へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「山の上ホテル」宿泊記。

奈良ホテル」に泊まったあたりから「クラシックホテル」にちょっと塡まり、コロナ禍で宿泊料金の相場が下がったのもあって色々と泊まってきました。その中でなかなかチャンスがなかったのが「山の上ホテル」。このホテル、老朽化を理由に2024年2月に一時休館を発表しました。再開は未定とのことなので今のうちに泊まっておかないと二度とチャンス来ないかも!とニュースを知ってすぐに予約を確保しました。もともと客室数が多いホテルではないので、すぐに満室になっちゃったそうですが…。

 

山の上ホテル」は御茶ノ水駅から徒歩5分ほど、明治大学に囲まれた一角に建っています。開業は1954年と比較的新しく、歴史という面では帝国ホテルや東京ステーションホテルほどではなかったりします。それでもニューオータニやオークラより前で、東京にまだ「ホテル」が少なかった頃ではありますが…。ただ、この建物は1937年に完成したもの。「佐藤新興生活館」として、近江で活躍した建築家であるウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計しました。戦後はGHQに接収されましたが、解除後にホテルとして営業を開始。アールデコ様式が美しい建物もこのホテルの見どころの一つでもあります。

 

ドアマンの常駐するエントランスからホテルへ。

 

ロビーやフロントは比較的コンパクト。周囲に出版社が多かったという立地から、編集者が作家を缶詰にするのによく使われていたこのホテル、担当作家の原稿が仕上がるのを待つ編集者でごった返すこともあったんだとか。

 

チェックインを済ませ、エレベーターで5階へ。

 

階段もありますが、金色の優雅な手すりが印象的。戦時中は金属ということで供出されてしまい、あとで復元したものです。

 

このホテル、部屋数はわずか35室。5階のフロアにもこれだけしか客室がありません。

 

階段室の最上階の天井にはステンドグラス。

 

上から覗くと螺旋状の階段が美しい。

 

アサインされた客室へ入りました。入口脇にはクローゼット、正面はバスルーム。お部屋は右手にあります。

 

シングルルームの室内はこんな感じ。

 

窓側にはライティングデスクと化粧台を設置。

 

こちらにもチェアとテーブルがあります。

 

こちらがバスルーム。

 

アメニティには「山の上ホテル」のロゴが入っていました。

 

ホテルの地下1階には歴史を紹介する展示があります。

 

このホテルを定宿とした文豪の皆さんの紹介も。

 

こちらはホテルの昔のメニューやパンフレットなどが展示されています。開業初期の広告には「なんかボラれそうとか思われてるようですが大丈夫!一度来てみて!」みたいなのもあって、時代を感じさせます。

 

そのほか、ロビー周囲にもいろいろな展示があって見ていて飽きません。設計図面とかも飾られてました。

 

ホテルの規模の割には飲食店の数が多いホテルですが、休館間際ということでどこも既に予約で満席。予約なし営業のコーヒーパーラーも既に本日分の整理券配布は終わっていたため、夕食は外で食べることになりました。

 

神保町の本屋などをぶらぶらしながら良さげなお店を探してみましたが、こちらから漂うごま油の香りに引かれ「天麩羅はちまき」へお邪魔しました。

 

からっと軽やかに揚がった天麩羅はお手頃価格ながら美味。

 

ホテルへ戻ります。明大通りに設置されたホテル看板にも灯りが。

 

夜のホテルの姿も絵になります。

 

ホテルのサインが光ってるのもなかなか味がありますな。

 

フロントそばには小さなバーがありますが、こちらも大盛況。空きを待っているお客さんがロビーに溢れているような状態なので訪問は断念しました。

 

翌朝ロビーに降りてみると凄い行列ができています。地下1階のパーラーの整理券を待つお客さんが早朝から列を作って待っている様子。整理券の配布開始からすぐに本日分の枚数を配り終わったようで、11時半の開店前に「本日の受付終了」の表示が出ていました。

 

もうちょっとホテル周囲をお散歩。建物を眺めてみました。

 

このホテル、なかなか複雑な地形のところに建ってます。エントランス側は1階がロビーですが、このトラックが停まっているあたりには地下1階へ繋がる入口があります。パーラーやレストランが多く配置されているのがこの階。坂を下りきったところに地下2階へのドアがあり、こちらはワインバーになっていました。

 

11時過ぎにチェックアウト。ショップでステッカーを買おうと思ったのです、こちらも凄い行列です。どうもレストランなどには入れないかわりにホテルメイドのケーキ等を手に入れようという方も多いようで…。昨日の夕方は誰も並んでなかった(もうケーキとか売り切れだったからね)ので、その時に買っておくべきだった! 30分ほど並んでいるうちに「せっかく並んだんだからケーキくらい買わないと勿体なのでは?」という気持ちになってきました。

 

そんなワケで買っちゃいました。

 

すぐそばの明治大学アカデミーコモン1階のフリースペースでご開帳。

 

チーズケーキとプリンを購入しました。チーズケーキは最後の1個で、非常に滑らかで旨い。プリンも固すぎず柔らかすぎず,といった感じです。

 

せっかくなので地下の博物館も見ていきましょう。こちらは阿久悠記念館。阿久悠明治大学出身だそうですが、様々な賞のトロフィーなど貴重な展示品も多数あって、なかなかの充実ぶりでした。

 

以前は「明治大学刑事博物館」というのがあった筈なんですが、今では他の展示も加わって「明治大学博物館」となっているようです。

 

ギロチン台や「鉄の処女」は健在。さすがにコレ、実物ではなくレプリカなんですね…。

4年ぶりのソウル食い倒れ、その2:青瓦台に冷麺にソルロンタン。

今日もいろいろ食べます。

 

東横INNには3泊しましたが、初日はツアー参加で朝7時出発、最終日も朝便で帰国なので5時起きと、無料朝食にありつけるのは今日だけです。メニューは毎日変わるようですが、この日はカレーがありました。真っ黄色の韓国っぽいカレー、なんか好きなんだよね。

 

ソウルの観光地はあらかた行ってるような気がしますが、今日は青瓦台へ行ってみました。ここは韓国大統領府、だったところ。今の尹大統領が大統領府の移転を公約としていたことから。昨年5月から公園として一般公開されました。

 

見学は無料ですが基本的には予約制。ただし外国人観光客はまだ予約ができないため、こちらの窓口で当日枠で申し込むことになります。一度に入場できる人数が決まっており、混み具合によっては待たされることもありそうです。このときはすんなり入れました。

 

入場には簡単な手荷物検査があります。

 

入場して目の前に見えてくるのが大統領府です。

 

内部まで見学できて写真撮影も自由。そんなのセキュリティ的にオッケーなの?と思いましたが、もうここは「大統領府」じゃないからいいのか…。韓国の大統領は言々が大きく、青瓦台八草の権力の象徴のような存在でした。一応は「停戦中」の国の最高権力者のいる場所でもあることから保安上の理由で地図に載っていなかったり、周囲の道路が通行止めにされていたりもしたそうです。尹大統領の狙いは「国民に近い大統領」イメージの訴求、と言ったところの様子。まぁ敷地が広すぎて執務に支障が出ることが以前から課題だった、という事情もあるようですけど…。なんせ秘書官などの執務室は別の建物にあって徒歩5分とかだったらしいですよ。

 

エントランスホールには2階へあがる大階段。踊り場には朝鮮半島の大きな絵が掲げられていました。ここが一番の撮影スポットになってますが、階段で立ち止まっての撮影は禁止になっています。

 

大統領が閣僚などと会議を行った部屋。

 

前室には歴代大統領の肖像画が飾られていました。

 

このあたりは大統領夫人のエリア。執務室や応接室がありました。

 

2階には大統領の執務室。確かに妙に広い…。応接セットなども置かれていますが、ちょっと持て余している感じです。これは「手頃なトコに移ったら?」というハナシになるのはなんとなく理解できる。

 

1948年の大韓民国成立の際、初代大統領の李承晩がここにあった旧朝鮮総督官邸を官邸として使い始めたのが青瓦台のはじまりです。先ほど見学した官邸は1991年に建てられましたが、その後こちらの建物は解体されてしまいました。韓国だとなかなか日本統治時代の象徴的な建築物は残しにくいだろうしね。

 

公邸も公開されています。1990年に建てられたモノだそうな。

 

こちらは中に入れませんが、室内の様子を窓から伺うことはできます。

 

敷地が広い分、こんな風景も。確かにこりゃ「公園」だわ。

 

基本的には「現役」ではなくなった青瓦台で、唯一いまでも使われているのがこの迎賓館。

 

1階の大きなボールルームまで見ることが可能です。

 

東大門に戻って友人と合流しランチ。ホテルから歩いてすぐのところにある「平壌麺屋」です。はかなりの有名店らしく、ここに来た有名人と思しき方のサインが並んでいます。

 

かなりの有名店らしく、取り上げたテレビや新聞、雑誌などの切り抜きが所狭しと並んでいました。

 

冷麺は確かに安定のクオリティ。

 

水餃子も注文。人数が多いとシェアできるので品数が楽しめるのがいいところですな。

 

茹でた牛肉も。見た目パサパサっぽいんですが、かなり柔らかく、しっとりと調理されていました。

 

他のメンバーはだいたい日曜夜の便で帰国ということで、最後にソウル駅のロッテマートでお土産を爆買いしてました。自分も色々買ったけどさ。

 

一人になってから明洞あたりも散歩してみます。屋台も並んで多くの人で賑わっていますが、以前とお店がかなり変わったように感じました。なんせ一番目立つ通りの入口にあったユニクロがハニーバターアーモンドの店になってるじゃん! ハニーバターアーモンドってまだそんなに人気なの? ボンボンで人気だったカフェドパリも移転して健在でしたが,ストロベリーボンボンが3千円くらいといいお値段します。まぁソコまで払って喰うものでもないかしら…。

 

夕飯は韓国のチキンサンドのチェーン「マムズタッチ」にしました。昨年秋には日本でも渋谷にポップアップストアがオープンして凄い人気だったらしいです。

 

前回はじめて食べたときほどの感動はなかったけど、まぁ悪くはないわ。

 

そのあと、これまたホテル近くの「ピョルネオッ ソルロンタン」へも。

 

こちらのソルロンタンはかなり濃厚な感じでした。

 

さてソウルも4日目の最終日。朝5時過ぎにはホテルを出ましたが、どうも夜のうちに雪が降ってたみたいですね。

 

ホテルすぐそばのバス停から空港へ向かいます。

 

凡そ70分ほどで仁川空港に到着。

 

朝6時台というのにもの凄い混雑! みんな海外行くのか?

 

当然、チェックインカウンターも長蛇の列です。

 

幸いなことにスタアラゴールドのステイタスのおかげで優先カウンターが使えるのですが。上級会員ステイタス、地味にこういうとこで役立つのよ。

 

出国検査を越えてタックスリファンドのカウンターに立ち寄り。韓国ではホテル代にかかった税金も外国人旅行者なら払い戻しが受けられるんです。韓国内での消費なんだし免税にしなくてもいいのになぁ…都は思いますが、くれるってんならありがたく貰っときましょ。ホテルで用意してくれた書類をここで出すと現金で払い戻しが受けられます。千円しないくらいだけど地味に嬉しいじゃん、こういうの。なおロッテマートでも免税になりましたが、こちらは初めから税金分を除いた請求でした。

 

この近くにアシアナ航空ビジネスクラスラウンジもあります。

 

軽く朝ご飯を頂いておきました。

 

では帰国便に乗るぞ。

 

機材はA321、定刻で出発でした。

 

帰りの便でもちゃんと機内食、ホットミールで出てきます。

 

メインは牛焼肉ごはん。サイドの南瓜サラダが思いのほか美味でした。

 

無事セントレアに帰還です。

 

せっかくだし、と「くつろぎ処」でお風呂とご飯して帰りました。

4年ぶりのソウル食い倒れ、その1:DMZとサムギョプサル。

ほぼ4年ぶりのソウル、行ってきました。普段よく集まってる旅行関係の仲間内で「また海外で集まって遊びたいよねぇ」ということになり、まずはお手頃なソウルあたりで、となった次第。ただ、ソウル便って航空券の相場が割と高止まりしてる感があるんですよね…。セントレアにしても実はコロナ前よりも便数が多いくらいらしいんですけど、韓国からのインバウンド需要が凄いらしくて「安くしなくてもいい」ってトコなのかもしれません。以前は片道1万円台とかフツーだったところに「往復5万円」とか言われちゃうと「高っ!」って思っちゃうでしょ? そういはいっても最近はやっと「まぁ許したる」範囲のものも出回り始めた印象です。

 

金曜夕方のセントレアからの出発。

 

4階にある「ぼてぢゅう」はプライオリティパスで食事が出来るのですが、そのせいでいつ行っても大行列。この日は幸いにも誰も待っておらず、店内飲食ができる状況でした。

 

ミックスモダン焼きにから揚げ、どら焼きとドリンク1杯のセット。以前テイクアウトで食べましたが、やっぱりお店で食べる方が旨い気がするなぁ。

 

いざ出国。夕方なのでガラガラです。

 

セントレアグローバルラウンジにも寄っていきます。

 

ちょっと一杯いただいてみた。

 

今回のソウル行きは往復アシアナ航空の利用です。金曜夕方の便で行って月曜朝の便で帰国、というパターンです。「サプライズ!」の割引クーポン使って往復で4万円程度、フルサービスキャリアでANAにマイルも貯まることを考慮すればアリじゃないでしょうか。

 

機材はA321neoでした。機内はほぼ満席、ざっと見て8割は韓国人ってところかな。

 

アシアナ航空の凄いところは未だに日韓路線でホットミールの機内食が出てくるところ。トレーにこそ乗ってませんが、メインのボリュームは通常の機内食のソレです。

 

ボックスを開けるとカップの飲料水にロールパン、サイドのカニかま入りポテトサラダ。メインはチキンの味噌クリームソース、どれもちゃんと旨くて「普通」です。ドリンクはアルコール類は出てこなかったけど、もう出さないのかな?

 

ソウルには定刻着でしたが、入国審査では45分ほど待たされました。バゲージクレームに辿り着いたときには既に韓国人旅客はとっくに出てきた後で、ターンテーブルの脇に数個の荷物が寂しく残されていました。せっかくスタアラゴールドでプライオリティタグつけて貰っても何の意味もなかったというね…。

 

市内まではバスを利用。運賃は17000ウォンと日本円では2000円近く、随分高く感じてしまいます。

 

宿泊先は東横INNソウル東大門2です。相変わらず「どこに行っても同じ東横イン」という佇まいで、海外にいるとは思えないほど。さすが「水曜日のダウンタウン」で取り上げられただけのことはあるな。

 

www.himajinlife.com

 

今度は是非「目覚めたら海外の東横インだった」くらいやってほしいけど、さすがに「気がつかれないように国内から海外に連れて行く」のは無理かぁ。

 

ちょっとコンビニにでも、と東大門の街中まで。

 

ホテルの裏手に夜中12時近くなのに空いてる両替所が。しかもレートが結構よく、明洞の大使館前両替所みたいなトコといい勝負だったのには吃驚しました。

 

土曜は韓国と北朝鮮の境界線、DMZへ行く半日ツアーに参加しました。以前から板門店に行くツアーには何回か申し込んでみたのですが、毎回直前でツアーキャンセルになってしまい行けていません。しかも暫く前には参加者が勝手に境界線を越えちゃう事件が発生し、それ以来はツアー自体が催行されていないようです。でも近くくらいには行ってみたいぞ、と有志を募って8名ほどで参加してきたワケです。大型バスに日本語ツアーと英語ツアーが相乗りしてソウルを出発。

 

最初の訪問先は臨津閣平和ヌリ公園。

 

この付近の地図はこんな感じ。ここはイムジン河に面していますが、DMZ内ではなく韓国人が北朝鮮に最も近づける場所となっています。

 

ここからイムジン河を渡って対岸の米軍基地跡地に行けるゴンドラがあるのですが、残念ながらこのツアーでは乗る時間はありませんでした。それにしても一応は紛争地帯なのにこんなファニーなモン作るか?

 

ここには朝鮮戦争休戦時に交換された捕虜が通ったと言われる「自由の橋」がありますが、老朽化のため現在では立ち入り禁止です。この先はイムジン河を渡る鉄道橋があり、そこに繋がっています。

 

戦争で破壊された機関車が展示されていますが、この素性はよくわかりませんでした。他のところにあったものをここに移したようですが…。

 

慰安婦の像がこんなところに! 同じバスの英語ツアーのグループはここで何か説明を受けていましたが、日本語ツアーの我々の一団は何もないかのようにスルー…。なお、ここには北朝鮮の紙幣や貨幣を売っているショップもあり、もの凄く欲しくなりましたがお値段がそこそこ高く我慢しました。

 

統一大橋を渡るといよいよDMZに突入、検問では兵隊によるパスポートチェックもあってちょっと物々しい雰囲気になります。暫く進むと都羅展望台に到着です。

 

ここまで来ると北朝鮮との境界線はすぐそこ。展望台からは北朝鮮がナマで見れます。

 

高い塔の上に北朝鮮と韓国の旗が掲げられているのはそれぞれ「村」があるところなんだとか。

 

北朝鮮側に見える大きそうな街は開城、高麗の王都だったこともあるところ。南北融和の象徴として韓国側企業が進出して工業団地も作られましたが、2016年に操業停止になっています。展望台には倍率が高くよく見える望遠鏡が多数用意されており、歩いてる人が判別できるほど。

 

続いて第3トンネル。北朝鮮は停戦後も韓国への侵攻のため秘密裏に地下トンネルを掘っており、こちらは3番目に見つかったものです。現在、第4トンネルまで発見されているんだそうで…。まずはこちらでDMZに関する短いビデオを見せられるんですが、ある意味「国連軍のプロパガンダ施設」みたいな位置づけなのか「北朝鮮がいかにヒドいことしてきたか」「国連軍がそれにいかに立ち向かったか」みたいなノリの内容。また韓国側の国連軍には20カ国以上が参加しており「名も知らぬような国のために立ち上がった世界中の若者の犠牲により…」みたいなナレーションには若干複雑な思いがしました。国連軍だけで36万人の犠牲者が出ていますが、日本は派兵はしていません(掃海などでの協力はあり、ここで犠牲者は出てますけど)。今や世界一の自動車メーカーとなったトヨタ朝鮮戦争勃発の前年である1949年末には倒産の危機を迎えており、日銀介入の協調融資によってなんとか生き延びた状態だったところ、朝鮮戦争特需で業績を急回復させます。もし朝鮮戦争が起きていなければ日本の経済復興も思うように進んでいなかった可能性もあるのだよなぁ、みたいなことを考えたりして。

 

そのほか展示コーナーもあります。これは板門店の模型。

 

北朝鮮がトンネルを掘る様子のジオラマ。見つかったときに「石炭掘ってただけ」と言い訳できるように石炭を壁面になすりつけていたりとかしていたそうな。

 

で、こちらがトンネル入口。

 

トンネル内は撮影禁止。荷物はスマホも含めて全てロッカーに預けてトンネルに入るように指示されます。内部はかなり狭いため、ヘルメットが用意されていてコレを被って入場です。トンネルまでは350mほどの坂道を上り下りするかトロッコに乗るかして行くんですが、ツアー申込みの際に選ぶ必要があり、ここまで来て「歩くのイヤだからトロッコ乗せろ」と言っても無駄です。歩きたくない人は「トロッコに乗る」ツアーを選びましょう! トンネル内は250mくらい進めますが、境界線まで200mというところまで行けます。あとはただ戻るだけですけどね…。それにしてもよくこんなトンネル掘ったな、という感じです。

 

最後にDMZ内にある「自由の村」のショップに立ち寄りました。

 

DMZで栽培されたお米とか売ってる…。

 

カフェではここで採れた大豆を使ったソフトクリームがあったので頂いてみました。

 

昼過ぎにソウルに帰還。遅い昼食は「ユッケチャメ」で。

 

日本ではほぼお目にかかれなくなったユッケとレバ刺しを注文。

 

タコの躍り食い、サンナッチも試してみます。テーブルに運ばれてきた段階でもまだウネウネ元気に動いてたよ…。

 

もうちょっとイケる?と梯子。ミシュランにも掲載されたという「プチョンユッケ」へ移動です。

 

ここでは一人1品オーダーが必要とのことで、ユッケビビンバをオーダーします。ご飯を入れて混ぜて食べるのですが、普通サイズでもユッケの量がかなり多い。ただ野菜も多いので意外とあっさり喰えちゃうもんですね。

 

レバ刺しはこちらでも頼んでみました。ユッケチャメも旨かったけど、こちらのほうがちょっと上かな?

 

夕食はサムギョプサルのお店「マッチャンドゥル ソグムグイ」に集合。結局、10名以上が集まっての大宴会となりました。

 

お店に入ると豚肉の並んだ冷蔵ショーケースが目を引きます。

 

テーブルに着くと調味料や副菜などがガンガン並び…。

 

お肉もやってきました。

 

お肉をお店の人がちゃんとイイ塩梅に焼いてくれます。チェーン店のようですがかなり地元民に人気のお店らしく、確かに旨い肉でしたね。値段もそれほど高くない感じ。

 

そのあとは近くのカフェに河岸を移します。

 

結局夜11時のカフェ閉店までみんなで粘っちゃった由。

割とノープランの沖縄、その2:冬の沖縄でホエールウォッチングなどなど。

適当に動きました。

 

今回、エアとホテルは確保したものの肝心の「沖縄で何やるんだ」ってのが全くの白紙でした。とりあえず、冬の沖縄といえばホエールウォッチングが定番らしいのでソレの予約は確保。あとは行き当たりばったりで考えることにしました。2日目の朝、朝食後にホテルでツアーのお迎えを待っていたら猫がいました。

 

何カ所か廻って朝9時頃に出発の那覇北マリーナに到着。ここで受付と説明を受けます。夏の間はアラスカやロシアのほうの北の海にいるザトウクジラが冬になると繁殖や子育てのために沖縄の方に移動してきます。そのため、冬の時期限定で沖縄周辺でホエールウォッチングができる、というわけです。今日はお天気もよく海の状態も良好。船酔いの可能性は低そうだけど酔い止め薬は飲んだ方が安心とか、海の上は風が冷たいので防寒にご注意、とか。

 

それではクルーザーに乗っていざ出発。今日の参加者は30名ほど、満員御礼のようでした。

 

出港して20分ほどで「クジラが見れそうなスポットに着いた」と停船。他にも何隻かホエールウォッチングの船が集まってきていました。どうやら今日はこの辺で目撃情報があったそうな。でもクジラなんて海の中を泳ぎ回ってるんだから「さっき見れた場所」にいてもダメなんじゃない?とか思うでしょ?それがそうでもなくて、クジラって単に「プカプカ浮いてる」状態のことが多いんだそうな。で、ほ乳類なので呼吸をする必要があるため、必ず海面に出てくるワケです。15~30分程度毎に浮かんでくるので、それを狙ってここで待ってる、という由。なおオスのザトウクジラだと浮いてるときは代々「歌ってる」そうです。繁殖期のオスだけが「歌う」ので求愛とかが目的なんじゃないかと言われているようですが、正確なところは未だに不明。一頭ごとに歌う「曲」は違っており、ワンシーズンその曲しか歌わず、次のシーズンはまた別の「曲」を歌います。「曲」にはシーズン毎の流行みたいな傾向もあったりするとか、なかなか面白い話が聞けました。

 

暫く待っていると遠くの方で潮を吹くのが見えました!

 

潜水する際の尻尾が見えた! 尻尾の模様は一頭一頭違っており、それで個体の識別が可能。もう何十年も来ている有名人?もいるそうな。

 

最初に見えてから20分後くらいにもう1回出てきてくれました。それから暫く待ってみましたが、20分以上出てきません。もう移動しちゃったのかも…。

 

と思ったら20分ほど経過した所でかなり近くに出てきてくれました。

 

沖縄のホエールウォッチングでは1隻が一箇所にとどまれる時間がクジラ保護のために決まっているらしく、他の船はもう帰ってしまったあと。自分たちのツアーだけがこの姿を見られました。なお当然ですが、よく旅行雑誌などで見る「豪快なジャンプをするクジラ」なんてのは滅多に見れるもんじゃないし、いつ見れるかもわからないですよ。

 

最後のクジラの姿を見て帰還。クルーザーにはホットコーヒーや温かいスープなどが用意されており、海の上で冷えた体に親切。酔い止めとしてキャンディーとかもありました。

 

帰りは送迎をホテルではなく国際通りまでにしました。

 

昨年3月にリニューアルオープンした第一牧志公設市場へ。インバウンドと思しき皆さんが海産物をバカスカ買ってる様子が目立ちました。ここ、1階で買ったものを2階で調理してもらうことができるんですよね。

 

そういう自分はフツーに2階の食堂でお昼ご飯にしました。

 

こちらの「さくら亭」、この「ぐるくんのから揚げ定食」が750円と結構リーズナブル。ぐるくんは沖縄の県魚とされているほどこちらではポピュラーなんですが、こんな形で食したのは初めてかも。意外と油も乗ってて旨いね。

 

その後は特に意味もないですが沖縄のアウトレットモール「あしびなー」まで足を伸ばしてみました。特に何も買うモノはないんだけどね。

 

ここから無料のシャトルバスに乗車して…。

 

近くの「イーアス豊崎」へ。

 

slips.hatenablog.com

 

こちらには2020年10月、併設の「DMMかりゆし水族館」目当てに来たことがあります。タダ、当時に比べると閉店したテナントも結構あるようで若干寂しい印象も。ただお子様向けの施設が多く、賑わいはあります。

 

こちらのフードコートで一休み。

 

沖縄ぜんざいを頂きました。

 

イーアス豊崎には海を眺められるデッキがあります。遠くには那覇空港に着陸する飛行機の姿が。あ、そうか!

 

と気がついて夕刻の瀬長島へと移動してきました。

 

ここは夕日観賞の名所の一つ。夕日をバックに着陸する旅客機が映えてます。

 

この景色目当てに来てる観光客、日本人も外国人も結構いました。

 

3日目はちょっと遠出も考えましたが結局那覇市内をうろうろ。そういえば沖縄にも神社あったんだな、と波上宮まで来てみました。

 

そしたら大混雑。

 

考えてみればちょうど1月の初詣の時期だしな…。加えて訪日客も結構来ている様子。ここを「沖縄」として捉えれば「ここで神社に行かなくても」という感じでしょうが、「日本」としてみれば日本らしい神社くらい巡ってみたいもの。おそらく、そんな感じなんじゃないのかね?

 

ここ波上宮は大きな岩の上にあり、ここは古くから神聖な場所として祀られてきたことろ。周囲に広がるビーチはここが那覇中心部から歩いてこれる距離とは思えない綺麗さです。

 

こうしてみるとなかなか神々しい気もするなぁ。ちなみに今回泊まった「沖縄ホテル」も戦前はこの付近にあったそうです。沖縄戦で跡形もなくなったそうですが。

 

お昼は「対馬丸記念館」向かいの「タコス屋アミーゴ」。

 

slips.hatenablog.com

 

対馬丸記念館」は2022年に訪問していますが、実は波上宮のすぐ近くだったんですね、知らんかったわ。

 

タコライスをいただきました。

 

そのまま歩いて国際通り方面へ向かったのですが、途中で何か庭園らしいものを発見。「福州園」とかいうらしいです。ちょっと入ってみました。

 

ここは1992年に中国福建省福州市と那覇市の友好都市締結10周年を記念して開園した中国風庭園でした。その昔、福建省から移住してきた人たちがこの周辺に住んでいたことに因んでここに造られたとのこと。ちょっと休めるような場所もいくつかあって、ただのんびりするために来るってのもアリな感じです。

 

沖縄の国際通りエリアって裏通りに入ると途端にアジアっぽい路地が広がるのが味があっていいよねぇ。

 

また沖縄ぜんざいとかで一休みしたいなぁ、と見つけたのがこの居酒屋「琉球古民家」。店内からは陽が高いうちからすっかり出来上がったお客さんの歌うカラオケが響きます。ホントにここでぜんざい喰えるの?

 

で、出てきたのがコイツ。かなりレベル高いです。

 

そのまま壺屋やちむん通りのほうへ。

 

陶器店や工房などが並ぶ通りをぶらぶら散策です。

 

バスでおもりまちへ移動。ここのDFSギャラリアも冷やかしてみます。

 

このあたりで時間切れ。空港へと向かいましょうか。

 

沖縄ではホテル~空港間の手荷物搬送「エアポーター」というサービスがあります。午前11時までに申し込んでホテルに残していくと、午後4時には空港に届くというもので、料金も1100円からと割とお手頃。大きな荷物を持って歩いたり、空港に行く前にまたホテルに荷物を取りに行く無駄を考えればアリじゃないでしょうか。那覇空港での受け取り箇所が国内線と国際線のターミナルの中間地点とちょっと面倒ですが、国内線・国際線利用者とも同じくらいの労力だと考えればココしかないかも。

 

搭乗前に夕食。日本だと沖縄にしかないハンバーガーチェーン「A&W」です。沖縄全土で30店舗近くあるはずですが、那覇中心部だと国際通りおもろまちにしかないので、意外と行きにくかったりします。そんなわけで、空港の支店が一番お手頃な感じかも。

 

A&Wといえばルートビア。独特の風味で好き嫌いが分かれる味だと思いますが、A&Wではドリンクにルートビアを頼むとお代わり自由になります。一応サイズ違いで売ってるのに飲み放題ってサイズの意味あるか?とは思うけど、アメリカのファーストフードではよく見かけるパターン。

 

その後に保安検査を抜けJALサクララウンジへ入ったのですが、なんと満席。空席があるまで待つか、代わりにお食事券1000円分を貰うかどちらか、と言われました。実際に入口に列を作って待っている人もいるようなので、ここは金券をチョイス。ただ、既に夜7時過ぎだと制限エリア内の店舗の営業もかなり限定されてきており、お弁当類はほぼ売り切れ、スナック類も取り扱い終了となっているものが多数といった状況でした。お店によってはお食事券を買い物等にも充当OKだったので、お土産の買い増しで消化した次第。

 

なんか直前でバタバタ」しちゃいましたが、帰ります。

 

今度はノーマルなB737-800でした。

割とノープランの沖縄、その1:文化財の宿「沖縄ホテル」宿泊記。

JALのタイムセール、1月分はスルーするつもりだったのですが金曜夜に那覇入り、日曜夜に名古屋帰還のスケジュールでお安く確保できてしまった…。

 

夕方のセントレア。夕方の出発便のピークを過ぎているのか空いてます。

 

JTAの沖縄行き最終便で出発です。

 

今日の機材はB737-800、ジンベエジェットですな。

 

セントレア売店で買ったサンドイッチで軽い夕食。国内線保安検査場横の「おみやげ館」、夕方6時過ぎくらいになると残ったお弁当の割引がはじまるみたいなんだよね。ただし「どれだけ売れ残ってるか」は運次第だから常に買えるわけじゃないけど。

 

那覇空港に到着。ゆいレールで市内へ移動します。

 

安里で下車。

 

歩いて7~8分ほどで今回の旅のお宿「沖縄ホテル」にやってきました。実はここ、以前から泊まってみたいと思っていたところ。創業は1941年と「沖縄最古のホテル」と言われており、最初のホテルは沖縄戦で破壊されたものの1951年には現在の場所で再開。最近ではホテルの建物が登録有形文化財に指定されたほどです。

 

ホテル敷地は表通りから奥まったところに。

 

ホテルのエントランスはこんな感じ。正面は1960年に建てられた旅館棟で、左手が1970年建築のホテル棟となります。

 

建物自体はかなり年季が入ってますが、内部は非常に綺麗。フロントもロビーもピカピカです。

 

フロント脇にはシャンプーバーが。カップが用意されているので、それに入れて部屋に持ち帰るような感じです。

 

ロビーに上階に繋がる階段がある構成、クラシックホテルでよく見ます。このあたり、そこはかとない老舗感あるなぁ。

 

予約したのはシングルルーム。一般的なビジネスホテルのシングル、といった広さなのは「時代」でしょうな。こちらもリニューアル済みで、内装は非常に綺麗です。

 

ベッドの枕元にはコンセントにUSBソケットが。ちゃんとアップデートされてる!

 

窓際にはデスクと椅子、冷蔵庫やテレビにポットなどが揃ってます。

 

クローゼットはこんな感じ。スリッパに消臭スプレーが用意されていました。

 

バスルームは一般的なユニットバス。

 

ただこちらのホテル、沖縄には珍しい?大浴場があるんです。温泉ではないですが夜中の12時まで開いていて、足を伸ばして大きな湯船でリラックスできるのはありがたいところ。

 

ホテル周囲もなかなか便利。安里駅前には24時間営業のスーパーがあります。

 

安里駅前は飲み屋街として知られる栄町市場が広がっているので、ご飯で困ることはありません。初日の夜は「栄町ステーキ」で遅い夕食としました。

 

メニューはステーキのみ!のシンプルさ。それにしても「おつまみセンべろセット」のお値打ちさが凄いな…。ドリンク3杯ってベロベロ越えないか?

 

そこまで呑む気はないのでフツーにステーキ+セットでいきます。ただビール1杯400円には抗えず…。セットのスープが肉と野菜がこれでもかと入っていて吃驚。

 

ステーキは200gにしましたが、確かに美味。ごちそうさまでした。

 

栄町市場エリア外にもいろいろと飲食店があります。こちらは2日目の晩ご飯を頂いた「安里屋すば」。

 

立ち食いですが、沖縄そばが旨いとの評価。

 

ジューシーと一緒に食しました。

 

今回は朝食付きのプランで予約。レストラン「くがにテラス」での提供です。

 

ラインアップは豊富で、沖縄料理も多数並んでいました。

 

サラダはチョップドサラダにしてくれるサービスもあったりして。なかなか面白いです。

 

ドリンクコーナーにはビールサーバーや泡盛ハイボールが置かれていますが、なんとコレ、朝から飲み放題なんですわ。いいのかそんなの。なおこのレストランは朝食営業終了後の朝10時から夜10時まではワーケーションスペースとなりますが、朝食付きプランで宿泊すると無料で利用でき,しかもこのドリンクも飲み放題という特典が付きます。ワーケーションでビール飲み放題っていいのかそれ、と言う気もしますが、あんまり気にしちゃダメだよね!

 

ちなみに1泊目朝はこんな感じで。

 

カレーに沖縄そばも食っちゃうぞ。

 

2泊目の朝のチョイス。

 

甘味系もいろいろあって、かなり満足度の高い朝食でした。

 

フロントロビー横にもラウンジスペースが。この本棚には沖縄関連の書籍が並んでいましたが、このホテルの創業者である宮里定三に関する書籍があり、これは「よろしければお持ち帰りください」とのことなのでありがたく頂きました。沖縄観光の父と言われるだけあり、沖縄の観光の歴史書みたいな本でしたよ…。戦後ホテルを再開した際は航空会社職員やビジネスマンが主な顧客。日本復帰後は戦没者慰霊が沖縄旅行の主な目的だったようで、今のような「リゾートアイランドOKINAWA」みたいになったのはその後、宮里定三等多くの人の努力によって造られたものだったワケですね。

 

1階に自販機コーナーがあり、ちょっとしたスナック類も購入可能。

 

同じエリアにはコインランドリー。5台も設置されてるのってなかなか見ない気がしますが,それだけ長期滞在とかで使われることが多いのかしら。

 

奥まったところにあるせいか、那覇市内にありながら長閑な、不思議な空気感のあるホテルでした。設備とかでいえばもっといいホテルは一杯あるだろうけど、この独特の雰囲気はおそらくここでしか味わえないもの。意外とお勧めかも。

奥入瀬氷瀑リベンジの旅、その3:そうだったのね。十和田市現代美術館。

最近有名だよねココ。

 

「スマイルホテル十和田」は朝食付きプランでの予約でした。ロビー奥のエリアで用意されていますが、品数はなかなか豊富。

 

ラインアップはご飯食寄りですが、頼めばパンも出して貰えるようです。

 

せっかく十和田市まで来てるので、もうちょっと「観光」したいところ。最近ちょっとよく聞くようになった「十和田市現代美術館」へ行ってみます。開館は2008年と割と最近。特徴的な建物は西沢立衛の設計ですが、建築家ユニット「SANNA」の方じゃありませんか。SANNAとしてだけでなくソロ活動もされてるのね。

 

そもそも建物の外壁にも既に美術品があるじゃありませんか。青森出身の奈良美智の特徴的なイラストが目を惹きます。

 

エントランスホールのこの床面も美術品。イギリスの芸術家ジム・ランビーの手によるものです。

 

ここで一番有名な作品はコレかもしれません。オーストラリア出身の芸術家ロン・ミュエクの作品。こういう感じの妙に不気味で生々しくリアルな大型の人物像を多数発表しています。最初の展示室に入るといきなりコレがどーんと立ってるのでインパクトでかい。

 

印象に残ったのはこのハンス・オプ・デ・ベークの作品。殆ど明かりのない真っ暗な空間ですが、目が暗闇になれてると、ここがダイナーらしいことが解ります。窓の外には延々と続くように見える道路。なんか不思議な気持ちになります。

 

オノ・ヨーコの作品もありましたよ。

 

別棟にあったのがこのレアンドロ・エルリッヒの作品。床面に建物の壁面が設置され,その上には45度の角度で鏡が貼られています。この床面に立つと自分の姿が上野鏡に映り、あたかも建物の壁に立ってるように見えるようになってるんです。なかなか面白いやんコレ。現代美術ってなんかワケわからん感じもあるけど、いろいろ面白がるのもアートなのね、みたいな気づきをくれる面もあって侮れないなぁ、と。

 

敷地外にも美術品が街の所々に置かれています。美術館敷地と通りを挟んだ反対側にも数点展示されており、これは草間彌生

 

市の交流センターの壁面にも壁画がありますが、これも鈴木ヒラクの作品だとか。

 

市中心部のバスターミナル「十和田市まちなか交通広場」へ。隣接してマックやドラッグストアがありました。

 

ちゃんとした待合室があり、バスの運行状況を知らせるモニターも設置。

 

コインロッカーもありましたが、なんとコイン返却式で無料で使えます。スーツケースも入る大型サイズまでタダとは太っ腹。

 

では、バスで三沢駅まで戻りましょうか。

 

三沢駅着。

 

青い森鉄道で八戸まで向かいますが、やって来たのはJR大湊線直通の快速「しもきた」。三沢駅でもかなりの旅客が待っていたのに、既に満席の状態。なんか結構利用者多いの?

 

八戸に到着しましたが、ホームからコンコースへ上がるエスカレーターは1列でしか乗れない小型のもの。かなりの旅客が列車から降りてきたので、なかなか上がれない…。

 

東北新幹線はやぶさ」に乗り盛岡まで。「はやぶさ」は全席指定ですが、盛岡以北は特定特急券という自由席相当の特急券を販売しており、空席があれば座ってもいい、という扱いになっています。

 

盛岡での乗り換え時間で昼食にしました。盛岡名物、ということで冷麺で。駅構内には数軒、冷麺メインで提要しているお店があるのですが、地下の比較的わかりやすい場所にある「寿々苑」に行ってみました。

 

冷麺とご飯モノのセットメニューがいくつか用意されており、焼肉丼とのセットを選びました。冷麺はハーフサイズがデフォですが追加料金でフルサイズにできるので量的にも満足できます。

 

盛岡からは「こまち」で秋田まで移動。こちらも盛岡~秋田間は指定席特急券を買わなくても空席に座れる特定特急券があります。ただ結構混んでいて、空き席がほとんどない位の状況でしたけどね…。

 

車内では福田パンでおやつタイム。

 

昨日朝に出てきた秋田にまた戻ってきました。30分ほど時間があるのでお土産などを物色。

 

リムジンバスで秋田空港へ。確かに中部~秋田間はANAのセールでお安く確保できたけど、その先の移動で余計なカネかかってない?って気もしますが…。ただ中部からだと東北へは仙台か秋田しかフライトがなく、小牧まで広げても青森か花巻だけ。小牧から青森に飛んでもそこから十和田市まで行くのが面倒なのはそれほど変わらないから、まぁソンしてるわけではないと自分に言い聞かそう。

 

秋田空港に到着。特に預ける荷物もないのでチェックインカウンターは素通りです。あ、これから乗るのはオリエンタルエアブリッジの便ですが、チェックインはANAが代行してますよ。

 

秋田空港のショップ、ホントにお洒落になったなぁ。

 

クレジットカードラウンジも新装オープンしたようです。

 

ラウンジ内もなかなかいい感じで、出発ロビー越しですが滑走路が見渡せる大きな窓がありました。ドリンク類も和風出汁のスープなど,ちょっと拘ってる感あり。

 

保安検査を通過してゲートへ。

 

ゲートに設置されている改札機、最近導入が始まった各航空会社共用可能なタイプの様子。そういえば保安検査場に設置されていた搭乗券リーダーもソレだったようで、通常ANA利用だと出てくる「通過券」を貰いませんでした。ここを通過するときにも特に上の搭乗券などは渡されず。ANAの場合、ICカードでの搭乗が出来なくなって必ず何らかの形で便名や座席番号の記載された紙片か画面を提示する必要があるので、追加で何か印刷物を貰う必要はなくなってる筈。むしろヘンな紙が増えなくていいかも。

 

特に何事もなく定刻にセントレアに帰着です。

奥入瀬氷瀑リベンジの旅、その2:そうだったのね、氷瀑ナイトツアー。

いよいよ奥入瀬へ。

 

2日目の朝の秋田駅

 

五能線経由の「リゾートしらかみ」でまず青森を目指します。昨年10月からJR東日本の「のってたのしい列車」の指定席料金が840円に値上げとなりましたが、これだけの車両と設備であれば仕方ないような。

 

朝ご飯は秋田のご当地パン屋「たけや製パン」の「アベックトースト」で。

 

東能代で列車は進行方向を変えて五能線へと入っていきます。ホームには以前の「リゾートしらかみ」車両を模した待合室があるのですが…。

 

室内には運転台がありました。昔からあったっけ?

 

「バスケの街」ということで、能代駅のホームにはバスケットコートが設置されています。以前はここで停車時間を活用したイベントとかもあったのですが、今では特に何もやっていない様子。

 

能代駅を過ぎたあたりから、車窓からは日本海が見えてきます。

 

景勝地では速度を落としたり停車したりしてくれ、景色を楽しめるようになっています。

 

深浦駅では青森発の上り「リゾートしらかみ」と交換。

 

ここでお昼ご飯として事前注文していたお弁当を受け取りました。現在「リゾートしらかみ」では基本的に車内販売は行われていません。そのかわり、ネット経由で事前注文できるようになっています。受け取りは秋田駅能代駅・深浦駅で可能ですが、この列車の運行時簡だと深浦駅のみ。ホームに店舗の方が待ってるので、スマホの予約画面を見せて受け取ります。

 

注文したのは「オムレツ雪人参ビーフシチュー弁当」、ご飯の上にオムレツが乗ってビーフシチューがかけられた一品。さすがにこの寒さのせいか既に冷めかけて居たので、受け取って速攻頂きました。結構旨かったですが、このビーフシチューだけでもレトルトで売ってるようです。

 

この「リゾートしらかみ」の「橅」編成には、こんな立派なカウンター販売コーナーも用意されています。カウンターテーブルに椅子まであってビュッフェ並の設備ですが、暫く前からここでの販売をやめてしまったので今ではタダの空き地。

 

何も車内では買えないのはよろしくないという判断なのか、ドリンク類の無人販売コーナーが設置されていました。無人なのでアルコール類はありませんが…。お会計はセルフレジです。

 

せっかくなので飲み物くらいは買ってみた。

 

この車内での唯一のイベントだったのは津軽三味線の演奏会。

 

秋田から約5時間、終着の青森に到着。

 

青森駅舎の建て替え工事、かなり進んでますね。

 

次の列車への乗り換え時間の1時間ほどで今回行ってみたかったのが「ウィーン菓子 シュトラウス」。青森で本場ウィーン並のザッハトルテが食べられるお店として知られていますが、なかなか営業時間に行けなかったりザッハトルテが売り切れだったりと,お目当てにありつけていませんでした。

 

2階が喫茶室になっているのですが、満席で待っている方も数組。なんせ回転のいいお店じゃないので、時間内に店内に案内される華道家はかなり微妙な感じですし、今から入れたとしてもダッシュでケーキをかき込む羽目になりそう。そこでテイクアウトに変更、となりました。

 

青森からは「青い森鉄道」に乗車。2両編成で立ち客もかなりいる状態で出発しましたが,そのお客の数は減ることなくずっと混んだまま、野辺地を過ぎると混雑がますます激しくなってくるほどの盛況っぷりでかなり驚きました。1時間ほど乗車して三沢で下車。

 

ここからはバスで十和田市へ。

 

十和田市中心部についてまずはホテルへ入ることに。バスターミナルからも近い「スマイルホテル十和田」が今日のお宿。

 

チェックインを済ませ部屋へ。

 

ごく一般的なビジネスホテルのシングルルーム、ですね。

 

続いて晩ご飯へ。十和田といえばB級グルメ十和田バラ焼き」ですが、意外と提供店舗が多いわけでもないような…。日曜定休のお店も結構あります。今日の夜開いてるお店で探して見つけたのがこちら「大昌園食堂」でした。

 

イカニモ「地元の方が普段着で来る焼肉屋」って感じ。テーブルには焼肉用のロースターに加えてコンロが置かれていました。

 

十和田バラ焼きの単品にご飯と玉子スープを注文。コンロに鉄板が用意され、十和田バラ焼きはここで自分で焼いて、いい感じに調理できたら火を止める、といった形です。十和田バラ焼き、牛肉だけじゃなく玉ねぎもたくさん入ってるのが本場だったのね…。以前、関西空港で「プライオリティパス」で使える店で食べた「十和田バラ焼き」も玉ねぎが結構多く「ケチってんのかなぁ」とか思ってしまいましたが、すみません正解だったんですねアレ。

 

少し時間があったので十和田市現代美術館のほうまで行ってみたのですが、屋外の美術品をライトアップするイベントをやってました。

 

そしていよいよお待ちかね「冬の奥入瀬 氷瀑ナイトツアー」へ出発。十和田市のバスターミナル「まちなか交通広場」から午後6時半に発車しました。

 

40分ほどバスに揺られ、まずは奥入瀬渓流の入口にあたる奥入瀬渓流館にやってきました。ここでトイレ休憩をとり、奥入瀬渓流に向かいます。

 

この氷瀑ナイトツアー、ライトアップしたところを観て廻る、というものではありません。国立公園にして国指定の特別名勝かつ天然記念物たる奥入瀬渓流では電飾やライトを用意して常設のライトアップを行うことはNG。そこで、このツアーバスにワゴン車が随行し、そのワゴン車に搭載した投光器で見学時だけライトアップして見せる、という形にしたんだそうです。いくつかのスポットがある中、その日のコンディション等により5箇所が選ばれ見学できます。このイベント、冬になると観光客が来なくなる奥入瀬渓流に人を呼ぶことを目的に始まったもの。春から秋に多くの人が訪れる遊歩道は冬には除雪されないので歩くことは不可。そこで昼間はガイド付きのネイチャーツアー、夜は氷瀑ライトアップを目玉に冬期に観光客を呼ぼうとしているワケですね。そういうツアーだったのかキミ。

 

最初のポイントは下馬門沢。この氷瀑ツアーは1月から始まったばかりで、暖冬気味だった今年はまだ滝などもちゃんと凍ってないので見た目的にはイマイチ。そうしたバキバキに凍った状態を見たければやっぱり2月くらいに来た方がいいのかもしれません。ただ、これはこれでお見事ではありますけどね。

 

続いて白布の滝。

 

バスはそのまま上流まで進み、十和田湖畔の子の口まで来ました。

 

ここ子の口はカルデラ湖である十和田湖から湖水が流れ出る注ぎ口のような所。渓流では穏やかだったお天気ですが、ここ子の口では狭い谷間に風が集中するせいか横殴りの雪となってました。

 

その川下に向けて投光器が向けられます。

 

3箇所目は白糸の滝。

 

このあたり、夏などはもっと水量が多いのでここまで川に近づけるのは冬だけ、だそう。

 

最後のポイントは馬門岩。

 

岩から水がしみ出しているところがあるため、ここも滝のように凍っている部分が。

 

今回見たスポットの中では、ここが一番綺麗だったかな? ちょっと期待が大きすぎて「こんなもん?」と思っちゃった部分はありましたが、確かに冬しか見れない風景という価値は充分あるかと。あと、やっぱりもっと滝が凍ってから来た方がいいのかな?

 

夜9時半過ぎ、十和田市内へ帰還。ツアーガイドさんの案内もよくて、楽しいツアーでした。

 

ツアーのあとのお楽しみは青森の「シュトラウス」で買ってきたケーキです。

 

ザッハトルテとアップフェルシュトゥルーデルザッハトルテといえば生クリームを添えて頂くのが流儀?ですが、シュトラウスではお持ち帰り用の生クリームも用意しているので心配なし、です。しかしまぁ何故青森にこんな本格ウィーン菓子の店が?