だと食事券とかが出てるという噂もありますが…。そこで今回は「プライオリティパス」に活躍して貰うことにしました。実はセントレアでは昨年12月から「プライオリティパス」で使えるレストランが2軒追加されてるんですよ。

 

www.traicy.com

 

1つは「フライトオブドリームズ」にある「イーサン・ストゥウェル」で、こちらは今年1月の札幌行きの際に堪能させて貰いました。

 

slips.hatenablog.com

 

で、もう一軒がこの「海膳空膳」。国際線出発エリアにあるので、当然ながら国際線で出発する旅客しか使うことはできません。まさかこんなに早く恩恵に与れるとは。

 

メニューは一部限定で営業中といった感じ。プライオリティパスでの特典利用では丼や麺類のメイン+おつまみから1品づつ、これにアルコール含むドリンク飲み放題がつく形になります。

 

丼物では一番高額1080円のうな丼に600円の焼き鳥をチョイス。アルコールは一番搾りの缶に加えてキリンのスプリングバレーの生もあって、750円のプライスタグなのにこれも含まれるとの太っ腹対応。あんまり飲み過ぎると飛行機に乗れなくなりそうなのでお替わりはアイスコーヒーにして、締めて2780円分をタダで飲み食いした計算です。しかしまぁタイランドパス申請用の医療保険はカバーしてくれるわフルスペックのプライオリティパスは出してくれちゃうわ、なんて有能なの楽天プレミアムカード。楽天の回し者か俺は。

 

では、いよいよ搭乗です。

 

まぁ予想はしてましたが機内はガラガラ。出発便には特に旅客数の制限はありませんが、到着に関しては1便当たり100名程度に抑えなければなりません。日本に入国せず国際線同士で乗り継ぐ旅客はこれに含まれないので、成田発着便は乗り継ぎ旅客分で混雑している便もあるそうですが、便数が少ないセントレアではそんな需要もなく、といったところでしょう。

 

今までであればシートポケットに入っていた機内誌などはなく、「安全のしおり」とエチケット袋、それにこのキットだけ。袋の中身はマスクにウェットティッシュ、消毒シートでした。

 

セントレアを離陸してベルトサインが消えると、まずはドリンクサービスがありました。通常であればカートを押して様々なドリンクが選べ、スナックなんかも出てくるところですが、トレーで数種類のジュースなどを出すだけの簡素版です。

 

機内食もかなりシンプル。シンガポールといえば機内食には定評があり、エコノミークラスでもトレイいっぱいに皿が並ぶ印象ですが、メインディッシュとパンだけという構成でした。メインはビーフかチキンからの選択で、ビーフはカレーです。薄切り肉が結構たくさん入っていて旨かったぞ。

 

こんな状況でもデザートのアイスクリームはハーゲンダッツというのは、シンガポール航空のせめてものプライドなのかも。

 

飛行時間6時間強でシンガポール・チャンギ国際空港に到着しました。こんなに長時間飛行機に乗ったの、本当に久しぶりだなぁ…。映画も2本も観ちゃったけど「機内で映画を観る」自体が難しい状況でしたからね。

 

降機してボーディングブリッジに足を踏み入れると、一瞬南国特有のもわっと下空気が感じられて「あぁ海外に来た!」という実感が湧きました。ターミナルビルに入ると到着プロセスを知らせる看板がありましたが、今回は乗り継ぎなのでコレは関係なし。ちなみにシンガポール、この時期は既に入国時のPCR検査は必須ではなくなってます。

 

ターミナル内はかなり人出がある印象。アジア各国が入国制限を緩和している分、人の動きも活発化しているのが解ります。

 

ちょっとだけ「シルバークリスラウンジ」に立ち寄り。

 

こちらも座席が一通り埋まる程度には混雑していました。みんな動いてんな…。

 

ラウンジ内の食べ物は全て個包装か、カウンターから盛り付けたものをオーダー毎にサービスするような形で提供されていました。

 

さて、乗り継ぎ便のバンコク行きのゲートへ。乗り継ぎのプロセスはコロナ前と全く同じです。

 

機材はA350。短距離路線ながら大型機が投入されてます。

 

コチラの便はセントレア発と打って変わってかなりの混み具合、おそらく8割くらいは乗ってたんじゃないでしょうか。チャンギを定刻で離陸。

 

飛行時間2時間程度の路線ですが、ちゃんと温かい機内食が提供されます。これ、なんと容器は紙製でカトラリーも木製。いわゆるSDGsってやつかい?

 

トムヤム味のビーフンを選択しましたが、程々にスパイシーでいい感じでした。

 

バンコクスワンナプーム空港に到着したのは定刻の午後7時。ついにタイ来たぞ。

 

入国のプロセスですが、到着コンコースを進むと最初に「タイランドパス」のチェックポイントがあります。ここで「タイランドパス」のQRコードと搭乗券を提示。係員の作業はQRコードをスキャンして搭乗券からの情報を数件入力したら終了といった程度で、処理はすぐに終わりました。そこからは入国審査へ。入国審査でも「タイランドパス」のQRコードは目視でチェックしていました。おそらく申請が済んでいるかだけを確認していると思われますが、スマホ画面で提示するよりはプリントアウトしたものを持っていた方が提示しやすいのでお勧めかも。

 

入国審査を終えれば手荷物を受け取って税関を通過しますが、ここは今まで通り。ここからが違うところで、4月までは「Test&Go」プログラムが適用され、到着ロビーで自分のホテルの出迎えを探さないといけません。ところがコレがホテルが多すぎて、自分の泊まるホテルのスタッフがどこにいるのかさっぱり解りません。ただ、案内係が配置されていて「どこのホテル?」とフォローしてくれ、ホテルのスタッフ同士でもお客を案内しあっているので、意外となんとかなっちゃいました。今回、1泊目の隔離ホテルに選んだのは「グランデセンターポイント ターミナル21」。ロケーションはアソーク駅そばで便利ですし、もともとは日本人利用も多いサービスアパートメントなので、日本人の扱いにも慣れているかも、ということで選択しました。お値段も夕食・朝食付きでトータル1万6千円ほどと悪くない感じでしたし。また「陰性結果が出るまで部屋に缶詰になるのであまりケチらない方がいい」というアドバイスもネットで見つけた体験談にあったりとかね…。で、係員の皆様のヘルプもあってホテルの出迎えにはすぐ会えました。

 

10分ほど待っていたら「車が用意できたので」と外に案内され、この送迎車に乗せられました。相乗りになることもあると聞いていたのですが乗車したのは自分のみ、結局「専用車で移動」となった次第。ホテルまでは30分ほどで到着しました。

 

ホテルに到着するとまずチェックイン。タイにも日本で言うところのCOCOAのような「モーチャナ」というアプリがあり、今ではインストール必須ではないらしいのですが一応入れておいてみました。実はチャンギにいたときに登録してみたのですが、タイランドパスのQRコードを読み取らせても「無効」のレスポンスが来て先に進めなかったんです。ここで再度試してみたら何の問題も無く登録できたので、タイ入国後でないと登録ができないのかもしれません。

 

なおチェックインの際にはこのATK検査キットも渡されました。到着5日目にこれで自主検査して、その結果を「モーチャナ」で報告することが「推奨」されています。

 

チェックインの後はPCR検査。こちらではホテルに病院の検査担当スタッフが常駐して検査を行っているようですが、ホテルによっては送迎の途中で病院に立ち寄って検査するケースもあるみたいです。その後、スタッフの誘導で客室に突っ込まれます。検査結果が陰性であることが確認できるまでは、この部屋から出るのはNG。部屋の鍵を貰えなかったのですが、考えてみたら部屋から出れないので鍵を渡す必要がないのね。

 

お部屋は広くてなかなか快適。バスルームもシャワールームとバスタブが備わっている広々としたつくり。

 

歯ブラシなどのアメニティも揃います。

 

小さなキッチンも備わり、ミネラルウォーターのボトル2本にちょっとしたスナック類も準備されていました。冷蔵庫にもジュースとか置いてあったよ。

 

部屋に籠もらないといけないので2食付きのプランにしたのですが、夕食は4種類のメニューから選べ、LINE経由でオーダーします。洋食でポークソテーとほうれん草のグラタンのセットを頼みました。一緒にオレンジジュースとフルーツも付いてきます。割と旨かったです。

 

翌朝、7時半ちょうどに電話がかかってきて「ユーアーネガティブ」と告げられました。無事「陰性」だったようで、この時点から外出オッケーとなりました。でもまぁ「ネガティブ」とか他人から言われて嬉しく感じるコトなんて普通ないわな。

 

8時半頃、昨晩のウチにオーダーをかけておいた朝食が届きました。一般的な洋朝食の構成でオムレツも焼き具合が絶妙でよろしいのですが、食パンはできればトーストしてくれたりとかのほうが嬉しかったかなぁ。

 

結局10時過ぎにはチェックアウトしてしまったのですが…。

 

フロントで荷物を預かってもらい、周辺をちょっと散策してみました。とりあえず日本円をタイバーツへ両替しないといけないのですが、ちょうどBTSアソーク駅に為替レートがいいことで知られる「スーパーリッチ」の支店があったのでラッキー。

 

またこのホテル、名前からも想像がつくと思いますがショッピングモール「ターミナル21」と同じビルにあります。

 

館内をうろついてみますが、撤退したらしき区画は確かにあるものの賑わいは以前とあまり変わらない印象です。このエリア、「てんや」「やよい軒」に「吉野家」「ペッパーランチ」など日本のイオンモールみたいなテナント構成ですが、これら日本発チェーンも相変わらず頑張っている様子。

 

では、2泊目以降のホテルへと移動しましょうか。

海外旅行再開!3年ぶりのタイへ。その1:準備編。

このGW、海外へ行ってました。渡航先はタイ。

海外へは2年2ヶ月ぶりの出国。タイへの旅行はちょうど2019年のGWに行っていたので実に3年ぶりとなります。まぁこんなご時世ですのでひょいとお手軽にお出かけ、ってワケではなかったんですが…。

 

<なぜ海外?>

きっかけは、今年に入ってから日本人観光客を受け入れる国が増えてきたこと。加えて、3月から日本への帰国時にもワクチン3回接種済みであれば自宅待機が免除となっって「海外に行く」のが比較的現実的になってきたこと、です。

また、出入国規制の緩和が進んできたことで、逆に「今行かないと勿体ないのでは?」とか思い始めてしまったんですな。「いやぁあの時は面倒な手続きで海外に行ったんだよねぇ」とかって体験ができるの、今だけじゃん!

 

<なぜタイ?>

タイはアジアでも観光客受け入れを早期に再開した国の一つで、既に2021年秋には段階的に実施されてきていました。オミクロン株の流行で一時停止されたものの、2月にはこれも再開。もともとタイは日本人の渡航者も多いので、ネットなどで体験談などの情報も得やすい状態でもありました。

そのうち、3月中旬頃に「入国時の陰性証明書を免除する動きがある」というニュースが流れてきます。入国時の必要書類として「出発前に検査を受けた新型コロナの陰性証明書」を求める国は結構あるのですが、これを取得するのには安くても1万円程度、高ければ3万円以上とるところもあったりと、かなりのコストアップ要因になっていました。もちろん、旅行前に検査を受けに行かなきゃいけない手間も面倒。これが不要となるなら、コスト面でも手続き面でも相当ハードルが下がります。

ちょうどANAのマイルが使い道もなく5万マイル以上貯まっていたんですが、試しにコレを使えないか調べてみたら「4/30出発・5/6帰着」というGWど真ん中の日程で無料航空券の枠が空いていることが判明。3万8千マイルで発券でき、諸費用も2万円を切る程度で取れてしまいました。マイルであれば万が一旅行を取りやめる場合でも3000マイル取られますが払い戻し可能。じゃ行くしかねぇ!ということになったわけです。

 

<準備は?>

タイの入国においては、オンラインで「タイランドパス」の申請が必要です。申請に必要なものは下記の通りでした。

1.ワクチンパスポート

タイの場合、ワクチン2回接種でOK。マイナンバーカードは所持しているのでアプリでも持っているのですが、自治体発行の書面のものも用意し、タイランドパスの申請にはこちらを使いました。

なお、日本への帰国時には「ワクチン3回接種」であれば自宅待機が免除されます。自分の場合、3回目を今年2月に接種済みだったんですが、ここで一つ問題が。自治体からの接種券が届く前に職域接種で打って貰ったんですが、3回目の接種記録がなかなか国のシステムに反映されなかったんです。市役所や県庁にも相談したんですが「職域接種でのシステム登録は担当した医療機関でしかできない」の一点張り。結局、検疫所に電話して訊いたんですが「2回接種のワクチンパスポート+3回目の接種記録」があれば3回接種として扱いますよ、との回答でした。

2.医療保険加入証

このときは「新型コロナ治療もカバーする、2万米ドル以上をカバーする医療保険」が必要でした。久々に旅行保険に加入しないとなぁ…と思ったのですが、クレジットカード付帯の保険でも大丈夫。実はカード付帯の保険でも「付保証明書」という、保険に加入していることを証明する書類を発行してくれるんですよ。私、今回初めて知りましたわ…。

ただ、「2万ドル以上」ってのが実は意外と難関でした。というのは、カード付帯保険の「傷害・疾病治療費用」って150万円上限というのが多いんです。しかも「当該カードで旅行費用を支払わないと保険が有効にならない」というカードも結構あります。Rところが「楽天プレミアムカード」だとこれが300万円上限と「2万ドル以上」という条件をクリアし、しかも自動付帯という好待遇。こちらに付保証明書を発行して貰いましたが、金額はドル表記、新型コロナの治療費もカバーする旨の注釈も入ったものを頂くことができました。しかしまぁ、楽天プレミアムカードって「プライオリティパス」もついてくるわで優秀ねぇ…。

3.1泊目のホテル予約

4月まではタイへの入国に際しては「Test&Go」というプログラムが適用されていました。これは事前に「1泊目の宿泊」に「到着時のPCR検査」+「空港からホテルまでの送迎」+「入国5日目の自己検査キット」をセットで予約しないといけないことになっています。各ホテルに直接申し込んで手配を依頼することもできましたが、オンラインのホテル予約サイト「agoda」ではこれをパッケージにしたものを購入可能になっていたので、そちらで手配しました。だいたい、通常の宿泊料金に1万円程度プラス、みたいな感じのお値段で出ているところが多かったです。

 

タイランドパス申請?>

必要書類を揃えてタイランドパスの申請です。書面などのアップロードは画像ファイルで行う必要があるので、PDFファイルなどは変換しておく必要があります。

またパスポートのコピーも必要。これも画像ファイルで用意する必要がある上、余白があるのはダメということになっているのでご注意を。

5月からは不要になりましたが、このときは「Test&Go」のホテル予約確認書もアップロードする必要がありました。ところが「agoda」経由で予約すると、これが不要でした。「agodaで予約」のチェックボックスを選択すると、agodaでの予約番号を入力するボックスが出てきます。ここに自分のホテルの予約番号を入力すると実際の予約記録を検索できるらしく、暫くすると「OK」のレスポンスが返ってきて登録終了、でした。

で、申請後「1週間程度」で承認されればQRコードがメールで送られてきます。自分の場合は申請した翌日には承認のメールが来ましたけど…。スマホなどで表示してもいいみたいですが、印刷して持っていった方が使い勝手がよかったです。

 

そういうわけで、とりあえず準備完了。周囲からも「行ってくれば?」的な反応が多く、あとは出発日を迎えるだけ、となりました。前日には愛知県の無料検査を活用しましたが見事に陰性。なんとか予定通りに出かけられそうです。

 

 

 

ヴォーリズを尋ねて近江八幡。

ウィリアム・メレル・ヴォーリズ

主には近江八幡を中心に活動した建築家、として知られています。有名どころだとアニメ「けいおん!」のモデルになったと言われる豊郷小学校、建て替えになったけど外観保存された大丸心斎橋店、鴨川のほとりで謎の存在感を誇示する東華菜館あたりが、この人の作品です。

で、当然ながらそのお膝元の近江八幡には多くの建築が残っており、一度行ってみたいとは思っていました。そしたら、こんな企画があるのを発見。

www.biwako-visitors.jp

普段は非公開となっている建物も公開されるうえに解説付き。ちょうどGW初日で都合がついたので、これに参加してきました。

 

近江八幡って名古屋からだと微妙に行きにくい感があります。新幹線で米原まで行って琵琶湖線乗り換えってのが一般的なんでしょうが、名古屋~米原の特急料金は2000円近くかかってしまいます。そこでずっと在来線で行くことにしたのですが…。米原の手前で「車両点検のため」と列車が停まってしまいました。結局、ロクに事情の説明もないまま30分ほど足止めをくらうことに。どうもこのとき、豊橋米原間の東海道線の全列車がまるごと止まってたみたいです。何があった一体。

 

結局、近江八幡駅に到着したのはツアー開始の朝9時半。タクシーでツアーの集合場所となる「ウォーターハウス記念館」へ急ぎました。申込先に遅れる旨を電話で連絡したら「ウォーターハウス記念館で20分ほど滞在するので、それまでに来れれば間に合いますよ」とのことで、なんとか合流できました。

 

普段は非公開の館内も、少しですが見学できました。

 

このあたりは「池田町洋風住宅街」として、ヴォーリズの設計となる3軒の洋風住宅が残されています。この吉田悦蔵邸もその一つ。この隣に一見普通の和風家屋に見える住宅「旧近江家政塾」もありますが、これもヴォーリスの手によるものなんだとか。

 

このエリアの北側にあるのが「ダブルハウス」、2世帯分を一棟とした住宅建築です。ヴォーリズの両親が住んでいたこともあるそうなんですが、実はそれがバームクーヘンで知られる「クラブハリエ」の源なんですよ、という話が。近江八幡の菓子店「たねや」の創業家がこの近くに住んでおり、ヴォーリスの両親家によく出入りしていたんだそう。そこで、アメリカ風の菓子に馴染んでいたことが戦後に「たねや」が洋菓子製造を始めたことに繋がっているんだそうです。ホントかよ、と思ったら「クラブハリエ」のウェブサイトにもそう書いてありました。恐るべしヴォーリズ。ただし「ヴォーリズがバームクーヘンの作り方を教えた」ってのは嘘らしいぞ。

clubharie.jp

 

ツアーは近江八幡の街中を徒歩で移動します。昔からの風情ある建物も多いのですが、どれも手入れが行き届いています。日本で「昔の街並みが残っている」という地域、下手すると「地域が貧しくなったために建て替えもままならない結果として残ってしまった」というケースが実は少なくなかったりして、行政が観光資源として売り出そうとするときに「町の恥をさらすのか」というような地元からの反発を招くこともあります。近江八幡については「大事に使った結果として今でも残っている」という雰囲気がかなり感じられました。大きなお屋敷も結構あって、近江商人の栄華ってところでしょうか。

 

この通りの突き当たりに見えるのが「滋賀県立八幡商業高等学校」。

 

これもヴォーリズの建築なんですが、これこそがヴォーリズ近江八幡に来て活躍することになった「きっかけ」を作った場所。

ウィリアム・メレル・ヴォーリズ1880年アメリカはカンザス州で生まれたアメリカ人。幼い頃から建築家を志しコロラドカレッジに進学しますが、同時にYMCAの活動にも熱心だったようです。その活動の中で「アジアとかほかの人が行ってないようなトコで布教活動したい!」と強く思うようになり、建築家の夢を捨ててYMCA活動へ没頭。そんな中、日本の近江八幡にできる商業学校での英語教師のポジションの話があり、「日本で宣教できる」とこの話に乗った、というわけです。当時の日本は、日本のモノを海外に売って外貨を得るために「海外と取引ができる商人」を早急に育成する必要がありました。そこで近江商人のメッカであるこの地に商業学校を作ることになったようですが、ヴォーリズ近江八幡の出会いは「偶然」の産物だったのかもしれません。

ヴォーリズの英語教師としての評判は上々だったようですが、彼の本当の目的は「キリスト教の布教」。当時の御雇外国人は校長よりも高給だったそうですが、その財力?で布教活動も積極的に行ったようです。それが問題視されたこともあり、当初の任期であった2年で更新されることなく、ヴォーリズは英語教師としての職を失います。日本の他地域のキリスト教の布教団体や教会などからもお誘いはあったようですが、結局ヴォーリズはこの地に残ることを決めます。ただ教師はクビになったので仕事をしなきゃいけません。そうして始めた事業の一つが「建築家」だった、というわけです。もともと建築家志望として勉強していたわけですから素養はあるんだよね…。また地元の人からも愛される人だったようで、この学校もその現れ。この校舎は1940年にヴォーリズの設計で建て替えられたものなんですが、30年前に自分をクビにした学校の校舎の設計を任された、ということなんですよねコレ。ヴォーリズが教師だった頃の教え子がちょうど実力者になるような頃、その恩師に設計を任せたいと思わせるようなものがあった、というわけで。

 

続いてやってきたのは「近江兄弟社」の本社。これも実はヴォーリズが興した会社です。メンソレータム創始者と知り合ったことでメンソレータムの日本での製造販売権を得たため、この会社を作ることになりました。ただ、いま近江兄弟社が売っているのは「メンターム」。実は近江兄弟社、1970年代に経営不振に陥り会社更生法適用となっています。そのとき「メンソレータム」の権利を米国本社へ返上したんです。その直後、「メンソレータム」自体をロート製薬が買収したため、「メンソレータム」は現在では「ロート製薬」の商品として流通しています。会社再建後、こちらでは「メンターム」として売るようになった、という由。なおこの本社屋と通りを挟んだ対面にはヴォーリズ像があり、近江兄弟社の社員が毎日お花を供えているんだそうです。

 

こちらは旧八幡郵便局。1960年まで現役の郵便局として使われていました。

 

あとで内部も見てきましたが、一部がカフェとして使われていたりします。

 

続いてアンドリュース記念館へ。こちらはヴォーリズキリスト教布教の拠点としていたところになります。

 

ここでは1時間ほど、ヴォーリズ記念館の館長さんによる座学が1時間ほどありましたが、これが面白いのなんのって。

www.youtube.com

冒頭で紹介されたのが米津玄師「Lemon」のPV。この撮影が行われた場所の一つが早稲田の「スコットホール」、ヴォーリズ建築です。こうして今でもヴォーリズ建築が注目され愛されるのは何故か?その理由として「ユーザー目線」を挙げています。建築家が建物に係われるのは竣工まで。一度完成してしまえば、それは施主のものになり、建築家のもとにあった時よりも長い時間を「施主のもの」として過ごすことになります。そこでどう使われたか、が建物の歴史を作る。そのことを理解してヴォーリズが設計を行っていたからではないか、というのです。確かにヴォーリズ建築にはこれといって共通する「様式」が殆どなく、建物毎に個性があります。それは施主の求めるモノを作っただけだから、と。

toyosato-kanko.jp

その一例として挙げられたのが豊郷小学校でした。ちょうど20年前に建て替え問題で町全体を巻き込む大騒動になったところです。強引に建て替えを進める当時の町長と町民が対立、結局は建物は保存されることになりました。確かに「貴重なヴォーリズ建築を守れ」というスローガンが掲げられましたが、地元の方にとって実は「ヴォーリズ建築」というのはさして重要ではありませんでした。地元出身の財界人の巨額な寄付によって当時「東洋一」とも謳われた校舎は自慢の場所で、節目節目の記念撮影をこの後者の前で行ったりと「地域の歴史」そのもの。そんなものを軽々しく撤去するな、という思いの方が強かったようなんです。そこに「ヴォーリズ建築」というトッピングで地域外の人たちも巻き込めた、と。ヴォーリズ建築が素晴らしかったわけではなく、そんな地域に愛される建築を設計できたヴォーリズが凄いのだよ、というお話でした。なるほどね。

 

なお、ちょっとしたお茶菓子も出てきました。ヴォーリズの顔がついたクッキーじゃん。

 

アンドリュース記念館、内部も見どころ満載。撮影禁止でしたが、ヴォーリスの不況にまつわる品なども展示されていました。

 

外観はバリバリの洋館ですが、2階にはバリバリの和室。YMCAに参加する日本人に馴染みやすいように、と設置したようです。

 

お次はヴォーリズ記念館。ヴォーリズが晩年暮らした住宅です。

 

玄関は脇に。

 

「一柳米来留」の表札がかかっています。日米関係が悪化する中、1941年にヴォーリズ日本国籍を取得し帰化します。その時に選んだ日本名がこれです。名字は奥様のから、名前はミドルネームから「米より来たりて留まる」という意味を込めて漢字をあてたそうです。

 

リビングルームにはヴォーリズ直筆の額が飾られています、「神の国」というのはキリスト教的な意味での「神」。署名の下に「○書いてちょん」みたいなのがありますが、これは「近江八幡は世界の中心」という意味が込められています。これは「近江八幡」という場所が世界の中心だということではなく「いま自分がいるところが世界の中心=いま自分が近江八幡にいるんだからココが世界の中心」という意味合い。つまり「あなたがどこにいようと、そこがあなたにとって世界の中心なんですよ」ってメッセージなんだとか。

 

ツアーの最後は「ヴォーリズ学園」。

 

今でも幼稚園から高校までを擁する大きなミッション系の学校です。

 

この「ハイド記念館」が最後の訪問地でした。

 

メンソレータム社の創始者であるハイド夫妻からの寄付によって幼稚園舎として建てられたことから「ハイド記念館」の名が付けられました。

 

ヴォーリズ近江八幡に来たときに使ったトランクの一つが展示されていました。送り先が「八幡」と書かれていたため、間違って北九州の「八幡」に届いてしまったものもあったそうで…。まぁ八幡で官営製鉄所が操業を始めたような時期、外国人が行くんならそっちでしょ!と思われたのも仕方ないような気がする。

 

ハイド記念館に隣接する教育会館。体育館の内部も風情があります。

 

ヘレン・ケラーが来日した際にここで講演したことがあるそうです。

 

2階にはヴォーリズ夫人でこの学園の創立者でもある一柳満喜子の部屋も。この奥様も、なかなか波瀾万丈な人生を送られた方です。もと小野藩主の家に三女として生まれますが、女学校を出て単身アメリカに留学。アメリカには7年もいたそうです。帰国後、ヴォーリズと知り合い結婚することになるのですが、その後押しをした一人が広岡浅子。そう、あの朝の連ドラ「あさが来た」のモデルとなった、大同生命の創業者です。兄が広岡家に婿入りしたことから縁があったようです。またもと藩主で貴族院議員のお家ですから外国人との国際結婚は一大事、反対意見も相当あっったようですが、結婚を決めたときの一柳満喜子は既に30代半ば。それまで浮いた話がなかった娘がこのまま結婚しないよりは外国人でも結婚した方がよいのでは…と認められたんだとか。アメリカ留学中には教育実践活動にも熱心だったこともあって、教育に関する事業を手がけることになったようです。

 

幼稚舎時代の什器などもありましたが、籐の椅子は幼児サイズ。粗相をしたときも洗って干せばいい、というのもポイントだそう。

 

こちらで最後のレクチャーを聞いて、ツアーは終了となりました。

 

館内には様々な展示があるのですが、ヴォーリズ建築が海外にもある、というのはちょっと知りませんでした。ソウルの梨花女子大学って名門女子大じゃないですか! どうもこれはまだ残っているようなので、是非見に行ってみたいところ。

 

校庭には一柳満喜子の銅像もありました。

 

せっかく近江まで来たので近江牛でもランチで食べましょうか。

 

まぁビールとかもいっちゃうんですが。その町での体験がいい感じだと、財布の紐も緩んじゃうっての、ありません?

 

ちょっと豪華に近江牛の盛り合わせ。ローストビーフに焼肉、肉寿司を堪能しました。